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砂仁の由来


こんにちは、周です。今回は砂仁のお話です。

砂仁はショウガ科の種子団塊です。市場で「陽春砂・海南砂・縮砂」とされるものは、その成熟果実です。中国の広東省陽春・信宜・高州、海南省、ベトナム、タイ国、ビルマ、マレシーアに生産していますが、品質は最も良いのが陽春砂仁です。f0138875_13422058.jpg
性味:辛・温、帰経:脾、胃経
効能:化湿行気、温中止瀉、理気安胎

ところで、砂仁の由来はご存じですか。以下はその故事を紹介します。

昔、広東省陽春県内に牛瘟疫を発生しました、多くの牛は病死しましたが、ある地区―蟠龍金花坑付近だけの牛が元気で、一頭も死にませんでした。老農は不思議を思い、牛を放牧する子供(牧童)に、「放牧する場所?何の草を食べさせる?」など詳しい状況を聞き、牧童は皆口をそろえ、「蟠龍金花坑だ、あそこに葉子濃郁芳香、根部発達結果実(葉は芳香性がある、根部が発達で、実を実る)草が生長していて、牛は喜んでその草を食べているよ」と答えました。すると、老農は牧童の案内で蟠龍金花坑へ草を確認するため出かけました。目の前、漫山遍野(山の至る所)みな草に染まっていました、老農はその果実1つを摘んで口に入れてみました、噛めば噛むほど、口の中に香り、甘い、酸っぱい、苦い、辛みの清涼感が、脾胃へ広がり、とても良い感じでした。
その草は牛瘟疫の予防できる、もしかして人の病気にも効果があるかもしれないとの発想で、風寒による胃脘脹痛、食欲不振、呃逆の患者に飲ませてみて、治りました。
以来、この草は栽培するようになり、のちに常用される中薬の一つとなりました。
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by jbucm | 2009-03-31 09:30 | 中医学 | Comments(0)

卒業式


去る3月28日(土)に卒業式が行われました。その様子をお届け致します。

卒業されたのは、平成18年4月生の中医中薬専攻科(26名)と平成20年4月生の医学気功整体専科(1名)・中医薬膳専科(29名)の皆様です。
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まず理事長からお祝い言葉を頂き、卒業証書を渡されました。中医薬膳専科の担任の先生方(村岡先生、梁先生、桜林先生)、中医食養学会副会長の中村先生、同窓会代表の岡本先生からも、暖かい励ましの言葉を贈られました。最後に、卒業生代表が、先生方や学校の職員に感謝の意を述べました。
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その後、近くのレストランで行われた記念パーティーでは、卒業生たちが今後も中医学を勉強し続けたいと熱く語りあう様子が印象的でした。

中医学は奥が深いです、学校で勉強されたのは、あくまでも入門篇(勉強の方法)なので、卒業後も引き続き色んな形式で中医学を学ぶ必要あるのは間違いありません。

卒業生の皆様、三年間、又は一年間、本当にお疲れ様でした。日本に中医学を普及する事は、北京中医薬大学日本校の使命です。卒業後も私達にお手伝いの出来る事がございましたら、ご連絡を下さい。これからも、是非、一緒に頑張りましょう。

(教務担当:李・周)
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by jbucm | 2009-03-30 09:16 | 学校行事・お知らせ | Comments(0)

気血津液と臓腑の話(53)


こんにちは、先々週と先週、二回に渡って腎の蔵精(精を貯蔵する)の生理機能を紹介致しました。今日は続けて、腎の他の生理機能を紹介しましょう。

2.腎は水液を主る:
 腎臓は全身の水液の代謝を主り、その平衡を調節する作用があります。この作用は腎陽の水液に対する蒸騰気化(じょうとうきか、気の働きの一つで、ある物質を別の物質に変化させる事です)によって実現します。そのため腎臓の水液を代謝する作用は腎の「気化作用」と呼ばれます。

 人体の水液代謝の作用は二つあって、一つは水穀精微の中から臓器を滋養する作用のある津液を全身に送ることです。もう一つは各臓器組織が代謝した後の廃棄液を体外に排泄することです。この二つの作用は皆腎の蒸騰気化作用によって完成されます。

 臓腑に利用された後の水液は三焦を通って腎に帰して、腎の蒸騰気化作用によって「清」と「濁」の部分に分けられ、「清」は三焦を通って再び肺に帰り、全身に拡散し、「濁」は尿になって、膀胱へ行き、体外に排泄されます。このようにして循環往復に、人体の水液代謝のバランスを保って行きます。

 3.腎は納気(のうき)を主る(気を受け止める):
 納とは、固摂・受納の意味です。腎は肺の取り入れた空気を受け止め、呼吸を調節する作用があります。納気はそれを指しています。人体の呼吸運動は肺によって主られるが、吸い込んだ気は必ず腎に帰して、腎のこの納気作用によって呼吸は順調に行われます。腎の納気作用が弱まると、呼吸が浅くなったり、吸気性呼吸困難などの現象が現れます。

(李)
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by jbucm | 2009-03-26 10:42 | 中医学 | Comments(0)

春季のスープーその③

こんにちは、周です。今回は春季のスープーその③を紹介します。

③香菜猪肝湯(香菜と豚の肝スープ)

功効:補肝、補胃、促進食欲
材料:豚の肝250g 香菜100g 
調味料:塩・生姜 各適量
作り方:
①香菜を水洗い(葉も使う)、みじん切りしておく
②豚の肝を水洗い、薄切り、
③生姜を水できれい洗い(皮を剥かない)、ぶつ切りしておく
④まず中華鍋で少々油を入れ、加熱し、生姜を炒め、香りが出たら、500cc水を加え、武火(強火)で沸騰させ、肝を入れ、熟まで煮る
⑤食べる直前に香菜を入れ、塩で味を調える

このスープは脾胃不和による噯気、食欲不振などを訴える場合に用います。
肉料理(鶏肉、鴨肉、豚肉、牛肉など)、魚料理の際、香菜を少々入れると、味が美味しくなるだけではなく、去腥解毒(生臭さを取り除く)もできます。
ちなみに、広州では、冬の鍋料理にも良く使われています。私の大好物です。
注意事項:香菜は性温ですので、熱毒壅盛、風熱感冒の者は禁忌です。

香菜薬膳作用を紹介します。
性味帰経:辛、温。帰肺、脾、肝経
効能:発表透疹、消食開胃、止痛解毒
主治:風寒感冒、麻疹の透発不調、食積、胃脘脹痛、嘔悪(吐き気)
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by jbucm | 2009-03-23 09:30 | 中医薬膳専科 | Comments(0)

気血津液と臓腑の話(52)


  こんにちは。
  
  今日は、腎精・腎気・腎陰・腎陽の関係について話しましょう。

  腎精・腎気・腎陰・腎陽の関係:ご存知のように、五臓にも皆陰陽があり、物質的なものが陰に属し、機能的なものが陽に属します。

  腎の中の精気(腎精と腎気)は、人体生命活動の本で、人体の色々な生理活動にとても重要な役割を果しており、また腎臓の生理機能の物質的基礎でもあります。理論上では、腎の精気を、概括して、腎陰と腎陽に分けられますが、イコール腎陰と腎陽ではありません。

  腎精: 腎陰に属すが、腎陰の中最も重要な部分で、体の生長発育、生殖機能などに関わるものであると理解しても良いです。

  腎気: 腎臓の生理機能を指します。精から気に(転)化するので、腎気は腎精から生まれたものです。腎精と腎気の関係は即ち物質と機能の関係です。腎精と腎気は互いに助け合うため、二者を腎の精気と併せて呼んでいます。

 なお、腎気は腎陽の一部であると考えでも良いです。

 腎陰: 「元陰、真陰」とも呼ばれ、人体の陰液の本で、各臓腑組織に滋養、潤いの作用があります。

 腎陽: 「元陽、真陽」とも呼ばれ、人体の陽気の本で、各臓腑組織に推進、温める作用があります。

  腎陰と腎陽も互いに制約し、依存し、人体各臓腑組織の生理の動的平衡を保っています。

  腎陰と腎陽は、どちらも腎中の精気を物質的な基盤としているので、腎中精気の不足が腎陰虚や腎陽虚として現れているとも言えます。しかし、腎中の精気が虧損(きそん、損なうこと)されていても、陰陽の失調がはっきりしない場合もあり、それを腎精不足或は腎気虚などを呼んでいます。それぞれに特徴的な症状がありますので、腎の病証の紹介の際、説明いたします。

 では、次回続きましょう。

   (李)
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by jbucm | 2009-03-19 09:39 | 中医学 | Comments(0)

坐虎針龍

こんにちは、周です。前回の続き、孫思邈の話を紹介します。

孫思邈についての伝説は民間で広く伝わっていますが、最も知られている「坐虎針龍」を紹介します。
ある日、先生は行医の途中で、虎に遭遇しました、その虎が先生の道を塞いで、頭がうつむいて鳴いて、可哀相な顔をしていたため、先生は「私は人の病が治せますが、あなたが再三、私の道を塞いで、もしかして診察してほしい?」と虎に尋ねました。すると、虎が両眼に涙を含み、何度も何度もうなずきました。先生はやっと虎が言った意味を分かり、虎の案内で山洞に入り、苦痛そうな表情で、横たわっていた1頭の虎を見かけました。先生がすぐ虎を診察し、口の中に野獣の骨が喉に刺さったのを発現しました。先生は直ちに野獣の骨を取り出し、銀針で腫塊を刺し破り、虎の苦痛を解除しました。救命の恩を返すため、以後、虎はいつも先生のそばに居るようにしていて、時々先生を乗せて、険しい山道を乗り越えて、あっちこっち往診に行きました。
それは「坐虎」の故事でした。

ある日、龍王は下界に下り、遊びに来ました、不意に蜈蚣(ムカデ)の巣に行きました。夜中に熟睡した龍王の脳に蜈蚣に入られ、脳髄は吸い取られ、龍王は死にそうな痛みでした。孫思邈は「一物降一物」(一物が一物を降伏する)の方法を利用し(四十九羽の雄の鶏を使い)、蜈蚣を降伏し、龍王の病気が治せました。その後、龍王はすっかり元気になり、人間へ感謝の気持ちで、風調雨順してくれて(気候が順調である)、そして、天下は五谷豊登でした(年々豊年でした)。
それは「針龍」の故事でした。

写真は「坐虎針龍」のインメージです。
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by jbucm | 2009-03-16 15:38 | 中国の話 | Comments(0)

気血津液と臓腑の話(51)


こんにちは、今回から、腎と膀胱の話を致します。

中医から見ると、腎は人体臓腑陰陽の根本で、生命の源であることで、とても大事な臓です。なので、「先天の本」と呼ばれます。腎は、五行の水に属し、膀胱・骨髄・脳・髪・耳・二陰(外生殖器、尿道外口の総称)などと腎系統を構成しています。

腎の解剖形態:腎は腹腔の後壁、腹膜の外側、脊柱両側にあって、左右一つずつあります。 

腎の生理機能:
1.腎は精を貯蔵する:
 腎は精を貯蔵する作用があります。精とは生命の本であり、とても大事なものです。ここで精について詳しく話しましょう。

(1)精の概念:精は中医学の精気学説の基本概念で、気の精華と言われています。精はまた精気と呼ばれ、宇宙及び人体を構成する源です。精気は物質であり、無限の生命力を持っています。人間の生命はまさに人体を構成する精気の生命力の表現だと言えます。精は先天の腎精と後天の水穀の精が結合して生化したもので、人体を構成する基本物質であり、人体発育及び各種の生理活動の基礎でもあります。狭い意味の精は腎に納める生殖能力のある物質で、即ち生殖の精のことになります。私の理解ですが、精とは、現代医学でいう身体の生理活動に欠かせないホルモンや各種の微量元素、電解質などにあてはまります。

(2)中医における精の分類及び相互関係:腎に貯蔵された精には先天の精と後天の精があります。

 先天の精:腎の精とも呼ばれます。父母から受け取って、生れつき、生育繁殖の基本物質です。また「生殖の精」とも呼ばれます。

 後天の精:五臓六腑の精とも呼ばれます。水穀精微から生まれたものです。臓腑の精が十分の時、人体の生理活動の需要に供給する以外に余ったものを腎に貯蔵し、余分の需要な時に備えます。五臓六腑がこの精微物質を必要とする時、腎が五臓六腑に新たに送り出すわけです。

 先天の精と後天の精は源が違うが、同じく腎に帰していて、互いに依存し、助け合う。

(3)精の生理機能:腎の精気は人体の成長、発育と繁殖を促進するだけでなく、血液の生成にも関与し、人体の病気に対する抵抗力を向上させる機能もあります。

 ①生殖を促進する:腎の精は胚胎(はいたい)発育の基本物質であり、生殖機能の成熟を促進する。

 ②成長発育を促進する:人体の生まれ・成長・発育・老い・死に至るまで、腎の精の盛衰と密接に関係しています。人は幼い時から腎の精が盛んになり、歯が生え代わり、髪も生えて来ます。青・中年になると腎の精がもっと盛んになり、頂点に達し、人体の発育も頂点に上り永久歯も生え、体も丈夫になり、筋肉も強くなります。中年以後、老年になると、腎の精は衰え、体も縮み、筋肉の動きも鈍くなり、歯が揺るぎ、髪が脱落してしまう。ここから、腎の精は人体の成長発育に決定的な役割を果していて、まさに人体成長の根本であることを理解できると思います。

 ③血液の生成に関与する:腎の精は血を化することができ、血液の生成に関与しています。だから、「血液の源は腎にあり」という説があります、なお、「精血同源」、「肝腎同源」という説もあります。

 ④外邪を防御する:腎の精は外邪に抵抗し、病気から人体を守る作用があります。精が充分であれば生命力が強く、適応力も強く、邪気が侵入し難くなります。

腎精・腎気・腎陰・腎陽の関係について少し分かり易く説明させて頂きたくて、長くなりますので、次回にしましょう。
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by jbucm | 2009-03-12 09:30 | 中医学 | Comments(0)

春季のスープーその②


こんにちは、今回は春季のスープーその②を紹介します。

②芹菜牛肉湯(セロリと牛肉スープ)

功効:清熱益気、健脾和胃
材料:牛肉200g 芹菜150g 玉子1個 西紅柿(トマト)1個
調味料:料理酒5cc 塩・鶏ガラスープの素・胡椒粉 各適量
作り方:
①芹菜の葉を取って捨て、洗い、食べやすい(2cm)サイズに切っておく
②西紅柿を洗い、乱切り、玉子を割って、ポールに入れ、かき混ぜる
③牛肉を湯通して洗い、大きめサイズに切り、鍋に入れ、適量の水を加え、武火(強火)で沸騰させた後、文火(弱火)で30分位煮る、芹菜、西紅柿を入れる
④塩・鶏ガラスープの素・胡椒粉で味を調える
⑤再沸騰させ、玉子・料理酒を入れながら、かき混ぜる

注意事項:芹菜は血圧を下げる作用がありますので、低血圧の者の使用は要注意です。

芹菜の種類は沢山がありますが、常用されるのは旱芹(セロリ)、水芹(セリ)です。薬膳作用を紹介します。
旱芹(セロリ)の薬膳作用:
性味帰経:甘、辛、微苦、涼。帰肝、胃、肺経
効能:平肝清熱、利水、止血、解毒
主治:肝陽弦暈、風熱頭痛、咳嗽、小便淋痛、尿血、肺痈
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水芹(セリ)の薬膳作用:
性味帰経:甘、辛、涼。帰肝、膀胱、肺経
効能:清熱解毒、利水、止血
主治:感冒、煩渇、浮腫、小便不利、尿血便血、痔、乳癰
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by jbucm | 2009-03-09 09:30 | 中医薬膳専科 | Comments(0)

気血津液と臓腑の話(50)


寒滞肝脈証:寒邪凝滞により肝経が通過する部位の痛みを主症とする証です。寒凝肝経証、肝経実寒証とも呼ばれます。多くは寒邪の感受により発病です。

【臨床表現】:少腹の牽引感、睾丸部の墜脹冷痛、或は陰嚢の収引痛、寒に遇うと痛みはひどく、温を得ると痛みが和らげます。形寒肢冷、舌苔は白滑、脈沈弦或は遅です。

【証因分析】:本証の弁証要点は、少腹の牽引感、睾丸部の墜脹冷痛が主症状となります。足厥陰肝経は陰器を回り、少腹を循環しているので、寒邪が肝経に侵襲し、その陽気を抑え、気血の運行を妨げるので、寒凝気滞を招きます。なお、素体の陽気不足により、外寒が引発する場合もあります。寒邪の性質は凝滞収引なので、気血が凝滞されて、経脈が攣急収引され、上下の牽引、突然の激痛が起こり、その部位は陰器小腹を主とするわけです。寒が陰邪で、陽気が散布されないので、形寒肢冷、寒に遇うと痛が増し、熱を得ると緩和されます。舌苔と脈は寒盛の象です。

肝胆湿熱証:湿熱が肝胆に蘊結することによって現れる証です。多く湿熱の邪を感受することによって発症する;或は、酒、甘物、油こい物を好み、湿熱が化生する;或は、脾胃の運化異常し、湿濁内生、湿鬱化熱によって起こります。

【臨床表現】:脇肋脹痛、灼熱、或は痞塊があり、食欲がない、腹脹、口苦、吐き気、大便不調、小便短赤、舌紅苔黄膩、脈弦数か滑数です。

或は全身および目が黄、寒熱往来、陰部の湿疹、灼熱掻痒、或は睾丸腫脹熱痛、婦女の帯下が黄で臭い、陰部掻痒等が見られます。

【証因分析】:本証の弁証要点は、脇肋脹痛、食欲なし、黄疸、小便短赤、舌紅苔黄膩等です。或は、肝経の湿熱が下注した証候として表現されます。

 湿熱内阻、肝胆疏泄異常、気機鬱滞、血行不調なので脇肋脹痛、灼熱があります。気滞血瘀になると、痞塊が見られます。肝気横逆し、脾胃の運化と昇降が異常となり、食欲なし、吐き気、腹脹、大便不調(湿が重い場合は便溏、熱が重い場合は便秘)を見ます。湿熱薰蒸、胆気上溢、口苦を見ます。
邪が少陽胆経に居るので身熱や寒熱往来する。湿熱鬱阻、胆汁が常道をめぐらず肌膚に外溢するので、全身や目が黄色くなります。肝経は陰器を回り、もし湿熱の邪が経を従って下注すれば、陰嚢の湿疹か睾丸腫脹熱痛を見、婦女の場合、外陰掻痒、帯下の黄臭を見ます。

胆鬱痰擾証:胆気の不調により、痰熱が内擾することによる証候です。多くは情志の不遂(ストレスが溜まること)によって引き起こします。

【臨床表現】:驚悸(怯え驚きによる動悸)不眠、煩躁不寧、或いは眩暈耳鳴、口苦、吐き気、胸悶脇脹、苔黄膩、脈弦滑となります。

【証因分析】:本証の弁証要点は、驚悸不眠、或いは眩暈耳鳴、苔黄膩です。胆は清浄の腑で、痰熱内擾すれば胆気不寧となるので、煩燥、謀虚不定、不眠を見られます。気鬱痰阻、胆気不調なので胸悶脇脹、口苦、苔黄膩、胆熱犯胃で吐き気を見ます。痰熱が経脈に従って頭目に入り、上擾するので、めまいや耳鳴りを併発します。苔黄膩、脈弦滑等は痰熱内蘊の現れです。

では、これで肝胆の話を終わりにしましょう。次回よりは、腎と膀胱の話をさせて頂きます。

(李)
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by jbucm | 2009-03-05 10:00 | 中医学 | Comments(0)

孫思邈


こんにちは、周です。今回は孫思邈の話をします。f0138875_14103752.jpg

孫思邈は、世称「孫真人」で(世の中、「孫真人」を呼んでいる)、後世の人々から「薬王」と尊称を奉ぜられています。陝西省耀県孫家塬の人で、隋代の開皇元年(581年)に生まれ、唐代の高宗永淳元年(682年)に亡くなりました。享年102歳の長寿でした(140歳で没した説もありました)。

彼は幼い頃から勉強好き、読書に親しみ、7歳にして毎日に千余言をよむ、「聖童」と称されました。医家としての臨床経験は80年に及び、朝野にその名が知られ渡ったそうです。彼は何回も爵位を授けられようとしましたが、固く固辞して受けようとしなかったです。

晩年の孫思邈は著書に専念していました。南宋の文学家―葉夢の《避暑録話》によりますと、彼は100歳過ぎた頃から、《千金要方》30巻の著書を始め、亡くなった永淳元年(682年)に、最後の30年の臨床経験を加え、《千金翼方》30巻を完成させました。
《千金要方》と《千金翼方》(併せて《千金方》と称します)は孫思邈が生涯をかけて、唐代以前の医学資料と自分の数十年の臨床経験を総括して、研究してできたものです。彼の著作は、上記のもの以外にも、史志に記載されたのは沢山があります(例えば、《枕中素書》《摂生真録》《孫真人丹経》)が、ほとんど残されていません。

孫思邈は中医学への貢献が大きく、及び医徳医風(モラルと医術がよい)の良さで、歴代中国人民の愛戴(敬愛)を愽されて、伝説もあります(次回紹介します)。千百年以来、彼を偲ぶ廟は全国各地で建てられ、特に故郷(出身地)の耀県には、「薬王山」に「薬王廟」を建て、廟内に碑亭、石刻も造られていました。毎年2月に、「薬王廟」にて、記念行事を行われて、名古千垂(永遠に名が残る)の偉大な医薬家を偲びます。
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by jbucm | 2009-03-02 09:30 | 中医学 | Comments(0)