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『黄帝内経』筆記 病因病機学説(五)

素問・生気通天論篇第三⑤

【原文】陽気者、精則養神、柔則養筋。開闔不得、寒気從之、乃生大僂①;陷脉爲瘻、留連肉腠、兪気化薄、伝爲善畏、及爲驚駭②;営気不從、逆於肉理、乃生癰腫③;魄汗未尽、形弱而気爍、穴兪以閉、發爲風瘧④。

故風者、百病之始也⑤、清靜則肉腠閉拒、雖有大風苛毒、弗之能害、此因時之序也⑥。故病久則伝化、上下不并、良医弗爲。故陽畜積病死⑦。而陽気当隔、隔者当写、不亟正治、粗乃敗之⑧。

故陽気者、一日而主外、平旦人気生、日中而陽気隆、日西而陽気已虚、気門乃閉⑨。是故暮而收拒、無擾筋骨、無見霧露、反此三時、形乃困薄⑩。

【注釈】①陽気者、精則養神、柔則養筋。開闔不得、寒気從之、乃生大僂:陽気は、神を養い人に活気を与える、諸筋を養い柔和で強い筋にする。(毛穴)の開閉が失常になると、寒気がそこから入り込み陽気を損傷し、筋が養われなくなり、背骨が曲げてしまう。「精則養神、柔則養筋」は、前文にある「陽気者、煩労則張、精絶」と「陽気者、大怒則形気絶……有傷於筋、縱、其若不容」の説明である。「大僂」とは猫背を指す。これは陽気が損傷され筋を養えない結果である。

②陷脉爲瘻、留連肉腠、兪気化薄、伝爲善畏、及爲驚駭:寒気が脈中に陥ると、肌肉と腠理に居続け、気血の流れが不通となり、長く鬱積され瘡瘻が発生する。輸穴より侵入した寒気は内伝し五臓まで迫り、神志を損傷すると、恐懼や畏れるなどの症状が発生する。「及爲驚駭」は陽気が損傷され神を養えない結果である。

③営気不從、逆於肉理、乃生癰腫:営気が順調に運行できず、(営血が)肌肉と腠理に停留すると、癰腫が発生する。

④魄汗未尽、形弱而気爍、穴兪以閉、發爲風瘧(ふうぎゃく):汗が出て乾いてない時は、身体と陽気がともにある程度消耗され弱くなる。この場合に風寒が侵入すると輸穴が閉阻され、風瘧が発生する。「魄汗」とは暑いため出る汗ではなく、自汗を指す。「風瘧」とは風邪による瘧疾(間歇性の悪寒・発熱を特徴とする一群の疾病)である。

⑤故風者、百病之始也:故に風は、色んな疾病を引き起こす最初な原因である。『素問・風論』には「風者、善行而数変……故風者、百病之長也」とあり、互いに補足し、風邪が常に六淫の先導であることを強調している、これは『内経』が六淫致病の規律のまとめでもある。

⑥清靜則肉腠閉拒、雖有大風苛毒、弗之能害、此因時之序也:人体は、精神の安定や適切な労逸などを保っていれば、肌肉と腠理が綿密になり、外邪を抵抗することができる。大風苛毒の邪気が侵入しても身体が損傷されぬ。これは時の次序に従って養生している結果である。「大風苛毒」とは、強い邪気を指す。

⑦故病久則伝化、上下不并、良医弗爲。故陽畜積病死:病気が長引き、邪気が内伝してさらに変化する、身体の上下とも不通になったら、良医でも治療できなくなる。故に、陽気が畜積され鬱阻不通となった場合も死に至ることがある。「上下不并」の「并」とは、気の交通を謂う。

⑧而陽気当隔、隔者当写、不亟正治、粗乃敗之:陽気が畜積され鬱阻不通の病証に対して通瀉の方法で治療するべきである。油断して、迅速で適当な治療をしないと、死亡に至ることがある。

⑨故陽気者、一日而主外、平旦人気生、日中而陽気隆、日西而陽気已虚、気門乃閉:身体の陽気は、昼間に体表を司る。早朝に活発し始め、正午にもっとも旺盛な段階に達す。日が沈むときは、体表の陽気がだんだん少なくなり、毛穴も閉塞する。

⑩是故暮而收拒、無擾筋骨、無見霧露、反此三時、形乃困薄:故に、日暮れの時間になると、陽気が収斂し、体内に入り込み。この時は筋骨をかき乱さず、霧や露に接近しない。一日中、この三つの時間帯にある陽気の活動規律を反すると、身体は弱くなり、邪気が侵入し易くなる。

(李)
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by jbucm | 2015-06-25 10:37 | 中医学 | Comments(0)
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