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『黄帝内経』筆記 病因病機学説(十二) 

霊枢・五変第四十六②

【原文】黄帝問于少兪曰:余聞百疾之始期也、必生于風雨寒暑、循毫毛而入腠理、或復還、或留止、或為風腫汗出①、或爲消癉、或爲寒熱、或爲留痺、或爲積聚。奇邪淫溢、不可勝數、願聞其故②。夫同時得病、或病此、或病彼、意者天之為人生風乎、何其異也③?少兪曰:夫天之生風者、非以私百姓也、其行公平正直、犯者得之、避者得無殆、非求人而人自犯之④。

【注釈】①百疾之始期也、必生于風雨寒暑、循毫毛而入腠理、或復還、或留止、或為風腫汗出:多くの疾病は、風・雨・寒・暑などにより発生する。(これらの邪気が)うぶ毛に沿って腠理に入り、体表に戻ったり体内に停留したり、或は風腫や汗出などとして発病したりする。「風雨寒暑」とは異常な気候を指す。「風腫汗出」は水腫、汗出を主症状とする風水病である。

②或爲消癉(たん)、或爲寒熱、或爲留痺、或爲積聚。奇邪淫溢、不可勝數:或は消癉(消渇病で、一種の熱病である)、或は寒熱、或は停留して痺症となる、或が積聚になる。これら時令と反する邪気が人体に浸淫して、引き起こす病気の種類は数多い。「留痺」は、長期間罹る痺症のことを指す。「奇邪」とは、上文の「風雨寒暑」と同じで異常な気候を指す。

③同時得病、或病此、或病彼、意者天之為人生風乎、何其異也:同時に発病しても、この病に患ったり、あの病に患ったりとなる。これは、自然気候が人体への影響が異なるからである。そうでないと、何故異なる病種があるでしょう。

④夫天之生風者、非以私百姓也、其行公平正直、犯者得之、避者得無殆、非求人而人自犯之:凡そ自然界の邪気は、誰かを特に好むではない。それに逆らったら病気が罹るが、それを避ければ安全となる。これは、邪気が人を襲うではなく、人が自ら邪気のお怒りに触れることによって発病するのである。「私」とは特に好むという意味である。

【説明】本節は、病変の多様化の機理について討論し、予防の重要性を強調した。なお、外感による発病の条件は、「風雨寒暑」など邪気の侵入と人体の正虚不固という両方であることを説明した。

「避邪」について、『内経』には数回言及してある。例えば、『素問・上古天真論』には「虚邪賊風、避之有時」、『霊枢・九宮八風』には「故聖人曰:避虚邪之道、如避矢石然、邪弗能害,此之謂也」など。しかし、『内経』の中では、単に消極的邪気を避けることを主張するではなく、それより、養生して体質を強めることを主張している。『素問遺篇・刺法論』に「正気内存、邪不可干」という。これは、発病のキーワードは内因であることを述べ、病気の予防には養生にあると協調している。


(李)
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by jbucm | 2015-09-24 10:10 | 中医学 | Comments(0)
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