去る7月30・31日に行いました夏期講習の「認知症の中医弁証論治」に、針灸で認知症を予防と治療にある程度効果があると紹介しましたが、時間の関係で詳しく紹介できませんでした。聴講者の皆様のご要望を応じて、韓教授から原稿を頂き、このブログで紹介しますようと依頼されました。本日から3回に分けてアップさせて頂きます。
針灸やツボのマサージで患者の知能、記憶力及び大脳皮質の興奮性の改善に顕著な効果があると解明しています。中医では下記のように弁証してから治療を行います。
1、髄海不足証
主穴(選択する主なツボ):百会、肝兪、腎兪、足三里、太溪、三陰交、関元など。
功能:補腎益髄醒脳。
穴の定位方法:
百会 頭部、後髪際正中線直上7寸、或は前髪際正中線直上5寸。又は両耳尖を結ぶ線上の中点。(督脈)
肝兪 背部、第9胸椎棘突起下の外側1.5寸(両肩甲骨下方を結ぶ線の中点は第7胸椎棘突起下です)。(膀胱経)
腎兪 腰部、第2腰椎棘突起下の外側1.5寸(両側第12肋骨の端を結ぶ線の中点です)。(膀胱経)
足三里 下腿前外側、犢鼻穴(外膝眼)の下3寸、脛骨前縁よりへだたること1横指。(胃経)
太溪 足の内側、内果高点(先端)とアキレス腱の間の陥凹部。(腎経)
三陰交 下腿の内側、内果高点の3寸、脛骨内側縁の後方。(腎経)
関元 下腹部、前正中線臍の下3寸。(臍から恥骨結合上縁までは5寸です)。(任脈)
(李)