『黄帝内経』筆記 蔵象学説(九十三) 

【説明】前回(2月5日)に注釈した内容は主に二つある。その一は、臓腑の血気精神の機能特徴を論述した。五藏に貯蔵される血気精神は、正常な生理機能を維持するに仕える物質で、経脈(行血気而営陰陽)、営気(濡筋骨、利関節)、衛気(温分肉、充皮膚、肥腠理、司開闔)、志意(御精神收魂魄、適寒温和喜怒者)が含まれる。その二は、経脈、気血、志意、寒温が「和暢」であることが健康無病の前提であることを説明した。

「和」とは、正常、調和の意味であり、これは『内経』の中にある重要な観点の一つである。例えば、「陰陽の調和」、「気血の調和」、「五臓の調和」、「情志の調和」、「人と外在環境の調和」等がある。故に「此人之常平也(これは人体正常な生理状態である)」と言う。張仲景氏は『内経』のこの学術観点を受け継いで、『金匱要略』にこう指摘した:「五臓の元真が通暢すれば、即ち人が安らかである」。後世の医家たちはさらに気血陰陽が「和を得ると正になり、和を失うと邪になる」という観点を提唱した。病証を認識するや、病機を分析するのに重要な指導的意義がある。これを前提にして、いかなる疾病を治療する根本目的は、人体内部及び人と外在環境の調和を促進することであると言える。

本篇は経脈、営気、衛気、志意が人体生理及び病理における重要な作用を論述した。これらの内容は『決気』篇に論述した六気と同じく「臓象」の一部である。経脈、気血、精神、臓腑は皆人体生命の物質基礎であり、これらが「和暢」するこそ、人体は健康に保つことができる。この観点は養生と疾病の予防や、臨床で疾病に対する認識と治療などに重要な指導的意義がある。

なお、臓腑の蔵瀉機能(五藏は精神血気魂魄を貯蔵し、六府は水穀を伝化し津液を転送する)に関する論点は、『内経』に何度も強調している学術観点である。『五蔵別論』などの篇に合わせて勉強するべきである。

『本蔵』に、五蔵の「小大高下脆堅、端正偏傾」及び六府の「小大長短厚薄、結直緩急」などについての内容は省略する。では、次回からは『素問・五蔵生成論篇第十』を勉強しましょう。


(李)
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by jbucm | 2015-02-12 10:42 | 中医学 | Comments(0)

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