国立北京中医薬大学日本校が運営するブログです

by jbucm

カテゴリ:中医学( 457 )

霊枢・百病始生第六十六⑤

【説明】本段(全回の分)は外感病の一般的な伝変規律及びその機理を論述し、そして、早期治療が内伝予防の重要手段であると提示している。外邪が人体へ侵入する際、一般的に皮膚→絡脈→経→輸→伏衝の脈→腸胃→腸胃の外、募原の間、血脈の中という順である。外邪が段々深く入る機理は、正気が邪気に勝たず、邪気が停留し、除去できない。

 『内経』に疾病の伝変に関しては、本篇の他に『素問・皮部論』、『素問・繆刺論』、『霊枢・刺節真邪』なども論述している。合わせて勉強すると良いでしょう。但し、注意しなければならないのは2つある。その一は、上記の論述は、皆外感病の一般的な伝変過程であり、このほかに六経伝変や内傷雑病の五行生克伝変、表裏の臓腑伝変、組織の病変が関連する臓腑へ影響するなどがある。その二は、外感病伝変の一般的規律のほかに、特殊な伝変もある。疾病の発生と変化は病因、病性、病位、時間、気候、体質、そして治療情況など多種の素因に係わり、固定不変のモードはない。これに関して『素問・玉機真蔵論』に論述があり、なお『傷寒論』や『温病学』などにも記述している。これらは、『内経』の病伝理論を発展させたものである。
 
なお、本段では虚邪が人体の異なる部位に侵入した場合の病証及びその機理についても例を挙げて説明した。次のように纏めておきます。

病邪が表から裏へ、浅い部分から深い部分へ伝変する。
部位     病証         機理
皮毛    悪寒戦慄       衛外不固
      皮膚疼痛       気血凝滞
絡脈    肌肉疼痛       絡脈阻滞
      時痛時息       邪が絡から経へ
経     洒淅悪寒       邪猶在表(表にあると同じ)、衛陽受損
      時時驚恐       経気が臓と繋がり、神気が擾乱される
輸     肢節疼痛       六経の気が阻まれ、四肢末端へ届かず
      腰脊強硬       足太陽経の経気不利
伏衝の脈  体が重く、身痛    邪居血海、身体を養えず
腸胃    腹脹腸鳴(気滞水停) 
       腸鳴飧泄、食不化   寒湿内停
        熱瀉痢疾        湿熱下注
腸胃の外  
(募原の間、   積       邪着脈中、気滞血瘀が互結
血脈の中)


(李)
[PR]
by jbucm | 2016-02-04 10:18 | 中医学 | Comments(0)
こんにちは、周です。今回は中医名言―「精神内守、病安従来」を紹介します。

出典:《素問・上古天真論》
精神は、人の正気のことです。この言葉は、養生の道理を言っています。
身体の正気を養え、風寒の侵入を慎重して、元気を順調・調和させ、精神(正気)が内守して消耗されなければ疾病は罹りません。正邪(正気と邪気)戦い時、内因(正気)と外因(外邪)の関係を説明していますー内因が根本であり、外因が条件であり、外因は内因に作用しなければ発病しません。
[PR]
by jbucm | 2016-02-01 09:30 | 中医学 | Comments(0)
霊枢・百病始生第六十六④

【原文】是故虚邪之中人也、始於皮膚、皮膚緩則腠理開、開則邪從毛髮入、入則抵深、深則毛髮立、毛髮立則淅然、故皮膚痛①;留而不去、則伝舍於絡脈、在絡之時、痛於肌肉、其痛之時息、大経乃代②;留而不去、伝舍於経、在経之時、洒淅喜驚③;留而不去、伝舍於輸、在輸之時、六経不通四肢、則肢節痛、腰脊乃強④;留而不去、伝舍於伏衝之脈、在伏衝之時、體重身痛⑤;留而不去、伝舍於腸胃、在腸胃之時、賁響腹脹、多寒則腸鳴飧泄、食不化、多熱則溏出麋⑥;留而不去、伝舍於腸胃之外、募原之間、留著於脈、稽留而不去、息而成積⑦。或著孫脈、或著絡脈、或著経脈、或著輸脈、或著於伏衝之脈、或著於膂筋、或著於腸胃之募原、上連於緩筋、邪気淫泆、不可勝論⑧。

【注釈】①虚邪之中人也、始於皮膚、皮膚緩則腠理開、開則邪從毛髮入、入則抵深、深則毛髮立、毛髮立則淅然、故皮膚痛:虚邪賊風が人体に侵入する場合は、先ず皮膚を侵す、これは、皮膚が弛緩して腠理が開いているから、邪気が毛孔から深い所まで侵入してしまう。この時は毛髮が立ち、寒がって身体が震える、皮膚が痛む。

②留而不去、則伝舍於絡脈、在絡之時、痛於肌肉、其痛之時息、大経乃代:邪気が溜って除去されなければ、段々絡脈まで入り、この時は筋肉が痛む、もしこの痛みが止んだりすれば、邪気が経脈へ伝入する徴候である。

③留而不去、伝舍於経、在経之時、洒淅喜驚:邪気が(絡脈に)溜って除去されなければ、経脈に入り、この時は寒々として悪寒や、びくびくとする症状が出る。

④留而不去、伝舍於輸、在輸之時、六経不通四肢、則肢節痛、腰脊乃強:邪気が(経脈に)溜って除去されなければ、輸脈に入り、この時は、六経の気が邪気に阻まれ、四肢に到達できず、故に四肢関節が痛む、腰や背骨が凝る。「輸」について、『類経・疾病類・二』、『注証発微』では輸穴であると指摘し、『霊枢集注・巻八』では気血の輸送する経脈であると指摘しているが、皆明確ではない。楊上善氏では、輸脈であり、ここは足の太陽経を指すと認識し、「輸脈は足太陽脈で、五臓の府の輸を司る」と言っている。足太陽経は頭部から下り、脊を挟んで腰中に入る、六経の兪穴が皆太陽経にあるため、故に「六経不通四肢、則肢節痛、腰脊乃強」となる。

⑤留而不去、伝舍於伏衝之脈、在伏衝之時、體重身痛:邪気が(輸脈に)溜って除去されなければ、脊中の衝脈に入り、この時は身体が重たく痛むなどの症状が出る。「伏衝之脈」は衝脈の脊中の部分を指す、衝脈の他の部分より深い。

⑥留而不去、伝舍於腸胃、在腸胃之時、賁響腹脹、多寒則腸鳴飧(そん)泄、食不化、多熱則溏出麋:邪気が溜って除去されなければ、さらに腸胃に入って伏せる、この時は、腸鳴腹脹がする、寒邪が多い場合は、腸鳴し、不消化のものを瀉下すし、食べたものが消化しない、熱邪が多い場合は、瀉痢などが発生する。

⑦留而不去、伝舍於腸胃之外、募原之間、留著於脈、稽留而不去、息而成積:邪気が(腸胃に)溜って除去されなければ、腸胃の外にある膜原の間に入り、血脈に滞留し、除去できなければ、気血と相互凝結し、積となる。

⑧或著孫脈、或著絡脈、或著経脈、或著輸脈、或著於伏衝之脈、或著於膂筋、或著於腸胃之募原、上連於緩筋、邪気淫泆、不可勝論:纏めると、邪気が人体へ侵入した後、孫脈、絡脈、経脈、輸脈、伏衝の脈、筋肉、腸胃の募原、緩筋などに溜まったりする。邪気が浸淫氾濫し、言い尽くせない。「緩筋」は足陽明経の筋のことである。

(続く)

(李)
[PR]
by jbucm | 2016-01-28 10:54 | 中医学 | Comments(0)
こんにちは、周です。今回は中医名言―「虚邪賊風、避之有時」を紹介します。

出典:《素問・上古天真論》
虚邪賊風とは、異常な気候変化や人体に有害する外来(外)からの致病因子を指します。避之有時は、直ちにその「虚邪賊風」を避ければ、発病しません。
「虚邪賊風、避之有時」は、致病因子が発病する重要な条件の一つだと認識し(病因病機)、養生すれば・致病因子を避ければ、疾病が予防できると主張します。
[PR]
by jbucm | 2016-01-18 09:30 | 中医学 | Comments(0)
霊枢・百病始生第六十六③

【原文】黄帝曰:余固不能數、故問先師、願卒聞其道①。岐伯曰:風雨寒熱、不得虚、邪不能獨傷人。卒然逢疾風暴雨而不病者、蓋無虚、故邪不能獨傷人②。此必因虚邪之風、與其身形、両虚相得、乃客其形。両実相逢、衆人肉堅③。其中於虚邪也、因於天時、與其身形、参以虚実、大病乃成④。気有定舍、因処爲名、上下中外、分爲三員⑤。

【注釈】①余固不能數、故問先師、願卒聞其道:複雑多端な病変を全部解明できないから、先生に聞きたい、その道理を全て教えて欲しい。

②風雨寒熱、不得虚、邪不能獨傷人。卒然逢疾風暴雨而不病者、蓋無虚、故邪不能獨傷人:正常の場合、風雨寒熱は致病の邪気ではない、人体を損傷することがなく、病気にならない。突然疾風暴雨に遭遇しても病気にならないのは、その人の身体が頑丈で正気が虚弱してないため、邪気も人体を損傷することができない。

③此必因虚邪之風、與其身形、両虚相得、乃客其形。両実相逢、衆人肉堅:疾病の発生は、必ず身体が虚弱している上に賊風邪気を受け、両虚が相合するから疾病が発生する。もし身体が頑丈で四時の気候も正常であれば、みんなの肌肉が堅実であり発病しない。「両虚」とは、全て致病する異常な気候を虚邪に称し、また正気(気血、津液、精気)の虚弱と正気の不和を含んで、正虚と言う。「両実」とは、人の実気(生気が充実)と天の実風(正常な気候)のことである。

④其中於虚邪也、因於天時、與其身形、参以虚実、大病乃成:故に凡そ疾病発生の決定的な要因は、四時の気候が正常であるかどうか、及び身体が丈夫であるかどうかである。正虚邪実であれば、疾病が発生する。

⑤気有定舍、因処爲名、上下中外、分爲三員:邪気はそれぞれ持つ性質によって人体の一定的な部位から侵入する。侵入の部位によって命名される。概ね、縦では上、中、下の三部で、横では表、裏と半表半裏の三部に分けられる。

【説明】本節は、「卒然逢疾風暴雨」後、疾病が発生すると発生しないことを対照しながら、「両虚相得」は外感発病の機理であることを説明した。人体の正気の強弱は発病するかどうかの決め手であり、正気が発病に主導的な作用を発揮していることを強調した。『素問遺篇・刺法論』に「正気内存、邪不可干」、『素問・評熱病論』に「邪之所凑、其気必虚」と言っている。『内経』の発病観では、一般的に、正気の盛衰は発病の根拠で、致病の素因(外感六淫、七情の失常、飲食の不節制、勞倦過度など)は発病の条件である。これは疾病の治療と予防に指導的な意義がある。

「気有定舍、因処爲名」の論述は、『内経』に病証を命名する根拠の一つである。例えば、『素問・熱論』に「邪客於表」の場合は太陽病、陽明病、少陽病を、「邪入於裏」の場合は太陰病、少陰病、厥陰病を命名している。これは、邪気が定舍している経脈によって命名したのである。

(李)
[PR]
by jbucm | 2016-01-14 10:45 | 中医学 | Comments(0)
霊枢・百病始生第六十六②

【原文】黄帝問于岐伯曰:夫百病之始生也、皆生于風雨寒暑、清湿喜怒①。喜怒不節則傷藏、風雨則傷上、清湿則傷下。参部之気、所傷異類、願聞其会②。岐伯曰:参部之気各不同、或起於陰、或起於陽、請言其方③。喜怒不節則傷藏、藏傷則病起於陰也;清湿襲虚、則病起於下;風雨襲虚、則病起於上、是謂参部④。至於其淫泆、不可勝數⑤。

【注釈】①夫百病之始生也、皆生于風雨寒暑、清湿喜怒:多くの疾病の発生は、風・雨・寒・暑・涼・湿などの外邪侵入及び、喜・怒などの情志内傷に関わる。

②喜怒不節則傷藏、風雨則傷上、清湿則傷下。参部之気、所傷異類、願聞其会:喜や怒の不節制なら、臓腑が損傷される。風雨の邪気は身体の上部を損傷し、涼湿の邪気では身体の下部を損傷する。上中下三部を損傷する邪気が異なる、これらの理由を聞きたい。

③参部之気各不同、或起於陰、或起於陽:喜怒・風雨・清湿、三種類邪気の性質が異なる。身体の陰部(体内)に病気を起こすか、身体の陽部(体表)に病気を起こすほうがある。

④喜怒不節則傷藏、藏傷則病起於陰也;清湿襲虚、則病起於下;風雨襲虚、則病起於上、是謂参部:喜怒の不節制は内臓を損傷する、内臓(五臓)は陰であるから、故に「藏傷」を「病起於陰」という;清湿の邪気は身体下部の虚弱部位を襲うから、故に「病起於下」という;風雨の邪気は身体上部の虚弱部位を襲いやすいから、故に「病起於上」という。これは「三部」と謂う。

⑤至於其淫泆(いつ)、不可勝數:邪気が人体を襲ったあとの変化について、複雑で数えきれないほどである。

【説明】本節は疾病発生の原因及び三部の気が人体を損傷する規律を説明している。外邪は先ず体表を襲う、七情過度なら内臓を損傷する;また、陰邪は陽分を損傷し、陽邪は陰分を損傷する。邪気の性質が異なるこそ、人体へ侵入するルートや損傷する部位、及び発病の症状など皆異なる。

三部の気に、外感と内傷があり、外感による病気は陽部に発病で表証となる、内傷による発病は陰部にあり裏証となる。さらに外感の場合、風雨の邪気は身体の上部へ侵入し、清湿の邪気は身体の下部へ侵入する。

なお、本節の原文は、『素問・陰陽応象大論』、『調経論』、『太陰陽明論』、『霊枢・小針解』、『邪気蔵府病形』、『寿夭剛柔』、『口問』、『順気一日分爲四時』などの相応する部分と合わせて勉強することをお薦めです。例えば、『素問・陰陽応象大論』には「天有四時五行……以生寒暑燥湿風……故喜怒傷気、寒暑傷形、暴怒傷陰、暴喜傷陽……喜怒不節、寒暑過度、生乃不固」と書いてある。こうすれば、『内経』に病因及びその分類に関する知識を全面的に把握でき、なお各種類病邪の致病特徴とそれによる発病の部位など一般的規律が分かりやすくなる。これらの論述は、中医病因学説の形成と発展、及び臨床での弁証論治には、一定な指導的意義があるに違いない。


(李)
[PR]
by jbucm | 2015-12-17 10:10 | 中医学 | Comments(0)

武則天と益母草

こんにちは、周です。今回は武則天と医事を紹介します。

武則天は中国歴史上で唯一無二の女皇帝です。彼女は歳を取っても、容貌は依然として若くて綺麗です。彼女の「青春常駐」(いつも若々しくて、年寄りに見えない)の1つ秘訣は益母草であります。
史書≪新唐書≫に記載してあり:「武則天(紀元624~705年)は、顔の美容に特に力を入れています、長年に衰老を遅らせる薬を内服するだけではなく、毎日美容薬を塗り(外用する)ます」。≪新唐書≫には、外用美容薬の名前は記載してありませんが、武則天が没した40年後に出版された≪外台秘要≫に、主要な中薬は「益母草」であることを明記してあります。また、「此薬洗面、覚面皮手滑潤、顔色光沢」と書かれています。その美容薬を使用する期間が長ければ長いほど効果が良いです:「経月余生血色、紅鮮光沢、異於尋常。如経年用之、朝暮不絶、年四五十婦人、如十五女子」(1ヵ月を使用すれば、効果が現し始め、長年に使用すれば、4・50歳の婦人も15歳に見えます)。

伝えるところによれば、「煉益母草」(益母草を採集する)の日は旧暦5月5日です。全株(全草)の益母草を収穫し、よく天干し後(細かく)粉末にし、篩(ふるい)にかけてから、適量の小麦粉と水を加え、かき混ぜ、タマゴ位の大きさ団子を作ります。その団子を再び、よく天干し後、黄泥(=黄土)で作られた・四方に開竅(=穴)がある・上下に炭を敷いてある「炉」(=土器)の真ん中に置き、「煅焼」します(益母草を焼きます)。そのまま「炉」の中に約1日間置き、団子(=益母草)を取出し、「瓷研鉢」(=瓷のすり鉢)で粉々にすりつぶし、ふるいにかけます、その作業(粉々にすりつぶし、ふるいにかけるという作業)は2回を繰り返し、細かくすればするほど良いとされています。使う時、必要な量を取出し、1/10の滑石粉と1/100の胭脂(ほお紅)を加え、よく混ぜて、粉々にすりつぶし、洗面・シャワーの時に石鹸・入浴剤として使います。此法令肌膚光潔如玉(この方法は、なめらかで綺麗な皮膚になれる効果がある)。この方(粉)は「神仙玉女粉」とも称されます。

益母草の美容効能について、紀元739年に唐の時代・薬学家―陳蔵器が著した≪本草拾遺≫に、こう記載してあります:「入面薬、令人光沢、治粉刺」(顔に良い薬で、なめらかで綺麗な肌にしてくれ、ニキビの治療ができる)。現代薬理研究でも証明されました:益母草は多種な微量元素を含んでいます。Se(セレン)は免疫細胞活力の促進でき、動脈アテローム硬化の防止、及び人体の抗病力の増強することができます。Mn(マンガン)は抗酸化、衰老(老化)防止、疲労回復、癌細胞増殖の抑制ができます。所以、益母草能益顔美容、抗衰防老(なので、益母草は美容に良い、老化の防止できる)。
f0138875_11154845.jpg

[PR]
by jbucm | 2015-12-14 09:30 | 中医学 | Comments(0)
霊枢・百病始生第六十六①

篇名について

「百変」とは、広く各種の疾病を指す。「始生」は開始発生の意味である。本篇は各種の病変発生の原因、邪気が体の襲う部位、病邪の伝変及びその証候等を討論しているから、『百病始生』と名づけている。

本篇の主な内容:
1、疾病発生の原因、「三部の気が傷人」の発病規律、外感発病の機理。
「百病」発生の原因に外来方面の致病素因と精神方面の致病素因がある。最も根本的な素因は人体正気の不足である。「両虚相得、乃客其形」という論点を示した。
2、外感病の伝変規律。
3、「積」の病因病機及び違う部位の「積」の特徴。
4、例を挙げて「五臓所傷」の常見的病因を説明。
5、「内外三部発病」の治療原則、特に「毋逆天時」という原則を示した。

本篇を勉強の目的:
1、中医学「発病学」の基本観点を把握する。発病の時、「正」と「邪」の弁証法的関係を理解する。
2、内傷、外感など致病素因の性質及び致病特徴を理解する。
3、外感病の伝変ルートを把握し、早期治療の重要性を理解する。
4、「積証」の病因病機及び違う部位の「積証」の特徴を把握する。

(李)
[PR]
by jbucm | 2015-12-10 10:30 | 中医学 | Comments(0)
霊枢・五変第四十六⑥

【原文】黄帝曰:余聞病形、已知之矣、願聞其時①。少兪答曰:先立其年、以知其時、時高則起、時下則殆②、雖不陷下、當年有衝通、其病必起③、是謂因形而生病、五変之紀也④。

【注釈】①余聞病形、已知之矣、願聞其時:病形に関する情況は、もう知っているが、疾病と時令の関係を聞きたい。

②先立其年、以知其時、時高則起、時下則殆:まず年間の気候概況を把確立し、あとは各時令の気候を把握できる。その気候が疾病に有利であれば、病気は良くなる;その気候が疾病に不利であれば、病気は悪くなる。
「時高則起、時下則殆」に対しての注釈はいくつあるが、ここでは、『類経・疾病類・七十六』に従います。「時高」は客気が主気を勝ち(生旺之時)、順である、或は気候の変化がほぼ正常であること;「時下」は主気が客気を勝ち(衰克之時)、逆である、或は気候の変化が激しいであること。なお、「起」は治癒の意味で、「殆」は危険の意味である。『素問・至真要大論』にも「主勝逆、客勝従」と記載され、『五運行大論』では「気相得則和、不相得則病」と書かれてある。

③雖不陷下、當年有衝通、其病必起:ある時令の気候変化は激しくないが、もしある体質の人がその年の気候に適応できないなら、必ず病気が起こる。

④是謂因形而生病、五変之紀也:つまり、身体の素質が異なるため、各種の疾病が発生する。これは五変の綱要である。「形」は「風厥・消癉・寒熱・痺・積聚」に罹りやすい五種類の体質を指す。「因形而生病、五変之紀」は本篇のまとめと言葉である。


【説明】本段は、疾病の発生と変化が人の体質に関係するだけではなく、その年或はその時の気候にも関係あると闡明した(疾病と運気)。故に、「先立其年、以知其時」は、全面的に病状を把握できる。

まとめ:本篇は、五種類病変の機理及び症状についての討論に通じて、体質と発病、体質と病変、気候と発病などの関係から、「内因が主である」という発病観を闡明した。これは、『内経』の体質理論の組成部分であり、中医の病理学の重要な内容でもある。

体質について、本篇はただ病理的角度から論述しているから、『内経』の体質理論を全面的に把握するには、ほかの篇に合わせて勉強しなければならない。なお、体質は疾病の発生と変化に重要な影響があるが、体質と正気は違う概念である。二者は関連性があるが、区別もある。

本篇は、体質改善することは疾病予防への重要性も示してる。

では、次回からは、『霊枢・百病始生』を勉強しましょう。

(李)
[PR]
by jbucm | 2015-12-03 10:20 | 中医学 | Comments(0)

中薬及び剤型名称

こんにちは、周です。今回は中薬及び剤型名称の話です。

中薬は中国特産品だと思われていますが、外来(中国以外から来た)したものは少なくなりません。漢魏の時期に西域(現在の玉門関以西の新疆および中央アジア各地の総称)から入ってきたこれらの薬は、標記として「胡」を名前に付けます、例えば胡桃(クルミ)・胡廬巴・胡蘿ト(食用人参)。南北朝の時期以後、東南海路の開通によって海上から入ってきたものは、「海」家族を作りました、例えば海棠・海桐皮。以後の宋・元・明・清代、各期から入ってきた薬は、さらに多くなります、先に入ったものが「番」・「舶」、後に入ったものが「洋」を名付けます、例えば番瀉葉・舶乳香・洋姜・洋参(西洋人参)。

中薬を配伍や加工して丸、湯、散、膏、丹などの剤型あることを、皆さんはご存知と思いますが、これらの剤型についてはいまひとつ掘り下げてみると面白い話があります。
丸:発音は「緩慢」「緩」に似ている、呉の方言なら(「緩慢」「緩」)同じである。なので、丸は、薬効の到来が遅緩(遅い)が、体内に停留する時間は長く(薬効)持続する。
湯:発音は「滌蕩」の「蕩」に似ている。なので、湯は、薬効の到来が迅猛(迅速で猛烈である)である。
散:薬物を細粉にして混合したものである。散化(散らしてとける)を意味する。吸収は湯剤より遅く丸剤より速い。痼疾を治療する。
膏:薬物を煎じて濃縮した後、特殊な補助材料を入れて(基質などを変えて)常温で半流動体をしめす「膏」にしたものである。外用と内服がある。内服膏は膏滋とも称し、補益剤などに適する。養生や慢性病の治療に用いられる。
丹:鉱物質の材料に昇華・化合・分解・混合などの加工精煉を行い、抽出した化合物である。但し、現在「丹」と称する多くの方剤があるが、散剤・丸剤に与えられた習慣名称であることが多く、元来の丹剤とは異なる。
[PR]
by jbucm | 2015-11-30 09:30 | 中医学 | Comments(0)