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『黄帝内経』筆記 蔵象学説(五十八)

霊枢・決気第三十②

【原文】黄帝曰:余聞人有精・気・津・液・血・脈、余意以爲一気耳、今乃辨爲六名、余不知其所以然①。岐伯曰:兩神相搏、合而成形、常先身生、是謂精②。何謂気?岐伯曰:上焦開発、宣五穀味、熏膚・充身・澤毛、若霧露之漑、是謂気③。何謂津?岐伯曰:腠理発泄、汗出溱溱、是謂津④。何謂液?岐伯曰:穀入気滿、淖澤注于骨、骨属屈伸洩澤、補益脳髓、皮膚潤澤、是謂液⑤。何謂血?岐伯曰:中焦受気、取汁、変化而赤、是謂血⑥。何謂脈?岐伯曰:壅遏営気、令無所避、是謂脈⑦。

【注釈】①余聞人有精・気・津・液・血・脈、余意以爲一気耳、今乃辨爲六名、余不知其所以然:人の体内に精・気・津・液・血・脈が存在すると聞いたが、私はそれが「一気」であると思っていた。これを六種の名称にしている理由が知らない。

②兩神相搏、合而成形、常先身生、是謂精:「兩神」とは男女の精を指す。男女の精が和合し、新しい形体に成る。新しい形体が発生する前の物質を「精」と謂う。

③上焦開発、宣五穀味、熏膚・充身・澤毛、若霧露之漑、是謂気:「上焦」は胸中を指す。「開発」は開くと発散の意味です。五穀に化生された精微物質が上焦から発散され、皮膚にたきこみ、周身に充満し、毛髮を滋養する。霧のように万物を灌漑し養う、これを「気」と謂う。

④腠理発泄、汗出溱溱、是謂津:肌膚腠理より疏泄され、出て来る汗液のようなものは「津」と謂う。

⑤穀入気滿、淖澤注于骨、骨属屈伸洩澤、補益脳髓、皮膚潤澤、是謂液:「淖(ドウ)」とは沼で、派生して満溢の意味です。水穀の精気が全身に充満し、あふれ出た部分は骨に注ぎ、関節の屈伸を潤滑させ、なお、滲出の部分は脳と髄を補益する。皮膚へ散布された部分は皮膚を潤澤する。これを「液」と謂う。

⑥中焦受気、取汁、変化而赤、是謂血:「受気」とは水穀の気を受ける。「汁」とは飲食物から化生された精微物質を指す。(飲食物の)精気が中焦で吸収され、さらに化生された精微物質を赤いものに気化する。これを「血」と謂う。

⑦壅遏営気、令無所避、是謂脈:「壅遏」とは束縛の意味で、営血を(トンネルのよう)一定な通路に運行させる。『太素・巻二・六気』に次のように記載しています:「充満した営血の気は、昼夜で身体を五十周回り、散らせない。これを脈と謂う。」ここの「脈」は「脈管」と「脈気」二つ意味を含みます。

(李)
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by jbucm | 2014-04-10 10:10 | 中医学 | Comments(0)