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詩と石膏


こんにちは、周です。今回は「詩と石膏」の話を紹介します。

中国浙江省杭州市、西湖の岸辺の横町に、一見見るとごく一般の民家があります。実はその普通の民家を思わせる家は、于謙という民族英雄(岳飛・張蒼水と並べ、「西湖三英烈」の一人)が住んだ家です。人々に知られている于謙は、以下紹介する「詩」、≪石灰吟≫と関係があります。「千錘万煉出深山、烈火焚焼若等●(門の中に木)、粉身砕骨(粉骨砕身)全不怕、要留清白在人間」。
これは少年時代の于謙が、石灰焼を見るとき書いたものです。回腸蕩気(蕩気回腸ともいう、深い感銘を与える)の詩に出てくる石灰とは、中薬に用いられる石膏のことです。石膏は杭州周辺の特産で、現在も臨安玲瓏山岳地帯の各家庭に、石灰窑を建てられ、石膏を焼きます。

石膏を薬用として使われているのは、約2000年前からです。近代の名医―張錫純は、処方する際、大用量の石膏を使うのが好きで、「張石膏」と呼ばれるようになります。「石膏涼而能散、有透表解肌之力、外感有実熱者放胆用之、直勝金丹」(石膏は清涼散熱、透表解肌の効能があり、外感を感受して実熱ある者には大胆に使って下さい、金丹に勝る)と言いました。

石膏の薬用作用を紹介します。
性味:辛・甘・大寒
帰経:肺・胃経
効能と応用:清熱瀉火・除煩止渇
①外感熱病の気分証実熱・高熱・口渇・脈洪大
②肺熱による咳嗽・発熱・気喘
③胃火上炎による頭痛・歯痛・歯茎の腫痛
④外用(瘡瘍の瘡口が塞がらない場合)
生石膏は清熱瀉火、煅石膏は生肌斂瘡に長じます。生石膏は温病を治療する要薬で、高熱・口渇には良好な効果があります。
注意事項:
②内服の場合は生石膏を粉砕して先煎し、外用には煅いて粉末にし、散布します。
②性質は大寒ですので、陰虚内熱・脾胃虚寒の者は禁忌です。
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by jbucm | 2010-06-21 09:30 | 中医学 | Comments(0)