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『黄帝内経』筆記 蔵象学説(九十五)

素問・五蔵生成論篇第十②

【原文】心之合脈也、其栄色也、其主腎也①;肺之合皮也、其栄毛也、其主心也;肝之合筋也、其栄爪也、其主肺也;脾之合肉也、其栄唇也、其主肝也;腎之合骨也、其栄髮也、其主脾也。
是故、多食鹹、則脈凝泣而変色②;多食苦、則皮槁而毛拔③;多食辛、則筋急而爪枯④;多食酸、則肉胝(月へんに芻)而唇掲⑤;多食甘、則骨痛而髮落⑥。此五味之所傷也⑦。故心欲苦、肺欲辛、肝欲酸、脾欲甘、腎欲鹹、此五味之所合也⑧。

【注釈】①心之合脈也、其栄色也、其主腎也:心臓の外合は脈であり、その栄えは顔面部に現れる、心臓を制約するのは腎である。「合」とは配合、連絡の意味である。「栄」とは栄えることである。「色」とは「面色」である。「合」、「栄」は『素問・六節蔵象論』にある「充」(充養)、「華」(「心……其華在面、其充在脈」)と同じ意味である(以下同)、どちらも「営養する」という意味が含まれる。「主」とは「化生の主」であり、己を制化する「臓」を指す(以下同)。『素問集注・巻二』には「心は火を主り、腎水に制約される、これは“腎が心臓生化の主”の意味である」と言う。

②是故、多食鹹、則脈凝泣而変色:故に、鹹味を摂取し過ぎると、血脈が凝滞し、渋くて血行不良になり、顔面の色沢が変わる。「泣」は「渋」と同じ意味である。『素問註証発微・巻二』では、「ここは、前文の五臓所主の内容に続いて、相克の意味を含んだこと(所主による所傷者)を言及している。心の所主は腎であり、腎の味は鹹である。鹹味を摂取し過ぎると、心が腎よる損傷される。心の外合が脈であるから、脈が凝滞し不通となる;なお、心の栄えは顔面であるから、顔面の色が黧黒に変わる」と説明してある(以下も同理)。

③多食苦、則皮槁而毛拔:苦味を摂取し過ぎると、皮膚が乾燥しうぶ毛が抜ける。

④多食辛、則筋急而爪枯:辛味を摂取し過ぎると、筋脉が緊張し爪が枯れる。

⑤多食酸、則肉胝・(月へんに芻)(ていすう)而唇掲:酸味を摂取し過ぎると、肌肉が厚くなり縮み唇が薄くて反り上がる。

⑥多食甘、則骨痛而髮落:甘味を摂取し過ぎると、骨格が疼痛し、髪が脱落する。

⑦此五味之所傷也:これは五味の偏食による損傷である。

⑧故心欲苦、肺欲辛、肝欲酸、脾欲甘、腎欲鹹、此五味之所合也:故に心は苦味を欲する、肺は辛味を欲する、肝は酸味を欲する、脾は甘味を欲する、腎は鹹味を欲する。これは五味がそれぞれ五臓の気と合う対応関係である。

【説明】本節は五臓の「所合」、「所栄」、「所主」及び五味の所合、所傷などを論述している。
まず、五臓の「合」と「栄」は、五臓と五体、五華、五味などの内在的関連であり、臓象学説の一部である。これらの関係はある程度、五臓の機能活動系統の規律を反映している。また、「所主」は、人体五臓の機能活動の生克制化関係の現しであり、人体生命の整体性を反映している。
 なお、本節に論じた五体、五華の病変は、「五味を摂取し過ぎると自傷する」という観点を説明し、五臓の間の抑制規律を反映している。


(李)
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by jbucm | 2015-03-05 09:49 | 中医学 | Comments(0)
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