『黄帝内経』筆記 病因病機学説(六)

素問・生気通天論篇第三⑥

【説明】本節は前文に続いて陽気の生理機能や、陽気失常による病変、及び陽気を養う方法などを論述し、後世への臨床での病因弁証や治療、養生などに理論的な基礎を築いた。

「陽気者、精則養神、柔則養筋」は陽気が身体における温養機能を明かしている。人体の全ての生命活動は陽気による温養と保護が欠かせない。

「風者、百病之始」という観点は風邪が六淫の始め、他の外邪はよく風邪に伴って人体へ侵入し、各種の病証を引き起こすということを説明している。なお、陽気の清静(精神の安定と適切な労逸)を保つことは外邪の侵入を防ぐ法則である。

本節は、昼夜に陽気の消長規律を説明している。「平旦人気生、日中而陽気隆、日西而陽気已虚」は人体生命活動のリズムの一つであり、人が自然界の陰陽変化に相応的反映である。このリズムに従うことは、養生、疾病の予防、針灸及び薬での治療などに重要な意義がある。この部分は『素問・四気調神大論』、『金匱真言論』、『陰陽応象大論』、『診要経終論』など篇に合わせて研究すると、人体の気血運行が年、季、月、日の節律との臨床意義について、より全面的に理解できる。

最後は、陽気病変の予後及び陽熱実証の治療原則を指摘している。陽気が「衛外不固」なら、六淫が侵入し易い。早めに治療しない、或は不適当な治療をすると、邪気が身体に留め内伝したり、或は多種の病証に変わったりして予後は良くない。実証の病変は「陽畜積病死」の可能性があり、故に「隔者当写、不亟正治、粗乃敗之」と論述している。これらは、陽熱実証への認識と治療に啓発となっている。


(李)
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by jbucm | 2015-07-02 10:08 | 中医学 | Comments(0)

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