気血津液と臓腑の話(39)

こんにちは、李です。最近、よく日本校の在校生や卒業生の方々に「ブログを読んでいますよ」と言われて、嬉しいです(^0^)。私の書いたものが皆さんにお役に立てられれば、もっと嬉しく思います。

さて、今日も脾の病証を2つ紹介しましょう。

中気下陥証:中気下陥証とは、脾気虧虚で、昇挙無力によって臓腑が下陥された証候のことで、脾気下陥証、脾虚気陥証とも呼ばれています。この証の多くも脾気虚証が進んだものですが、素体虚弱、久々の下痢や過労によるものもあります。

【臨床表現】:脘腹が脹で重墜(重苦しい)感があり、食後にひどくなります。便意が多く、肛門にも重墜感があります。下痢が続く、場合によっては脱肛も見られます。或は子宮下垂も伴います。また、小便が米のとぎ汁のようになる場合も見られます。勿論、この他に、脾気虚証の症状が見られます。

【証因分析】:本証の弁証要点は、脾気虚証にプラス内臓下垂、或は肛門に重墜感を伴う慢性下痢です。

 脾胃は気血生化の源、脾気が不足すると、運化機能が弱まり、内臓に与える営養が少なくなり、臓器虚衰になります。一方、脾気虚で昇挙無力、内臓を支えないため、脘腹の重墜、便意多く、脱肛、子宮下垂などを見られます。また、清陽不昇、反って下陥で固摂できないため、水穀精微の輸布ができなくなり、膀胱へ下流するため、小便は米のとぎ汁のように見えます。その他は脾気虧虚証の症状です。

脾不統血証:脾不統血証とは、脾気が虧虚して血液を統率できないため、血が脈外に溢れる(出血)証候です。長期の病で脾虚を招致するか過労で脾を損傷するかがその原因です。

【臨床表現】:便血、血尿、皮膚の出血、鼻血、歯ぐきの出血、月経過多、崩漏等の出血で、常に次の症状が伴います:食少便溏、神疲乏力(疲れ、無気力)、顔につやがない、舌淡脈細弱等。

【証因分析】:本証の弁証要点は、脾気虚証にプラス各種の出血です。脾気には血液運行を統率する機能があるので、脾虚でこの統率機能が弱まり、血液が脈管外に溢れ、色んな出血を見ます。胃腸に溢れると便血となり、膀脱に注ぐと血尿となり、皮下に溢れると皮膚の出血……また、気虚で衛任脈も固まらず、月経過多、崩漏などの性器出血になります。その他は脾気虧虚証の症状です。
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by jbucm | 2008-12-04 09:30 | 中医学 | Comments(0)

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