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お日様から陽気を頂こう

秋晴れの日は昨日まで続いていたが、今朝はさすかに曇ってきました。私は今日も、いつもの通り朝から出勤しました。水道橋駅を出て、小走りで学校へ向かっていましたところ、前に黒い日傘を差して歩いている女性を見かけました。えっ、そこまでまめに紫外線を遮断しているのがすごいなあって、私が思いました。確かに以前、エステに行った時、美容師さんに、曇っている時も紫外線があるから、美白のため、まめに手入れしないとダメだよ、と言われた事がありました。

実は、私は前より、この2~3年間、日焼けされた後、なかなか肌色が回復し難くなった事に気付き、日差しの強い日は、日傘を使うように心がけしています。が、曇っている日は、日中専用のクリームなどを使うぐらいで、帽子や、日傘を使うまではしていません。私は、身体に紫外線も必要だと知っていますから。身体が食べ物からカルシウムを吸収する際、ビタミンDのほかに、紫外線も欠かせないのです。勿論、あまりに日に当たると良くないので、朝や夕方、そして日差しが強い時は樹や建物の日陰の場所にいるのも紫外線を浴びることができますから、こういう時は、積極的に紫外線を頂いたほうが良いと思います。

中医学も、先人達から、身体の陽気を保養する事がとても大事だと伝わってきました。陽気がなくなったら、生命もなくなります。なので、私達に対して、陽気を保つことは、一生するべくことです。陽気を保つための養生法が色々ありますが、一つは、お日様から、陽気を頂くことです。「易経」にも、天と時に応じ、天の陽気を借りて、身体の陽気を養う、との記載がありました。さらに、朝は両手の平にあります「労宮穴」で、正午は頭頂の真ん中にあります「百会穴」と首筋にあります「風池穴」で、太陽に向かって深呼吸しながら、太陽に陽気を吸収し、心肺や脳の陽気を補充と、督脈を貫通することができる;夕方は、両手を軽く握り、腰(腎臓が位置するところ)を叩きながらお散歩し、夕日を浴びると腎陽(命門)を養うことができると書かれています。「易経」の中は、人の全てが大自然と繋がっているとの説があり、実は、中医学の理論の多くも「易経」から吸収されたものです。

さて、我々は、こんな私心のないお日様に感謝の気持ちを込めて、いつも与えてくれた温かい陽気を頂きましょう。

(李)
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by jbucm | 2008-10-30 11:16 | 医学気功・太極拳 | Comments(0)

針灸歴史の話

こんにちは、周です。今回は針灸歴史の話を致します。

遅くなりましたが、本題に入る前に、夏季講習会の感想を紹介させて頂きます。
夏季講座は、とても面白かったです。扶陽派のこと、内径のことに触れて、今まで、「何か、違うと思うだけど」と感じていた点が、スッキリしました!基礎理論は、どこか実験室内のマウス向け(?)みたいに感じていて、実際の人々の症状は、もっと複雑で、理屈通りではないと思っていたのです。が、やはり、深いですね。一生かけても学びきれないと思いますが、まだまだ私の知らないことが沢山あると思うと、楽しみで、ワクワクします。

さて、針灸歴史を紹介します。
北京から遠くないところに周口店という所があります。その山に洞穴があり、六十九万年前に「北京猿人」が住んでいました、その洞穴には鋭利に磨いだ小石の破片が残っています。彼らは体の痛みのある部位を、その石針で刺して、痛みを和らげていました。それは針治療の始まりと言われています。「北京猿人」は火を用いて食べ物を煮ることを知っていて、それだけではなく、身体を暖めることによって、痛みを抑えることも知っていました。それから、艾(モグサ)が容易に燃えることも発見すると、次第に灸治療もできるようになりました。両者が合わせると、現在の針灸になります。
針は石針から、骨針、竹針、銅針、鉄針、金針、銀針と移り変わり、最初は「以痛為腧」と呼ばれる痛みある個所を、刺す方法でしたが、のちに「遠道取穴」と呼ばれる痛みから離れたツボ治療方法が発見しました。そのツボを繋げると、星座のようになり、所謂「経絡」です。晋の時代、皇甫謐は《針灸甲乙経》に349のツボを記載してあります。
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by jbucm | 2008-10-27 09:23 | 中医学 | Comments(0)

こんにちは、李です。今日は、脾と胃の関係を紹介しましょう:

 脾と胃は五行の土に属し、中焦にあり、膜で繋がって、経絡で連結し表裏の関係になっています。脾と胃の関係は受納と運行、昇と降、乾燥と湿りに現れています。少し詳しく説明致しましょう:

1.受納と運行の協調:胃の受納、消化機能は、脾の運化に基礎づけられています。脾が運化を主り、水穀を消化し、精微を輸送することは、胃の新たな受納、消化にエネルギーを提供するためです。両者の密接な協力によって、食べ物を消化し、精微を輸送し、全身に栄養を提供することができます。

2.昇と降:脾・胃は真ん中にあり、気機の上下昇降の中枢であります。脾の運化機能は水穀を消化するだけでなく、精微を吸収、輸送することも含んでいます。脾のこの生理作用は主に上の心・肺に輸送し、心・肺の機能を利用して全身に栄養を提供することです。なので、「脾気は上昇する」というわけです。胃は食べ物を受け、消化し、通じて下降することが順調だといいます。胃は初歩的に消化した物を下の小腸に転送し、大腸を通って体外に排泄します。それによって腸と胃の空・満交替の生理状態を保持します。

3.乾燥と湿りが助け合う:脾は温、乾燥を好み、陰と湿を嫌うので、脾に温、乾燥であれば、脾の陽気が盛んになり、運化の機能もよく働きます。一方、胃は陰腑で、陰液の滋養に頼り、潤いを好み、乾燥を嫌うのです。胃陰が充足すれば食べ物をうけ、消化できます。

 脾・胃の機能が正常であれば、飲食を消化吸収することができます。胃の津液が充足してれば、食べ物を受け、消化することができ、脾の運化精微吸収を助けます。

  次回からは、脾と胃の病証を紹介したいと思います。
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by jbucm | 2008-10-23 11:46 | 中医学 | Comments(0)
こんにちは、周です。
今回は5回目(最終回)、針灸学院の紹介です。
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北京中医薬大学針灸学院は、1982年に設立され、中国に最も早期成立した針灸推拿学院の一つであります。師資雄厚(強大)・教学研究のレベル高いのは当学院の誇りです。針灸学院は北京中医薬大学の主要な教学・研究の実体でありながら、国際交流の窓口でもあり、中国国内と海外国際高級針灸推拿人材の育成および学術交流などの任務を担っています。国家教育部針灸学重点学科、中国針灸学会腧穴分会、中国針灸学会耳穴診治(診断と治療)専門委員会、世界中医薬聯合会針刃医学専門委員会、中華中医学会針刃医学専門委員会などの学術団体の会員となっています。

師資状況:職員61 博士課程指導教授9 修士課程指導教授20 本科および修士・博士課程1193

学院の歩み:
1982年、北京中医薬大学針灸学院前身、針灸推拿系を設立
2000年、北京中医薬大学針灸推拿系と前針灸骨傷学院針灸を統合し、北京中医薬大学針灸学院を成立
2002年、国家中医薬管理局重点学科を設立団体となった
2007年、国家教育部重点学科となった
2007年、「中国大学医学本科A++排名学校」(中国の医学大学本科A++ ランキング)首位の位置づけ
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by jbucm | 2008-10-20 09:30 | 色々・・・ | Comments(0)
こんにちは、李です。今回は、生理特徴及び生理機能を紹介致します。

脾の生理特徴:
1.脾は燥を好み、湿を嫌う:
 脾は水液を運化し、体内の水液代謝のバランスを保つという重要な働きがあります。脾が虚弱すると、運化する能力が衰えて、湿邪が生じます(水液代謝がうまくされない為、いろんな形で身体に溜まっているものを「しつじゃ」と言います)。一方、湿邪が盛んになると脾に悪影響を与えます。湿邪により脾がやられることは「湿困脾土」といいます。頭が重い、腹が張る、口が粘り渇かないなどの症状が見られます。脾気が虚弱で水湿が溜まることは「脾病生湿」といいます。

2.脾気は夏と関係ある:
 脾気は夏に一番盛んになり、脾臓の生理機能活動は夏の陰陽変化に呼応しています。
 また、脾は中央方位で、湿、土、黄色、甘味などと内在関係があります。

胃の生理機能:
1.胃は水穀を受ける:食べ物は口から入って食道を通って胃に納まります。なので、胃を「太倉」、「水穀の海」とも呼びます。人体の生理活動と気血津液の生成は皆食べ物の栄養に頼っています。

2.胃は水穀を消化する:胃で食べ物は初歩的に消化されます。
 胃の水穀を受け、消化する機能は脾の運化機能と合わせて働きます。脾胃の協力により水穀は精微(栄養物質)になり、気血津液と化し、全身を滋養するわけです。というわけで、脾胃をあわせて「後天の本、気血生化の源」と言います。

3.胃は下降を主る:食べ物は胃に入り、初歩的に消化されて、小腸に送られ、小腸で清と濁に分けられ、濁は大腸に送られ、大便として排泄されます。これらは胃気の下降作用により完成されます。なので、胃は下降を順路とします。中医学の臓象学説は脾・胃の上昇・下降で消化系統の生理機能を概括しています。

 中医学では、「胃気」も重視しています。「胃気は人の本」と考えるからです。胃気が強ければ五臓が盛んに、弱ければ五臓も衰えます。「胃気」は一つには胃の生理機能と生理特徴を指しています。もう一つは脾胃の機能が脉象上の反映、即ち脉の速いか、緩いかなどの現象を指しています。脾胃には食べ物を消化し、精微を取り、全身を栄養する作用があり、精微は経脉によって輸送されるので、胃気の盛衰は脉象に現れるかわです。

今回はこれで終わりにします。次回は、脾と胃の関係について少し詳しく紹介したいと思います。
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by jbucm | 2008-10-16 10:00 | 中医学 | Comments(0)

薬罐の話

こんにちは、周です。今回は「薬罐」(土瓶、薬を煎じる道具)の話を致します。

昔の中国では、中薬を煎じる薬罐がありませんでした。皆は薬店で買ってきた中薬を直接そのまま口に入れて噛んで飲み込めました。その服用方法は、衛生上もよくありませんし、あまりにも食べ難いし、しかも副作用もあるというのでした。陶器を使用開始の時代につれて、煎じるという方法に変え、湯液を服用するようになりました。《史記》によりますと、はじめに湯液を創ったのは、約3000年前の商湯時代の宰相(中国古代の官名)、伊尹という人です。

あれから、陶器業の発展により、色色な薬罐、薬鍋、薬壺などの薬を煎じる道具が出回りましたが、地方や習慣の違いで、道具の名前(呼び方)や使用法はやや違います。北のほうは薬鍋、南の方は薬罐と呼びますが、粤東・台湾は「急銷」と呼びます。なぜ、急銷と呼ぶのでしょうか、そのエビソードを紹介します。

宋の仁宗景佑の年代、粤東・台湾一帯に瘟疫を流行し、多くの民衆がなくなり、悲惨でした。呉本という名医が居て、多くの患者を救い、「医霊真人」と崇められました。ところで、当時は患者が多くて、薬を煎じる道具も雑で、質もよくありませんので、薬効に影響を与えました。呉本はその状況を改善しようと思い、急いて粤東地区に行き、薬を煎じる道具のメーカーを選び、模型などを研究して、統一な規格、良質、低価格の道具を急用のため作られました。しかし、民衆が「聞薬色変」(薬を聞くと、恐ろしい)で、「薬罐」という言葉を避けたいので、推銷(薬罐を販売する)商人は、急用の急を取って、「急銷」を名づけられました。
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by jbucm | 2008-10-12 09:30 | 中国の話 | Comments(0)
こんにちは、李です。脾と胃の話をしたのは9月11日の一回だけでした。今日は、その続きでお話を致しましょう。健康な体には、脾と胃はとても大切な臓腑であります。脾胃がきちんと働いてくれないと、食べたものがうまく消化できなくなりますので、たとえ毎日静脈点滴で高級な栄養素を与えられでも丈夫な身体が作られないです。なので、中医では、病証の治療の際、常に脾胃の機能を良くすることを考えなければなりません。もちろん、脾胃の生理機能や病理現象をしっかりと把握することもとても重要だと違いません。

2.脾は生血・統血を主る:
 生血を主るとは、脾が血を生じる機能を持っていることを指します。統血とは脾が血液をコントロールし、経脉(血管)の中に流れ、漏れないようにする機能を持っていることを指します。「統」とは統括、コントロールの意味です。
(1)脾は生血を主る:脾は「後天の本、気血の源」と言われています。その意味は、脾が運化する水穀精微は血液生成の基本物質であるということです。
(2)脾は統血を主る:「人体五臓六腑の血は、すべて脾気の統括に頼る」(沈目南『金匱要略注』)。脾気は人体の血液を統括し、正常に運行させ、血脉の外に漏れさせない働きがあります。この機能は脾気の固摂作用によって果たされます。

3.脾は昇清を主る:
 昇は上昇、配布の意味で、清は精微物質のことです。脾は水穀精微などの栄養物質を吸収し、気血に変えって、肺に送り、それを心肺の作用により全身に送り出します。この運化機能の特徴は上昇であるため、「脾気主昇」といいます。また上昇したのは精微物質なので、「脾は昇清を司る」というわけになります。 

脾と肢体官竅の関係
1.脾は筋肉、四肢を主る:
 これは脾の水穀精微を運化する機能によるものです。
2.唇は脾の華である:
 「唇は脾の余り」(『普済方』)。唇の筋肉は脾に主られます。
3.脾は口に開竅する:
 口には唇、舌、歯、顎が含まれ、消化道の最上端です。脾は口に開竅するというのは、飲食・味覚などは脾の運化する機能に関係があり、脾気は健康であれば、食欲があり、味覚が正常だということです。

脾と五志五液の関係
1.思は脾の志:
 思とは思慮、思考の意味で、人間の精神意識活動の一種です。思は脾の志であるが、心主神明とも関係があります。なので、「思は脾から発し、心に成る」といわれます(『医学大辞典』)。
2.涎は脾の液:
 涎とは唾液の中のうすいもので、口腔を保護、清潔にする機能があります。また食事の時たくさん分泌して、食べ物を消化しやすいように溶解する機能もあります。正常なら、口一杯になっても溢れることはないです。

次回は、脾の生理特徴及び胃の生理機能を紹介致します。
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by jbucm | 2008-10-08 10:00 | 中医学 | Comments(0)

昨日は、秋空が高く、空気がすがすがしい日でした。北京中医薬大学日本校では、医学気功整体専科・中医薬膳専科及び中医中薬専攻科の入学式及び初回講義が行われました。

皆様、ご入学おめでとうございます!!
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今回も、編入者を含めて70名ほどの方が入学されました。新入生の皆さんは、期待に胸をふくらませ、これから始まる中医学の勉強を楽しみにされていることでしょう。

初めて中医学を接される方には、これからたくさんの専門用語が触れることになりますので、勉強について、戸惑ったことなどがありましたら、是非遠慮せずに、教務担当の李(り)、又は周(しゅう)へご質問下さい。応援させていただきたいと思っております。

気功と薬膳コースの皆さんはこれから1年間、中医中薬専攻科の皆さんはこれから、3年間、どうぞよろしくお願い致します。

(李)
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by jbucm | 2008-10-05 12:03 | 学校行事・お知らせ | Comments(0)

国立北京中医薬大学日本校が運営するブログです


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