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中国最大の方書 ≪普済方≫

こんにちは、周です。今回は中国最大の方書についての話です。

皆さんは中医の診察を受けたことがあるでしょうか?医者が四診(中医の診察法で、望診・聞診・問診・切診の総称)を経て、弁証して処方します。処方箋には、1つか何種類の組み合わせ中薬(生薬)を書かれ、1つであれば「単方」、何種類なら「複方」と言います。処方は早くとも3000年前・商の時代から始まります。2000年前の≪黄帝内経≫に、13方の処方が記載され、漢の時代張仲景が著した≪傷寒論≫には、113方に達しました。張仲景が著した、もう1冊≪金匱要略≫には、262方の処方がありました。晋の時代葛洪の≪肘后備急方≫に、101方があります。唐の時代孫思邈が著した≪備急千金要方≫に5300方、≪千金翼方≫に2900方があります。同年代の王燾の≪外台秘要≫に6000方があります。宋の時代、政府が編集した≪太平聖恵方≫に16834方があります。同じく宋の時代、≪和剤局方≫に、788方が載せています。元の時代の宮廷に属した中薬局には、成方配本・≪御薬院方≫に、1061方があります。明の時代の≪奇効良方≫に、7000方が載せています。清の時代の≪医方集解≫は700方、≪成方切用≫は1180方があります。羅列した以上の数々多くの方書は、中国歴代方書の主要なものでありますが、最大の方書は、明の時代の≪普済方≫であり、61739方が載せています。

明の初め、朱棣(明大祖の5番目の息子で、医学に興味があり、古今方剤を収集する習慣がある)と教授の滕碩、長史(官名)の劉醇らが編纂しました。原書は168巻、明永楽四年(1406年)に刊行された後、原刻本は散逸しましたが、幸い、清の≪四庫全書≫に収録されました(426巻)。方脈総論・薬性総論・五運六気・臓腑総論・臓腑各論・傷寒雑病・外科・婦人科・鍼灸などを構成されます。同書は当時の資料をできる限り集めてできあがったもので、中医方剤史上、重要な価値を有しているだけではなく、古代医学文献を保存したという意味おいても、評価が高いです。また、記載されている病証は、明の初期及び明の以前の疾病史の研究に貴重な資料を提供しています。

≪四庫全書≫は、≪普済方≫の内容を殆んど保存してあります、しかし、間違いは結構あります。人民衛生出版社(中国の医書を出版する大手出版社)は、≪四庫全書≫にある≪普済方≫を校正して、1959年に再版しました。人民衛生出版社が出版した≪普済方≫は、10冊に分けられます。その内容は以下の通りです。
第1冊:方脈運気臓腑
第2冊:身形(耳鼻科・眼科・整形外科の諸疾)
第3~6冊:諸疾
第7冊:瘡瘍
第8冊:婦人(婦人科・産科)
第9冊:小児
第10冊:鍼灸
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by jbucm | 2012-09-24 09:38 | 中医学 | Comments(0)