中医の「火」の話⑤

前回、「虚火」とは、「陰虚」から発生したものだとお話ししました。「陰虚証」を詳しく分けると、「心陰虚」、「肺陰虚」、「肝陰虚」、「腎陰虚」などがありますが、臨床では、酷い「虚火」を「陰虚火旺」と言います。場合によって、いろんな症状があります。

まずは、不眠を主症状とする証候があります。この場合は、「心腎陰虚」。「心腎不交」と言う言い方もありますが、病証の程度の違いがあるだけです。主な症状は、心煩不眠、動悸不安、眩暈、耳鳴り、物忘れ、腰と膝がだるい、顔や手足のほてり、咽や口が乾く、良く水を飲むなどです。中医での治療は、「滋陰降火」(じいんこうか、陰液を補充し、火熱を抑える)をしますが、「養心安神」(ようしんあんじん)も必要です。代表処方には「黄連阿膠湯」などがあります。
また、盗汗や出血(咳血、尿血など)を主症状とする証候もありますが、潮熱、体が痩せる、顔や手足のほてり、咽喉の乾き、舌が赤い、苔が少ない、f0138875_9335584.jpg脈が細数などの症状も伴います。これらは、現代医学で言う「結核病」に当てはまります。中医の治療は、「滋陰降火」や「涼血止血」(りょうけつしけつ)をします。代表処方には、「当帰六黄湯」や「百合固金丸」「知柏地黄丸」などがあります。
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by jbucm | 2007-08-29 09:30 | 中医学 | Comments(0)

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