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『黄帝内経』筆記 病因病機学説(十八) 

霊枢・百病始生第六十六②

【原文】黄帝問于岐伯曰:夫百病之始生也、皆生于風雨寒暑、清湿喜怒①。喜怒不節則傷藏、風雨則傷上、清湿則傷下。参部之気、所傷異類、願聞其会②。岐伯曰:参部之気各不同、或起於陰、或起於陽、請言其方③。喜怒不節則傷藏、藏傷則病起於陰也;清湿襲虚、則病起於下;風雨襲虚、則病起於上、是謂参部④。至於其淫泆、不可勝數⑤。

【注釈】①夫百病之始生也、皆生于風雨寒暑、清湿喜怒:多くの疾病の発生は、風・雨・寒・暑・涼・湿などの外邪侵入及び、喜・怒などの情志内傷に関わる。

②喜怒不節則傷藏、風雨則傷上、清湿則傷下。参部之気、所傷異類、願聞其会:喜や怒の不節制なら、臓腑が損傷される。風雨の邪気は身体の上部を損傷し、涼湿の邪気では身体の下部を損傷する。上中下三部を損傷する邪気が異なる、これらの理由を聞きたい。

③参部之気各不同、或起於陰、或起於陽:喜怒・風雨・清湿、三種類邪気の性質が異なる。身体の陰部(体内)に病気を起こすか、身体の陽部(体表)に病気を起こすほうがある。

④喜怒不節則傷藏、藏傷則病起於陰也;清湿襲虚、則病起於下;風雨襲虚、則病起於上、是謂参部:喜怒の不節制は内臓を損傷する、内臓(五臓)は陰であるから、故に「藏傷」を「病起於陰」という;清湿の邪気は身体下部の虚弱部位を襲うから、故に「病起於下」という;風雨の邪気は身体上部の虚弱部位を襲いやすいから、故に「病起於上」という。これは「三部」と謂う。

⑤至於其淫泆(いつ)、不可勝數:邪気が人体を襲ったあとの変化について、複雑で数えきれないほどである。

【説明】本節は疾病発生の原因及び三部の気が人体を損傷する規律を説明している。外邪は先ず体表を襲う、七情過度なら内臓を損傷する;また、陰邪は陽分を損傷し、陽邪は陰分を損傷する。邪気の性質が異なるこそ、人体へ侵入するルートや損傷する部位、及び発病の症状など皆異なる。

三部の気に、外感と内傷があり、外感による病気は陽部に発病で表証となる、内傷による発病は陰部にあり裏証となる。さらに外感の場合、風雨の邪気は身体の上部へ侵入し、清湿の邪気は身体の下部へ侵入する。

なお、本節の原文は、『素問・陰陽応象大論』、『調経論』、『太陰陽明論』、『霊枢・小針解』、『邪気蔵府病形』、『寿夭剛柔』、『口問』、『順気一日分爲四時』などの相応する部分と合わせて勉強することをお薦めです。例えば、『素問・陰陽応象大論』には「天有四時五行……以生寒暑燥湿風……故喜怒傷気、寒暑傷形、暴怒傷陰、暴喜傷陽……喜怒不節、寒暑過度、生乃不固」と書いてある。こうすれば、『内経』に病因及びその分類に関する知識を全面的に把握でき、なお各種類病邪の致病特徴とそれによる発病の部位など一般的規律が分かりやすくなる。これらの論述は、中医病因学説の形成と発展、及び臨床での弁証論治には、一定な指導的意義があるに違いない。


(李)
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by jbucm | 2015-12-17 10:10 | 中医学 | Comments(0)
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