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『黄帝内経』筆記 蔵象学説(九)

霊枢・天年第五十四①

篇名について
「天」は「自然」の意味です。「年」は「年齢」ですが、ここでは「寿命」を意味します。「天年」は自然寿命を指します。本篇は、人体の生→長→壮→老→已(死)までの自然な生命過程を討論し、なお、天禀(てんぴん、生れ付きの体質)の強弱、五臓の強さ、気血調和の具合などが寿命との関係についても述べたので、故に『天年』という篇名になったのです。

【原文】黄帝問于岐伯曰:願聞人之始生、何気築爲基?何立而爲楯?何失而死?何得而生①?岐伯曰:以母爲基、以父爲楯、失神者死、得神者生②也。黄帝曰:何者爲神?岐伯曰:血気已和、栄衛已通、五藏已成、神気舍心、魂魄畢具、乃成爲人③。

【注釈】①人之始生、何気築爲基?何立而爲楯?何失而死?何得而生:「基」は基礎で、「楯」は守りです。生命の始めに、その基礎は何?その守りは何?何を失ったら死ぬ?何を得たら生きる?

②以母爲基、以父爲楯、失神者死、得神者生:(胎児を形成するのに)母の血はその基礎であり、父の精は衛外で守りになる。父母陰陽の精(先天の陰陽)が結合し神気が生じる。神気を失うと死ぬ、神気を有すれば生命の維持ができる。

③血気已和、栄衛已通、五藏已成、神気舍心、魂魄畢具、乃成爲人:気血が調和し、営気と衛気の運行が通暢であり、五臓が形成し、神気が心に蔵し、魂魄も備えてこそ、始めて健全な人体(形体・気血・精神の三者が備えている状態)になる。

【説明】この段の経文は長くないが、人が生まれるのに父母精血の結合に頼ることを論述したうえ、「形」と「神」両者の弁証法的統一な関係及び、「神」が生命に対しての重要性を強調した。

「形」は人の形体で、臓腑百骸や五官諸竅など皆含まれ、わかりやすいものに対して、「神」とは、三つのレベルに分かれます:その一は、人体生命活動の外在表現の全て(例えば、目付き、顔色、話の声、手足の動作、思惟活動、脈象など)が含まれます;その二は、人の精神意識と思惟活動を指し、五臓に分属して、神・魂・魄・意・志・思・慮・智及び情志変化の喜・怒・悲・憂・恐など含まれます;その三は、集中して心が蔵する「神」を指します。この段でいう「神」は第二と第三レベルの「神」です。

「形神統一」とは、「身体は神を宿らせる、神は身体にくっつく」という意味です。つまり、神の離れた形体は生存する意義がない。『類経・蔵象類・十四』に、形神の関係についてこう記載しています:「血気営衛五臓、次第に成り、従って神明が見える……精が完備していれば、気は完備する;気が完備していれば、神は完備する。形気が衰弱していれば、神が旺盛していることはない、同じく、神が既に引き揚げたら、形は独自に存在できない。」

「形」と「神」は生命の中離れられない二つの方面だから、『内経』の理論体系に養生を始め、病機の分析や疾病の治療などにも十分重視されています。例えば、『上古天真論』に、養生の根本は「形与神倶」である;『四気調神大論』に、養生の基本的方法は四時陰陽変化によって調神養形であるなどが記載しています。


(李)
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by jbucm | 2013-01-17 11:01 | 中医学 | Comments(0)
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