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『黄帝内経』筆記 蔵象学説(八十二)

霊枢・邪客第七十一⑥

【原文】黄帝曰:持鍼縱舍①奈何?岐伯曰:必先明知十二經脈之本末、皮膚之寒熱、脈之盛衰滑濇②。其脈滑而盛者、病日進;虚而細者、久以持;大以濇者、爲痛痺;陰陽如一者、病難治。其本末尚熱者、病尚在;其熱以衰者、其病亦去矣③。持其尺、察其肉之堅脆、小大滑濇、寒温燥湿、因視目之五色、以知五藏、而決死生。視其血脈、察其色、以知其寒熱痛痺④。

【注釈】①持鍼縱舍:前に説明した通りで、鍼を持つ法則と鍼刺の加減(緩用或は不用)を指します。

②必先明知十二經脈之本末、皮膚之寒熱、脈之盛衰滑濇:必ず、先に十二經脈の本末、皮膚の寒熱、脈象の盛衰及び滑渋などを明確しなければならない。

③其脈滑而盛者、病日進;虚而細者、久以持;大以濇者、爲痛痺;陰陽如一者、病難治。其本末尚熱者、病尚在;其熱以衰者、其病亦去矣:脈象が滑で盛のものは、病情が進んでいることを表明している;脈象が虚で細のものは、長期間頑張って病気と闘っていることを示している;脈象が大で渋のものは、痛痺症を患っている;表裏皆損傷され、気血両敗になる場合は、治療が難しい。胸腹臓腑と経絡四肢がまだ発熱するものは、病邪がまだ存在している;熱が下がっていれば、病邪が退治されたと考えされる。

 「陰陽如一」についての注釈は幾つがあり、『類経・鍼刺類・二十三』の注釈(表裏ともに、気血皆敗の者は、「陰陽如一」と謂い、刺すと逆に酷くなるから、鍼刺を放棄するべきである)に従い、気血表裏としていますが、『太素・巻二十二・刺法』の解説(陰陽の脈象は弁別不可になり、故に「如一」と言い)では、総括して脈象を指すということです。その前文に合わせたら、こちらもよさそうです。

④持其尺、察其肉之堅脆、小大滑濇、寒温燥湿、因視目之五色、以知五藏、而決死生。視其血脈、察其色、以知其寒熱痛痺:尺部(腕から肘まで内側)の皮膚を触診し、肌肉の堅さと薄さや、(脈象の)大小と滑渋、及び皮膚寒熱と燥湿などを察知する;目に現れている五色で五臓の病変を弁別し、生と死を判断する;絡脈の色と充満状態を見て、寒熱や痛痺の証を察知する。

 腕から肘まで内側の皮膚の触診に通じて、寒熱や津液の情況、肌肉の多さ及び病変の部位を察知することができます;目は五臓の精華が集まる場所なので、目の望診で五臓の盛衰を判断できます;なお、絡脈の色と充満状態を見ることで寒熱虚実の弁別ができます。

(次回へ続く)

(李)
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by jbucm | 2014-11-06 10:30 | 中医学 | Comments(0)