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中医基礎理論用語ー蔵象⑮


三焦(さんしょう):六腑の一つであり、臓象学説の中の特有な名称です。「上焦」、「中焦」、「下焦」に分けられています。三焦の実体について、いろんな説がありますが、『類経』にこう書かれています:「三焦とは一つの腑であり、(場所は)臓腑の外、体の内にあり、諸臓を網羅する」。なので、三焦は胸腹腔に分布する最大な腑と言っても良いでしょう。横膈の上は上焦で心・肺を含も、横膈以下臍以上は中焦で脾・胃を含も、臍以下の下腹部は下焦で肝・腎・大腸・小腸・膀胱・女子胞を含みます。その中、肝臓は場所から見ると中焦に属するが、腎との関係が密接のため肝も腎と同じく下焦に分類されます。すなわち、三焦とは五臓六腑の全機能の総体であると言っても宜しいです。

三焦の生理機能は下記の通りです:
1.元気が通行する:元気(原気ともいう)は人体のもっとも重要な気で、腎がその源です。先天の精から化し、後天の精によって養われ、人体臓腑陰陽の本、生命活動の原動力です。元気は三焦を通して五臓六腑に配布され、各臓器の生理活動を激励し、推し進めます。
2.水穀を運行する:人体の水穀、特に水液の消化吸収、輸送、排泄は幾つかの臓器によって共同で完成される複雑な作業ですが、その中で特に三焦は重要な役割を果しています。

三焦各自の生理機能特徴があります:
1.「上焦如霧」(上焦は霧のごとく):上焦は精気を発散し、精微を拡散させる作用があります。上焦は中焦の脾・胃からの水穀精微を受け、それを心・肺の発散作用により全身に配布し、栄養、滋養作用するが、それはまるで霧、露の天から大地までムラなく潤わせるようです。なお、上焦は精微を受け、発散するので、「上焦は納めを主る」とも言われています。
2.「中焦如漚」(中焦は漚のごとく):漚(おう)とは、物を水に浸し、腐熟させることです。脾・胃の水穀を運化し、気血を生成させる作用を指しています。胃が水穀を受け、脾の運化により精微になり、気血に運化され、また脾の上昇作用によって心・肺に輸送し、全身を滋養します。なお、中焦は精微を運化するので、「中焦は化を主る」とも言います。
3. 「下焦如涜」(下焦は涜のごとく):涜(とく)とは、廃物を排泄することです。腎・膀胱・大腸・小腸などの清・濁を分別し、廃物を排泄する作用を指しています。下焦は食べ物の廃物を大腸に送り、糞便に変え、肛門から体外に排泄し、体内の余分の水液を腎と膀胱の気化作用により尿に変え、体外に排泄します。この生理過程は下に疎通し、外に排泄するので、「下焦は涜のごとく」と言い、ない、下焦は排泄を主るので、「下焦は出を主る」とも言います。

なお、温病学にも弁証の綱領として、「三焦」と言う言葉があり、弁証の三焦と称しています。その「三焦」は、六腑の一つではなく、人体の上・中・下の三つの部位で分けたものでもありません。それは、温病の進行過程を三つの病理段階(浅い→深い)を指しています。

* 三焦は現代医学の解剖学的には見ることのできない器官ですが、中医学では大切なはたらきがあります。三焦の生理機能と上焦・中焦・下焦それぞれの機能特徴を理解して頂きますと宜しいです。

奇恒の府(きこうのふ):脳、髄、骨、脈、胆、女子胞(子宮)を含め、臓腑と異なるものの総称です。その形体は中空で腑に似ていますが、機能面では精気を貯蔵し、臓に似ています。人体の比較的に深い部位にあり、人体の重要な組成部分となっています。その特徴は、殆ど他の臓腑に配属されず(胆だけ肝と表裏関係を持つ)、濁物を貯蔵しないことです。胆に貯蔵される胆汁は清浄であるため、奇恒の府にも帰属されています。しかし、奇恒の府は孤立なものではないです。たとえば、脳と心肝腎の機能は協調しあい、その役割を果たせています;髄と骨の生長は腎に蔵せれている精気から養われています;脈は心と直接な関連しています(心主血脈);子宮の生長発育も腎気に依頼していて、さらに、月経や妊娠などは血の供給が欠かせないから、心肝などの臓にも関連します。

(李)                                       (終わり)

                                                        
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by jbucm | 2010-04-22 09:21 | 中医学 | Comments(0)