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カテゴリ:中医学( 461 )

武則天と益母草

こんにちは、周です。今回は武則天と医事を紹介します。

武則天は中国歴史上で唯一無二の女皇帝です。彼女は歳を取っても、容貌は依然として若くて綺麗です。彼女の「青春常駐」(いつも若々しくて、年寄りに見えない)の1つ秘訣は益母草であります。
史書≪新唐書≫に記載してあり:「武則天(紀元624~705年)は、顔の美容に特に力を入れています、長年に衰老を遅らせる薬を内服するだけではなく、毎日美容薬を塗り(外用する)ます」。≪新唐書≫には、外用美容薬の名前は記載してありませんが、武則天が没した40年後に出版された≪外台秘要≫に、主要な中薬は「益母草」であることを明記してあります。また、「此薬洗面、覚面皮手滑潤、顔色光沢」と書かれています。その美容薬を使用する期間が長ければ長いほど効果が良いです:「経月余生血色、紅鮮光沢、異於尋常。如経年用之、朝暮不絶、年四五十婦人、如十五女子」(1ヵ月を使用すれば、効果が現し始め、長年に使用すれば、4・50歳の婦人も15歳に見えます)。

伝えるところによれば、「煉益母草」(益母草を採集する)の日は旧暦5月5日です。全株(全草)の益母草を収穫し、よく天干し後(細かく)粉末にし、篩(ふるい)にかけてから、適量の小麦粉と水を加え、かき混ぜ、タマゴ位の大きさ団子を作ります。その団子を再び、よく天干し後、黄泥(=黄土)で作られた・四方に開竅(=穴)がある・上下に炭を敷いてある「炉」(=土器)の真ん中に置き、「煅焼」します(益母草を焼きます)。そのまま「炉」の中に約1日間置き、団子(=益母草)を取出し、「瓷研鉢」(=瓷のすり鉢)で粉々にすりつぶし、ふるいにかけます、その作業(粉々にすりつぶし、ふるいにかけるという作業)は2回を繰り返し、細かくすればするほど良いとされています。使う時、必要な量を取出し、1/10の滑石粉と1/100の胭脂(ほお紅)を加え、よく混ぜて、粉々にすりつぶし、洗面・シャワーの時に石鹸・入浴剤として使います。此法令肌膚光潔如玉(この方法は、なめらかで綺麗な皮膚になれる効果がある)。この方(粉)は「神仙玉女粉」とも称されます。

益母草の美容効能について、紀元739年に唐の時代・薬学家―陳蔵器が著した≪本草拾遺≫に、こう記載してあります:「入面薬、令人光沢、治粉刺」(顔に良い薬で、なめらかで綺麗な肌にしてくれ、ニキビの治療ができる)。現代薬理研究でも証明されました:益母草は多種な微量元素を含んでいます。Se(セレン)は免疫細胞活力の促進でき、動脈アテローム硬化の防止、及び人体の抗病力の増強することができます。Mn(マンガン)は抗酸化、衰老(老化)防止、疲労回復、癌細胞増殖の抑制ができます。所以、益母草能益顔美容、抗衰防老(なので、益母草は美容に良い、老化の防止できる)。
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by jbucm | 2015-12-14 09:30 | 中医学 | Comments(0)

『黄帝内経』筆記 病因病機学説(十七)

霊枢・百病始生第六十六①

篇名について

「百変」とは、広く各種の疾病を指す。「始生」は開始発生の意味である。本篇は各種の病変発生の原因、邪気が体の襲う部位、病邪の伝変及びその証候等を討論しているから、『百病始生』と名づけている。

本篇の主な内容:
1、疾病発生の原因、「三部の気が傷人」の発病規律、外感発病の機理。
「百病」発生の原因に外来方面の致病素因と精神方面の致病素因がある。最も根本的な素因は人体正気の不足である。「両虚相得、乃客其形」という論点を示した。
2、外感病の伝変規律。
3、「積」の病因病機及び違う部位の「積」の特徴。
4、例を挙げて「五臓所傷」の常見的病因を説明。
5、「内外三部発病」の治療原則、特に「毋逆天時」という原則を示した。

本篇を勉強の目的:
1、中医学「発病学」の基本観点を把握する。発病の時、「正」と「邪」の弁証法的関係を理解する。
2、内傷、外感など致病素因の性質及び致病特徴を理解する。
3、外感病の伝変ルートを把握し、早期治療の重要性を理解する。
4、「積証」の病因病機及び違う部位の「積証」の特徴を把握する。

(李)
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by jbucm | 2015-12-10 10:30 | 中医学 | Comments(0)

『黄帝内経』筆記 病因病機学説(十六) 

霊枢・五変第四十六⑥

【原文】黄帝曰:余聞病形、已知之矣、願聞其時①。少兪答曰:先立其年、以知其時、時高則起、時下則殆②、雖不陷下、當年有衝通、其病必起③、是謂因形而生病、五変之紀也④。

【注釈】①余聞病形、已知之矣、願聞其時:病形に関する情況は、もう知っているが、疾病と時令の関係を聞きたい。

②先立其年、以知其時、時高則起、時下則殆:まず年間の気候概況を把確立し、あとは各時令の気候を把握できる。その気候が疾病に有利であれば、病気は良くなる;その気候が疾病に不利であれば、病気は悪くなる。
「時高則起、時下則殆」に対しての注釈はいくつあるが、ここでは、『類経・疾病類・七十六』に従います。「時高」は客気が主気を勝ち(生旺之時)、順である、或は気候の変化がほぼ正常であること;「時下」は主気が客気を勝ち(衰克之時)、逆である、或は気候の変化が激しいであること。なお、「起」は治癒の意味で、「殆」は危険の意味である。『素問・至真要大論』にも「主勝逆、客勝従」と記載され、『五運行大論』では「気相得則和、不相得則病」と書かれてある。

③雖不陷下、當年有衝通、其病必起:ある時令の気候変化は激しくないが、もしある体質の人がその年の気候に適応できないなら、必ず病気が起こる。

④是謂因形而生病、五変之紀也:つまり、身体の素質が異なるため、各種の疾病が発生する。これは五変の綱要である。「形」は「風厥・消癉・寒熱・痺・積聚」に罹りやすい五種類の体質を指す。「因形而生病、五変之紀」は本篇のまとめと言葉である。


【説明】本段は、疾病の発生と変化が人の体質に関係するだけではなく、その年或はその時の気候にも関係あると闡明した(疾病と運気)。故に、「先立其年、以知其時」は、全面的に病状を把握できる。

まとめ:本篇は、五種類病変の機理及び症状についての討論に通じて、体質と発病、体質と病変、気候と発病などの関係から、「内因が主である」という発病観を闡明した。これは、『内経』の体質理論の組成部分であり、中医の病理学の重要な内容でもある。

体質について、本篇はただ病理的角度から論述しているから、『内経』の体質理論を全面的に把握するには、ほかの篇に合わせて勉強しなければならない。なお、体質は疾病の発生と変化に重要な影響があるが、体質と正気は違う概念である。二者は関連性があるが、区別もある。

本篇は、体質改善することは疾病予防への重要性も示してる。

では、次回からは、『霊枢・百病始生』を勉強しましょう。

(李)
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by jbucm | 2015-12-03 10:20 | 中医学 | Comments(0)

中薬及び剤型名称

こんにちは、周です。今回は中薬及び剤型名称の話です。

中薬は中国特産品だと思われていますが、外来(中国以外から来た)したものは少なくなりません。漢魏の時期に西域(現在の玉門関以西の新疆および中央アジア各地の総称)から入ってきたこれらの薬は、標記として「胡」を名前に付けます、例えば胡桃(クルミ)・胡廬巴・胡蘿ト(食用人参)。南北朝の時期以後、東南海路の開通によって海上から入ってきたものは、「海」家族を作りました、例えば海棠・海桐皮。以後の宋・元・明・清代、各期から入ってきた薬は、さらに多くなります、先に入ったものが「番」・「舶」、後に入ったものが「洋」を名付けます、例えば番瀉葉・舶乳香・洋姜・洋参(西洋人参)。

中薬を配伍や加工して丸、湯、散、膏、丹などの剤型あることを、皆さんはご存知と思いますが、これらの剤型についてはいまひとつ掘り下げてみると面白い話があります。
丸:発音は「緩慢」「緩」に似ている、呉の方言なら(「緩慢」「緩」)同じである。なので、丸は、薬効の到来が遅緩(遅い)が、体内に停留する時間は長く(薬効)持続する。
湯:発音は「滌蕩」の「蕩」に似ている。なので、湯は、薬効の到来が迅猛(迅速で猛烈である)である。
散:薬物を細粉にして混合したものである。散化(散らしてとける)を意味する。吸収は湯剤より遅く丸剤より速い。痼疾を治療する。
膏:薬物を煎じて濃縮した後、特殊な補助材料を入れて(基質などを変えて)常温で半流動体をしめす「膏」にしたものである。外用と内服がある。内服膏は膏滋とも称し、補益剤などに適する。養生や慢性病の治療に用いられる。
丹:鉱物質の材料に昇華・化合・分解・混合などの加工精煉を行い、抽出した化合物である。但し、現在「丹」と称する多くの方剤があるが、散剤・丸剤に与えられた習慣名称であることが多く、元来の丹剤とは異なる。
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by jbucm | 2015-11-30 09:30 | 中医学 | Comments(0)

王燾

こんにちは、周です。今回は医家・王燾の紹介です。
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王燾(670~755年)は、眉目(今の陝西省岐山県)人で、唐代の著名な医家です。王燾の祖父は唐朝の宰相を務めた人物で、彼自身も官職に就いたことがあります。

王燾は幼い頃から病気がちで、そのため医術を好んで学習するようになります。唐の官立図書館である・弘文館に20年余り奉職して、広く歴代医学の蔵書から学ぶ機会を得られました。彼は、医籍を精読し、諸々の医家の医方を厳密に探索し、逐条的に分別しつつ、それらの抜粋を残しました。さらにそれを取捨・選択して、最終的に採り上げた医方には、出処を明確にして、書名・巻数を注記しました。

その後、官位を低くされて房陵(今の湖北省房県)に移ってからも、王燾は医学文献を整理する仕事を止めることはありませんでした。彼は手元に保存していた多くの経験方(経験によって有効であることを認められた処方)により多くの患者を治癒しました。この経験が王燾をして歴代名医の理論と臨床経験を編纂する決意をさせ、752年(唐の天宝11年)に遂に名著《外台秘要》が完成しました。
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by jbucm | 2015-11-23 09:30 | 中医学 | Comments(0)

『黄帝内経』筆記 病因病機学説(十五)

霊枢・五変第四十六⑤

【原文】黄帝曰、人之善病寒熱者、何以候之?少兪答曰:小骨弱肉者、善病寒熱⑩。黄帝曰:何以候骨之小大、肉之堅脆、色之不一也?少兪答曰:顴骨者、骨之本也。顴大則骨大、顴小則骨小⑪。皮膚薄而其肉無*(月へんに囷)、其臂懦懦然、其地色殆然、不與其天同色、汚然獨異⑫、此其候也。然後臂薄者、其髓不滿、故善病寒熱也⑬。

黄帝曰:何以候人之善病痹者?少兪答曰:粗理而肉不堅者、善病痹⑭。黄帝曰:痹之高下有處乎?少兪答曰:欲知其高下者、各視其部⑮。

黄帝曰:人之善病腸中積聚者、何以候之?少兪答曰:皮膚薄而不澤、肉不堅而淖澤。如此、則腸胃惡、惡則邪気留止、積聚乃傷⑯。脾胃之間、寒温不次、邪気稍至、稸積留止、大聚乃起⑰。

【注釈】⑩小骨弱肉者、善病寒熱:骨格が細く小さい、肌肉が弱い人は、寒熱病に患いやすい。

⑪顴骨者、骨之本也。顴大則骨大、顴小則骨小:顴骨は骨格の標識である。顴骨が大きければ、周身の骨も大きい、顴骨が小さければ、周身の骨も小さい。

⑫皮膚薄而其肉無*(月へんに囷)、其臂懦懦然、其地色殆然、不與其天同色、汚然獨異:皮膚が薄くて、筋肉の隆起もない、腕に力がない、あごがさえない色であり額の色と一致しなく、独異な汚れでいる色に見える。*(月へんに囷)は、筋肉の隆起の表現である。「懦懦然」とは、弱く無力の様子である。

⑬然後臂薄者、其髓不滿、故善病寒熱也:同時に、腕の肌肉が薄いものは、その骨髄も充満でない、故に寒熱病に患いやすい。

⑭粗理而肉不堅者、善病痹:腠理が粗く、肌肉が堅くないものは、痹病に患いやすい。

⑮痹之高下有處乎?欲知其高下者、各視其部:痹病の上下部位は一定するか?痹病発病の上下部位を知るには、先に各部位の虚弱情況を知ることである。痹病には、皮痹、肌痹、筋痹、骨痹、脈痹、腸痹、胞痹及び五臓痹などがあり、故に発生の部位に上下、左右、深さなどの違いがある。

⑯皮膚薄而不澤、肉不堅而淖澤。如此、則腸胃惡、惡則邪気留止、積聚乃傷:皮膚は薄くつやがない、肌肉が堅くなく潤滑でないもの。これで、その胃腸の機能が悪いことが分かる。故に邪気が停留しやすく、積聚になり、脾胃の機能を損傷する。「淖澤(どうたく)」は湿潤の意味である。

⑰脾胃之間、寒温不次、邪気稍至、稸積留止、大聚乃起: 脾胃の間に寒温の不調があると、ちょっとした邪気が侵入しても蓄積停留するから、段々積聚病になる。「稸」は「蓄」と同じである。

【説明】本段(前回と今回の分)は、病変と体質に関する論述である。風厥、消癉、寒熱、痹、積聚という五種の病変の病機について分析し、体質の異なることで発病が違うという道理を説明している。

『内経』では、疾病の発生及び変化の過程にある個人差を重視している。下記の2ヶ所を注意しなければならない。

①病変の所在は、往々にして機体の弱いところである。例えば、皮肉筋骨が弱い場合は痹病、風厥、寒熱に罹りやすい;五臓六腑が弱い場合は消癉、積聚に罹りやすい。

②体質によって感受しやすい邪気が異なり、多発の病気も異なる。例えば、「肉不堅、腠理疏則善病風」、「五藏皆柔弱者、善病消癉」、「小骨弱肉者、善病寒熱」、「粗理而肉不堅者、善病痹」、「皮膚薄而不澤、肉不堅而淖澤…(腸中)積聚乃傷」。これらの論述は中医の発病学において全面的に認識するのに指導的な意義がある。


(李)
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by jbucm | 2015-11-19 10:30 | 中医学 | Comments(0)

中医名言―「三折肱知爲良医」

こんにちは、周です。今回は中医名言―「三折肱知爲良医」を紹介します。

出典:春秋・左丘明《左伝・定出十三年》引斉国大夫(大夫=官名)高疆語
肱とは、上臂の肱骨を指します。三折肱は、何回か肱骨を骨折します。「三折肱知爲良」とは、閲歴が多くて臨床経験豊富な医家が、良医であることを比喩します。

「三折肱」は「九折臂」と同じ意味です。《楚辞・九章・惜誦》に「九折臂而成医兮、吾至今而知信然」と記載してあります。

「三折肱知爲良医」は現代文に訳しますー中医学は実践性を非常に強く要する学問であります、治病するには、必ず実践(臨床応用)しなければなりません、臨床経験の積み重ねをしないと、良医(腕が良い医者)になれません。
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by jbucm | 2015-11-16 09:30 | 中医学 | Comments(0)

中医名言―「医不三世、不服其薬」

こんにちは、周です。今回は中医名言―「医不三世、不服其薬」を紹介します。

出典:礼記・典礼
「医不三世、不服其薬」は2つ解釈があります。
一つ目は、三代を相承していない医者が処方した薬を服用しないことです。
二つ目は、三世とは《黄帝針灸》《神農本草》《素女脈訣》という三つの医書を指します、この三つの医書熟読しない医者が処方した薬を服用しないことです。2番目のほうが相応しいとされています。

《黄帝針灸》《神農本草》《素女脈訣》は、中国最古の基礎医学・薬学・診断学を代表的な著作であります。「医不三世、不服其薬」は、高名の医者が医学理論・薬学・診断方法を精通しなければならないと意味します。
注:《素女脈訣》は既に散逸し、内容を確認することができない。
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by jbucm | 2015-11-02 09:30 | 中医学 | Comments(0)

皇甫謐

こんにちは、周です。今回は医家・皇甫謐の紹介です。

中国に現存する・最も古い針灸学専門書である《針灸甲乙経》の著者として知られる皇甫謐(215~282年)は、幼名を静、字を土安と称し、自ら玄妟先生と号しました。安定朝那(甘粛省霊台)の人ですが、後に叔父の養子になって新安(河南省澠池県東)に移りました。東漢の名門豪族で、曾祖父の輩などは朝廷の大尉(官職)でありますが、没落して家は貧しく、少年時代の彼は全く学問を好まなかったです。しかし、叔母の懇ろに教さとしもあって、20歳を過ぎてから発憤図強(意気込んで努力しようと決心する)、一転して寝食を忘れて読書に励む毎日となりました。村人は、このような皇甫謐の姿を見て、「書淫」と称しました。
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皇甫謐は、晋代朝廷に官吏として奉仕することを好まず、度重なる征召(官職を授ける)を固く断りました。皇帝に上書して、医学の重要性を指摘し、自分は万難を排除して医学を修める決意であることを述べました。皇帝のところから沢山の医書を借り、学問を研鑽して有名な学者になりました。

皇甫謐の性格は沈静寡欲(沈静して欲が少ない)で、読書する毎日でした。もともと身体があまり丈夫でなかった上に、疲労を蓄積させ、42歳に風痺(痺証の一種、リウマチ様な遊走性関節痛)を患い、半身不随となりましたが、医学を修する志向は衰えず、《素問》《針経》《難経》《明堂穴針灸治要》(すでに散逸して伝えられてない)を閲読し、それらを基礎とし、張仲景や王叔和など医家の経験を参考し、259年に《針灸甲乙経》を書き上げました。

《針灸甲乙経》は、理論的に整備された医学書であり、内容も実用性がありますので、針灸学の経典文献の一つとして、今まで中国針灸医学史上、重要な位置を占めています。また、海外(日本、朝鮮)にも針灸学の教材として使われます。
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by jbucm | 2015-10-26 09:30 | 中医学 | Comments(0)

『黄帝内経』筆記 病因病機学説(十四)

霊枢・五変第四十六④

【原文】黄帝曰:人之善病風厥漉汗者、何以候之①?少兪答曰:肉不堅、腠理疏則善病風②。黄帝曰:何以候肉之不堅也?少兪答曰:膕肉不堅而無分理。理者粗理、粗理而皮不緻者、腠理疏③。此言其渾然者④。

黄帝曰:人之善病消癉者、何以候之?少兪答曰:五藏皆柔弱者、善病消癉⑤。黄帝曰:何以知五藏之柔弱也?少兪答曰:夫柔弱者、必有剛強、剛強多怒、柔者易傷也⑥。黄帝曰:何以候柔弱之與剛強?少兪答曰:此人薄皮膚、而目堅固以深者、長衝直揚、其心剛、剛則多怒、怒則気上逆⑦。胸中畜積、血気逆留、臗皮充肌、血脉不行、轉而為熱、熱則消肌膚、故為消癉⑧。此言其人暴剛而肌肉弱者也⑨。

【注釈】①人之善病風厥漉汗者、何以候之:有る人は風気厥逆に患いやすく、びっしょりと汗をかく。どうやって診察するか?「風厥(ふうけつ)」とは、汗が止まらない病証であり、『霊枢集注・巻六』にはこう解釈している:「これは、皮膚腠理の間に津液が充満していて、皮膚が不緻密、肌肉腠理が粗鬆となると、津液が外泄し、汗となる」。

②肉不堅、腠理疏則善病風:凡そ肌肉が弱く、腠理が粗鬆する者には、風邪が侵入し易く、よく病気になる。

③膕肉不堅而無分理。理者粗理、粗理而皮不緻者、腠理疏。凡そ膕部の肌肉(ふくらはぎ)が丈夫でなく分理(きめ)がないもの、或は分理(きめ)が粗く皮膚が緻密でないものは、その腠理が粗鬆である。

④此言其渾然者:これは、その肌肉の分別がない人を言う。

⑤五藏皆柔弱者、善病消癉:五臓ともに弱いものは、消癉に罹りやすい。

⑥夫柔弱者、必有剛強、剛強多怒、柔者易傷也:凡そ五臓ともに弱いものは、気性が強い、気性の強いものはよく怒る、五臓が弱いものは損傷されやすい。「夫柔弱者、必有剛強」について『霊枢集注・巻六』には、「形質が弱いものの気性が強いである」と注釈している。

⑦此人薄皮膚、而目堅固以深者、長衝直揚、其心剛、剛則多怒、怒則気上逆:こういう人には皮膚が薄い、その眼光は堅くて深い、眉が逆立ちしている、気性が強くよく怒る。よって、気逆が起きる。『甲乙経・巻十一・第六』よると、「衝」は「衡」の誤りで、「衡」は眉上である。

⑧胸中畜積、血気逆留、臗皮充肌、血脉不行、轉而為熱、熱則消肌膚、故為消癉:(上逆した気が)胸中に蓄積し、気血が瘀阻して、肌肉と皮膚に充満し、血行不利となり化熱する。熱が肌肉と皮膚を焼き、消癉となる。「臗」は「寛」であり、詰め込むという意味である。『内経』に消渇に関して、数篇に渡って記載している、その証候は複雑で、分類も多いである。病名について、本篇の「消癉」の他に、消渇、消中、風消、鬲消、肺消など数多くある。病因病機については、二つあり、その一は肥甘厚味の蘊結で化熱する(『素問・奇病論』)、その二は五志過極の鬱結で化火する(本篇)。

⑨此言其人暴剛而肌肉弱者也:これは気性が暴れ、肌肉が弱い人のことを言う。


(次回へ続く)

(李)
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by jbucm | 2015-10-15 10:10 | 中医学 | Comments(0)