植物の部位によって使う道が違う―その①

生薬では、同じ植物でも、その部位によって、薬効が違います。

まず、「桂枝」と「肉桂」の違いから話しましょう。ちょうど先日これについての質問を受けました。
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「桂枝(けいし)」はクスノキ科LauraceaeのケイCinnamomum cassia BL.の若い細枝部分(皮を含む)です。性温、味は辛・甘です。発汗解肌(解表)の作用が強いが、温通経脈の効果もあります。
「肉桂(にっけい)」は同じ木の幹皮(主幹、または太い部分の皮です)。常用する別名は桂枝、官桂などもあります。性は大熱で、味は辛・甘です。温中補陽、散寒止痛、温通経脈などの作用を持ちます。
  肉桂の外皮(コルク層)を除いたものは、桂心(けいしん)とも言います。
なお、日本の薬局では、「桂枝」と「肉桂」を分けてなく、もともと「桂皮(ケイヒ)」として使われています。

    次は、「麻黄」と「麻黄根」について紹介しましょう。
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 「麻黄(まおう)」は、マオウ科の草麻黄Ephedra sinica Stapfの緑色枝を乾燥させたものです。節があるので、節を取り除いたものを「去節麻黄」と呼びます。麻黄は性温で、味辛微苦、発汗散寒・宣肺平喘・利水消腫の効果があり、風寒感冒、胸悶喘咳、浮腫みなどに用います。一方、その根っこの部分が「麻黄根(まおうこん)」といい、性平、味甘で、薬効は麻黄と反対で、止汗の効用を持ち、陰虚による盗汗や陽虚による自汗に使われます。

(李)
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by jbucm | 2010-11-18 12:09 | 中医学 | Comments(0)

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