『黄帝内経』筆記 病因病機学説(一)

素問・生気通天論篇第三①

篇名について

「生気」についての注釈は、幾つがある。『素問経注節解・巻一』では、「生気とは、生き生きとした気力で、陽気である」と解説している。『素問直解・巻一』では、「生陽の気、そのもとは陰精であり、互いに資生と滋養し、陰陽の気となる。これら皆生気と為す」。故に、生気は生命の気であり、陰陽の気を指す。本篇の最初にも「生之本、本於陰陽」と指摘しているから、『素問直解』の注釈がより適切である。しかし、本篇は陽気が生命へ(生理、病理を含む)の重要性を長く論述しているから、故に、「生気」を狭義的に陽気と釈義しても宜しい。

「通」とは相応、貫通の意味である。「天」とは自然界を指す。

本篇は主に、人体の陰陽が自然界の陰陽と一つ一つ密切な関係を持ち、相互貫通している道理とその意義を討論している。故に『生気通天論』と名づけている。『素問直解・巻一』では、「生気通天とは、人体陰陽五行の気が次から次へと生じてやまなく、上に天と通じる」と説明している。

本篇の主な内容:

1.「天人相応」の観点により、「賊風邪気」が人体を損傷するときの病変を詳しく討論する。

2.天の太陽を人の陽気を喩え、陽気が人体の生理機能への重要性を説明する。なお、陽気失常の病理変化及びその機理を例に挙げる。

3.陰精と陽気との相互関係を強調し、陰陽の協調が人体健康への重要性を説明する。陰陽失調なら、病気になる。

4.「四時之気、更傷五臓」、「陰之五宮、傷在五味」の病理規律を論述する。

本篇を勉強する目的:

1.陽気が人体の生理、病理への重要作用及び臨床意義を把握する。

2.陰精と陽気との相互関係を把握し、「陰平陽秘、精神乃治;陰陽離決、精気乃絶」の道理を理解する。

3.風、寒、暑、湿など外感邪気及び飲食五味不適当での致病特徴及びその機理を把握する。

4.「煎厥」、「薄厥」の病因病機と臨床症状を把握する。

(李)
[PR]
by jbucm | 2015-05-14 10:15 | 中医学 | Comments(0)

国立北京中医薬大学日本校が運営するブログです


by jbucm