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『黄帝内経』筆記 陰陽五行(二十七)

素問・陰陽離合論篇第六②

【原文】黄帝問曰:余聞天爲陽、地爲陰、日爲陽、月爲陰、大小月三百六十日成一歳、人亦應之。今三陰三陽、不應陰陽①、其故何也?岐伯對曰:陰陽者、數②之可十、推之可百、數之可千、推之可萬、萬之大、不可勝數、然其要一也③。

天覆地載、萬物方生、未出地者、命曰陰処④、名曰陰中之陰;則出地者、命曰陰中之陽⑤。陽予之正、陰爲之主⑥。故生因春、長因夏、收因秋、藏因冬⑦、失常則天地四塞⑧。陰陽之変、其在人者、亦數之可數⑨。

【注釈】①不應陰陽:意味は、三陰三陽の「三」が天地の一陰と一陽の数(かず)に合わないことです。『太素・巻五・陰陽合』に次のように書いてあります:黄帝は、陰陽の変化は極まりがないことを示したいから、疑問の形にしたのである。

②数:ここは動詞であり、「数える」ことです。

③不可勝數、然其要一也:「不可勝數」は、数え切れないという意味です。「然其要一」の意味について、幾つの説がありますが、『素問呉注・巻二』の注釈は最も適切だとされます。その注釈は:「いわゆる陰陽の道は一から始め、推測すると十百千万になり、数えきれなくなるが、その要は一陰と一陽である」。

④陰処:萬物(植物)が地下に潜んでいるところ(地下は陰、地上は陽)。

⑤未出地、名曰陰中之陰;則出地者、命曰陰中之陽:萬物(植物)は有形なものなので、「陰」であります。故に、地下にある時は「陰中之陰」と称し、地上に出てきたら「陰中之陽」と称します。

⑥陽予之正、陰爲之主:「予」とは、与えることです。陽が正気を与えるから、萬物は生長する;陰が質を主るから、萬物は形成する。これは、萬物の生成は陰陽二気が相互作用の結果であることを釈明しました。人体各臓腑や組織器官の生長も同じく、陽気と陰気が必要です。

⑦生因春、長因夏、收因秋、藏因冬:「因」は「頼る」という意味です。(萬物の)生(生長)は春に、長(伸びる)は夏に、収(収穫)は秋に、藏(封蔵)は冬に頼る。

⑧失常則天地四塞:「塞」とは停止の意味です。異常になると、天地間の生長収蔵の変化はみんな停止する。

⑨陰陽之変、其在人者、亦數之可數:陰陽の変化は人体にも数多く存在する。

【説明】本節はまず、宇宙中全ての事物は相互対立且つ統一している陰と陽という二つの方面が持っていることを説明しました。なお、どちらの方面もまた陰陽に分けることができます。しかし、陰陽の変化は極まりがないが、結局その要は陰が一つと陽が一つになります。この内容は、『陰陽応象大論』の補充でもなっています。

陰陽が萬物に対して、「陽予之正、陰爲之主」の重要な論点を提起し、最後は、陰陽の変化が人体への応用もできると指摘しました。


三陰と三陽の離合についての部分は省略します。今回をもって、陰陽五行学説の勉強を一段落にして、次回からは、蔵象学説の勉強をしたいと思います。どうぞ、ご期待を。

(李)
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by jbucm | 2012-10-18 10:30 | 中医学 | Comments(0)