気血津液と臓腑の話(29)

こんにちは、李です。今回からは、肺と大腸の病証を紹介しましょう。

肺の病証の弁証:
肺は胸中にあり、気道、喉に連なり、鼻に開竅するので肺系と総称します。肺は皮を主り、その華は毛にあり、大腸と表裏関係を持っています。肺主宣発で、呼吸を司り、清濁の気を交換し、気の主となり、話す声にも関係します。また、肺は津液を輸布し、水道を通調して、水の上源と言われます。

肺の病理変化は主として肺気宣降異常で、主気司呼吸の機能障害や衛外機能の失職、及び水液代謝の病変として反映されます。主要な症状は咳嗽、喘ぐ、吐痰、胸痛、喀血等です。肺の実証の多くは、六淫等外邪の侵入や痰飲が肺に停滞して形成される病証です。肺の虚証は主に肺気虚、肺陰虚です。
では、虚証から紹介しましょう。

肺気虚:肺気不足と衛表不固による証候です。
【臨床表現】:咳嗽無力、動則気短、痰液清稀、声が低く怯える、神疲乏力。自汗、畏風で、感冒にかかりやすい。顔色は青白く、舌質は淡嫩。脈は虚か浮で無力。
【証因分析】:多くは長期の咳か喘によって肺気が損傷されているか脾虚生化の源不足、或は腎虚でその納気の力を失い、そのため肺主宣発機能が弱まっている。肺主気司呼吸ということで、肺気が虧虚すると、呼吸が浅く、咳嗽無力、声は低く怯えるようになります。肺主皮毛というので、肺気が衛気を宣発して肌表を固められないと、自汗、畏風を見て感冒にかかりやすくなります。気虚で気血不栄なので、顔色が白で舌淡になり、脈は弱になります。

肺陰虚:肺陰虧虚、虚熱内生の証候です。
【臨床表現】:から咳で痰が少ないか痰がねばついて出にくい、口燥咽乾、痩せぎす、午後の潮熱、五心煩熱、盗汗、ほほの赤味。場合によっては痰中に血が帯び、声がかすれる。舌紅少津が、脈は細数。
【証因分析】:多くは長期の咳や啖や喀によって肺の陰液や損傷させられている。或いは癆虫襲肺、燥熱の邪が不固、陰津耗泄等のため、肺陰虧虚を招く。肺は嬌臓であり、元々清粛柔潤を好むので、肺の陰津が不足すると清潤性を失い、陰虚だと火旺、虚火灼肺、肺熱津少を招いて、粛降が失われる。故に、乾咳痰少、口燥咽乾となり、場合によっては声がかすれる。肺絡が損傷されるので、痰中帯血か喀血を見る。潮熱、盗汗、五心煩熱、ほほの赤味、舌紅、脈の細数等はいずれも陰虚失養、虚熱内蒸の象である。
 次回からは、幾つの実証を紹介致します。
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by jbucm | 2008-07-10 10:00 | 中医学 | Comments(0)

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