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『黄帝内経』筆記 病因病機学説(十四)

霊枢・五変第四十六④

【原文】黄帝曰:人之善病風厥漉汗者、何以候之①?少兪答曰:肉不堅、腠理疏則善病風②。黄帝曰:何以候肉之不堅也?少兪答曰:膕肉不堅而無分理。理者粗理、粗理而皮不緻者、腠理疏③。此言其渾然者④。

黄帝曰:人之善病消癉者、何以候之?少兪答曰:五藏皆柔弱者、善病消癉⑤。黄帝曰:何以知五藏之柔弱也?少兪答曰:夫柔弱者、必有剛強、剛強多怒、柔者易傷也⑥。黄帝曰:何以候柔弱之與剛強?少兪答曰:此人薄皮膚、而目堅固以深者、長衝直揚、其心剛、剛則多怒、怒則気上逆⑦。胸中畜積、血気逆留、臗皮充肌、血脉不行、轉而為熱、熱則消肌膚、故為消癉⑧。此言其人暴剛而肌肉弱者也⑨。

【注釈】①人之善病風厥漉汗者、何以候之:有る人は風気厥逆に患いやすく、びっしょりと汗をかく。どうやって診察するか?「風厥(ふうけつ)」とは、汗が止まらない病証であり、『霊枢集注・巻六』にはこう解釈している:「これは、皮膚腠理の間に津液が充満していて、皮膚が不緻密、肌肉腠理が粗鬆となると、津液が外泄し、汗となる」。

②肉不堅、腠理疏則善病風:凡そ肌肉が弱く、腠理が粗鬆する者には、風邪が侵入し易く、よく病気になる。

③膕肉不堅而無分理。理者粗理、粗理而皮不緻者、腠理疏。凡そ膕部の肌肉(ふくらはぎ)が丈夫でなく分理(きめ)がないもの、或は分理(きめ)が粗く皮膚が緻密でないものは、その腠理が粗鬆である。

④此言其渾然者:これは、その肌肉の分別がない人を言う。

⑤五藏皆柔弱者、善病消癉:五臓ともに弱いものは、消癉に罹りやすい。

⑥夫柔弱者、必有剛強、剛強多怒、柔者易傷也:凡そ五臓ともに弱いものは、気性が強い、気性の強いものはよく怒る、五臓が弱いものは損傷されやすい。「夫柔弱者、必有剛強」について『霊枢集注・巻六』には、「形質が弱いものの気性が強いである」と注釈している。

⑦此人薄皮膚、而目堅固以深者、長衝直揚、其心剛、剛則多怒、怒則気上逆:こういう人には皮膚が薄い、その眼光は堅くて深い、眉が逆立ちしている、気性が強くよく怒る。よって、気逆が起きる。『甲乙経・巻十一・第六』よると、「衝」は「衡」の誤りで、「衡」は眉上である。

⑧胸中畜積、血気逆留、臗皮充肌、血脉不行、轉而為熱、熱則消肌膚、故為消癉:(上逆した気が)胸中に蓄積し、気血が瘀阻して、肌肉と皮膚に充満し、血行不利となり化熱する。熱が肌肉と皮膚を焼き、消癉となる。「臗」は「寛」であり、詰め込むという意味である。『内経』に消渇に関して、数篇に渡って記載している、その証候は複雑で、分類も多いである。病名について、本篇の「消癉」の他に、消渇、消中、風消、鬲消、肺消など数多くある。病因病機については、二つあり、その一は肥甘厚味の蘊結で化熱する(『素問・奇病論』)、その二は五志過極の鬱結で化火する(本篇)。

⑨此言其人暴剛而肌肉弱者也:これは気性が暴れ、肌肉が弱い人のことを言う。


(次回へ続く)

(李)
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by jbucm | 2015-10-15 10:10 | 中医学 | Comments(0)
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