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冬季のスープーその④

こんにちは、今回は冬季のスープーその④を紹介します。

④田七炖鶏(田七と鶏のスープ)

功効:益気養血、袪斑生新
材料:鶏もも500g 田七12g 生椎茸50g 大棗10個
調味料:生姜・大蒜・塩適量

作り方:
①鶏肉を洗い、食べやすいサイズに切っておく
②田七を砕ける、大棗の種を取って捨てる。生椎茸の蒂を切り取って、半分に切る。生姜・大蒜は薄切りにする
③中華鍋にサラダ油を入れ、熱くなったら、生姜・大蒜を入れて香りが出るまで炒める。①を加え、強火で焦げ目が付くまで焼き続く。
④土鍋に移し、田七・大棗・生椎茸と2500ccの水を加え、武火(強火)で沸騰させた後、文火(弱火)で2時間煮る
⑤塩で味を調える

田七の薬膳作用を紹介します。
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性味帰経:甘、微苦、温。帰肝・胃経
効能:化瘀止血、益気健脾、活血定痛
主治:各種の内外出血証、打撲・筋骨損傷・瘀滯腫痛


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by jbucm | 2009-11-30 13:57 | 中医薬膳専科 | Comments(0)

募原(ぼげん):膜原(まくげん)とも言います。『素問・挙痛論』に「寒気客于腸胃之間、膜原之下……」との記載がありました。王氷は「膜とは、膈の間の膜であり、原とは、鬲肓の原である」と解釈しました。この膜原は胸膜と横隔膜の間の部位を指します。

膏肓(こうこう):膏は心臓の下部にあり、肓は心臓の下、横隔膜の上にあります。主に病位が深く隠していていることを指します。薬物も鍼灸も至り難いことです。いわゆる「病入膏肓」とは、病気重くて、もはや治療のできない、或は治療し難いことです。なお、足太陽膀胱経の経穴名の一つです。第4胸椎の下、両側各三寸のところにあります。

孤臓(こぞう): ①脾臓のことです。『素問・玉機真蔵論』に「脾脉者、土也,孤臓以灌四傍者也」と記載しています。意味は、脾土は独りで中央に位置し、四季の臓を旺盛させるので、孤臓と呼ばれます。②腎臓も「孤臓」と呼ばれることがあります。これは、『素問・逆調論』に「肝,一陽也;心,二陽也;腎,孤臓也。一水不能勝二火。」との記載があり、意味は、肝と心とも火の臓で、腎が水臓です。腎の「一水」は肝心の「二火」に勝つことができなく、孤軍奮戦の意味から、孤臓と呼ばれました。

孤腑(こふ):三焦のことです。六腑の中では、唯一五臓と表裏関係にならない腑なので、故に孤独の腑と呼ばれます。

四海(しかい):髄海(ずいかい、脳のこと)、血海(けっかい、衝脈のこと)、気海(きかい、膻中のこと)、水穀の海(すいこくのうみ、胃のこと)を指します。『霊枢・海論』

(李)
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by jbucm | 2009-11-26 10:42 | 中医学 | Comments(0)

冬季のスープーその③

こんにちは、今回は冬季のスープーその③を紹介します。

③板栗香菇鮮鶏湯(栗・椎茸と鶏のスープ)
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功効:益気養血、滋陰補腎
材料:鶏1羽(約500g) 栗500g 生椎茸50g 
調味料:生姜30g・塩・料理酒・サラダ油適量
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作り方:
①鶏を洗い、食べやすいサイズに切っておく
②栗の皮を剥き、お湯で5分位浸けた後、渋皮を剝す。生椎茸の蒂を切り取って、半分に切る。生姜は薄切りにする
③中華鍋にサラダ油を入れ、熱くなったら、生姜を入れて香りが出るまで炒める。①②を加え、強火で焦げ目が付くまで焼く。料理酒を適量入れて、2~3分位焼き続ける。
④土鍋に移し、2500ccの水を加え、武火(強火)で沸騰させた後、文火(弱火)で2時間煮る
⑤塩で味を調える

栗の薬膳作用を紹介します。
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性味帰経:甘、微咸、平。帰脾・腎経
効能:益気健脾、補腎強筋、活血消腫、止血
主治:脾虚泄瀉、反胃嘔吐、腰膝痠軟、筋骨損傷・腫痛、吐血、鼻血、血便
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by jbucm | 2009-11-23 09:30 | 中医薬膳専科 | Comments(0)

蔵象(ぞうしょう): 「蔵」は「臓」と通用することができますので、「蔵象」を「臓象」と言っても良いです。「蔵」とは、内蔵する意味で、体内にある臓腑のことを指します。「象」とは、臓腑の正常機能及び病理変化が外への反映(現象)です。つまり、身体の形体組織と証候から、ある兆しが診られ、それが体内にある臓腑(営・衛・気・血・精・神・津液なども含む)機能の変化を反映されます。これらの変化を参考にして、人体の健康状態を判断し、疾病を治療の根拠にもなります。

七衝門(しちしょうもん): 『難経・四十四難』にあった言葉です。消化系にある七つの衝要の門のことです。即ち、「飛門」(ひもん、唇)、「戸門」(こもん、歯)、「吸門」(きゅうもん、會厭)、「賁門」(ふんもん、胃の入口)、「幽門」(ゆうもん、胃の出口)、「闌門」(らんもん、大腸と小腸と境を接するところ)、「魄門」(はくもん、肛門)です。

腠理(そうり):皮膚、筋肉、臓腑の模様を指します。皮膚と筋肉と接するところを「皮腠」(ひそう)と称します。筋肉の隙間を「肌腠」(きそう)、又は「肉腠」(にくそう)や「分理」(ぶんり)とも称します。

皮毛(ひもう):体表の皮膚及び皮膚に付着するうぶ毛のことです。中医学では、「肺生皮毛」と考えます。皮毛の潤いと光沢は肺気機能調和の表しです。皮毛と汗腺は呼吸を調節作用があります。なお、皮毛が風寒などの外邪を襲われたら、容易に肺を影響し、呼吸系の病証になります。

玄府(げんふ): 「元府」、「気門」とも言います。体表にある毛穴のことです。また、「鬼門」という言い方もあります(鬼、古代では、魄と通用されていた。肺蔵魄、肺気は皮毛に繋ぎ、汗も皮膚からでるので、魄汗と呼ばれることもあり、毛穴を鬼門と呼ばれたわけです)。

(李)
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by jbucm | 2009-11-19 11:30 | 中医学 | Comments(0)

地黄丸の「八兄弟」


こんにちは、周です。今回は「地黄丸」の話です。

滋補肝腎でよく使われている「地黄丸」から派生された「地黄丸家族」は計「八兄弟」があります。皆は優れた効能を持ち、性能・主治が多少違いがありますので、臨床上では、それぞれの特長によって選ぶ必要があります。

六味地黄丸2009年10月12日のブログをご参照下さい。
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知柏地黄丸:構成は六味地黄丸ベースに、知母・黄柏を加えます。原方の滋陰補腎の上に、瀉陰火の作用を増強します。主治:陰虚火旺、潮熱盗汗、骨蒸夢遺、乾咳、口乾。

杞菊地黄丸:構成は六味地黄丸ベースに、枸杞・菊花を加えます。滋補肝腎、明目の作用を増強します。主治:肝腎陰虚による頭暈目眩、両目乾渋、視物昏花(カスミ目で物がはっきり見えない)。また、当帰・芍薬・白疾蔾・石決明を加えれば、養肝明目の作用を更に増強することができます。その方名は「明目地黄丸」とも呼ばれています。
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七味都気丸:構成は六味地黄丸ベースに、五味子を加えます。主治:腎気不納による虚喘、呃逆、潮熱、遺精。

金匱腎気丸:構成は六味地黄丸ベースに、附子・肉桂を加えます、「八味地黄丸」とも言います。温熱作用の附子・肉桂を加えた為、主な作用は温補腎陽・兼補腎陰であります。主治:腎陽不足、腰膝冷痛、少腹拘急、小便不利、或いは夜間頻尿(多尿)、痰飲、消渇。慢性腎炎、肺気腫、糖尿病など腎陽虚証の治療に用います。

済生腎気丸:構成は金匱腎気丸ベースに、牛膝・車前子を加えます。温陽保水の作用を増強します、主治:腎陽不足による水邪泛濫の水腫、小便不利。

麦味地黄丸:構成は六味地黄丸ベースに、麦門冬・五味子を加えます。原方の養陰生津、斂肺渋精の効能を増します。主治:肺腎虚による喘咳、潮熱盗汗、遺精。

帰芍地黄丸:構成は六味地黄丸ベースに、当帰・芍薬を加えます。養血柔肝、塡精益髄の作用があり。主治:血虚による頭暈、崩漏など精血虧虚の治療に用います。
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by jbucm | 2009-11-16 09:11 | 中医学 | Comments(0)

お知らせです


11月29日日曜日の夕方6時から7時に、NHKテレビ日曜フォーラムで、NHKとしては初めて針をとりあげる番組があります。テーマは認知症です。

http://www.gto.ac.jp/hnews/hnews_20091105.html

是非、観てみて下さい。

(李)
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by jbucm | 2009-11-15 15:29 | 中医学 | Comments(0)

冷え性の対策


今月の7日は立冬の日でした。もうはや冬の季節になりました。中国の北方では、昨日から大面積の大雪が振っています。

私は、先週、北京へ行って来ました。寒さに弱い私にとって、冷え込む前に北京から逃げることができて、良かったですね。昨日、早速冷え性予防の対策の一つとして、当帰桂円紅棗煮鶏卵を作りました。

 当帰紅棗煮鶏卵は中国の女性に大変人気なもので、道端の屋台でよく売られています。昔、私もよく買って食べましたが、今は自分で作るしかありません。でも、自分の好きなものを使って作れるので、楽しいです。
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材料(4人前):当帰25g 桂円(竜眼肉)25g  紅棗(大棗)20個  たまご4個 蜂蜜大さじ4杯

作り方: 
①、たまごを茹でて、皮を剥いて置く。当帰、竜眼肉、大棗を軽く洗います。
②、①とお水約1000CCを薬缶に入れ、武火で沸騰させてから、とろ火で30分程煮つめます。
③、出来上がる前に蜂蜜を入れてかき混ぜます。温かいうちに食べます。

今回、枸杞子を入れなかったが、それを10~20g出来上がる5分程度前に入れても良いでしょう。なお、気虚のある人は、黄蓍や党参などを加えると、より効果があります。蜂蜜の代わりに黒砂糖を使用しても良い、この場合は、早めに入れたほうが一層美味しくできます。

私は、当帰以外のものを全部食べでしまいます。貧血気味の人は、できたら当帰も食べましょう。ゆで卵を甘いスープと一緒に食べますが、意外と美味しいですよ。

このスープの効用は、益気養血、潤沢肌膚で、冷え性の予防だけではなく、貧血、生理不順、疲れなどにも効きます。

当帰は女性に良く使われる補血の生薬で、「婦科の聖薬」と呼ばれています。活血作用もあり、女性の冷え性にぴったりです。現代研究では、ビタミンB12やビタミンEなども大いに含まれ、実は美容にも欠かせないものとなっています。竜眼肉は補益心脾・養血安神の効果があって、心脾両虚による不眠に良いです。大棗は健脾和胃・益気補血で、安中益気のものと呼ばれでいます。ビタミンCが多く含まれ、天然ビタミン剤と呼ばれています。中国の民間では、「一日三棗を食べたら、一生老けない」という伝説もありました。

私は、気分によって、当帰又は竜眼肉を省いたり、ほかの好きなものを加えたりもしています。週に1~2回程度食べます。

注意:熱性のものなので、陰虚内熱体質の人には不向けです。なお、感冒発熱、腸胃積滞の場合も禁忌です。

(李)
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by jbucm | 2009-11-12 10:06 | 中国の家庭料理 | Comments(0)

魚頭豆腐湯

こんにちは、今回は前回(2009年10月26日のブログ)話した「魚頭豆腐湯」を紹介します。

材料:鯛の頭1個、豆腐2丁、白菜1/4株、白木耳20g、とんがらし1個(少々)、ニンニク2カケ、葱1本、生姜50g
調味料:サラダ油・醤油・砂糖・味の素、塩、米酒適量

作り方:
①鯛の頭を半分に切る、鰓を取って捨て、水で洗い、米酒・醤油を入れ、10分位浸けておく。
②木耳は水で戻す。白菜は5cm位の長さを切る。豆腐は8等分にする。ニンニク、生姜はスラスする。葱・とんがらしは1cm位の長さを切る。
③中華鍋にサラダ油を多めに入れ、熱くなったら、ニンニク・生姜・とんがらしを入れて香りが出るまで炒める。鯛の頭を加え、強火で焦げ目が付くまで焼く。米酒を適量入れて、2~3分位焼き続ける。
④土鍋に移し、ヒタヒタまで水を加え、沸騰しましたら、弱火で40分煮込んだ後、白菜・白木耳を加え、更に20分煮込む。出来上がる前に、豆腐・葱を入れて、弱火で沸騰させる。
⑤醤油・砂糖・味の素、塩で味を調える。

中国では、鯛はあんまり使われていません、主に鯉の頭・川の魚(淡水魚)を用いますので、鯛についての薬膳作用が「中国薬膳大辞典」に記載されていません。薬膳作用は鯉の頭と同じだと思われます。
鯉の頭の効能:祛寒、散風寒、通乳。
主治:お腹冷え、風寒頭痛、産後の乳少(乳の分泌が少ない)
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(周)
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by jbucm | 2009-11-09 09:31 | 中国の薬膳 | Comments(0)

今回は、五行説にある治療に関する用語を紹介しましょう。

 五行の病理関係から見れば、疾病の伝変はほとんど一つの臓器より、他の臓器に及ぼすので、治療の際、病の臓器を治療するだけでなく、五行の生克乗侮の法則によって、其の時の状況に応じて各臓器を調節しなければいけない。

* 虚則補其母、実則瀉其子(虚すれば其の母を補い、実すれば其の子を瀉す):それは、相生法則により疾病を治療する時の基本原則です。「補母」(母を補う)と「瀉子」(子を瀉す)があります。

 「補母」は主に母子関係の虚証に用いる。次はその例です:
* 滋水涵木法(じすいかんもくほう):腎水は母で肝木は子です。腎の陰が不足し、肝木を滋養することができなく、肝陰も不足する。これは「水不涵木(水が木を生じない)」といいます。その治療は直接肝を治療ではなく、腎の虚を補す。腎水から肝木を生じるからです。

* 培土生金法(ばいどせいきんほう):脾土は母で肺金は子です。肺気がある程度弱くなり、脾に影響を与えて脾も虚になる。脾土から肺金を生じるので、脾を補すことによって肺を補する治療方法を取ります。

 「瀉子」は主に母子関係の実証に用いる。例えば、肝木は母であり心火は子でありあます。肝火が盛んになり、肝の実証が現れた時、このような肝の実証の治療は、心を瀉す方法を用います。心の火を瀉せば、肝の火を瀉することを助けることになります。

なお、相克法則により疾病の治療方法もあります。次はその例です:

* 抑木扶土法(よくもくふどうほう):この方法は前々回紹介しました「木乗土」の証に用います。肝木が旺盛すぎ、或は脾土が虚した時に、肝気乗脾の証が現れます。この場合は、疏肝健脾して、肝気を抑え、脾の機能を整えます。

* 瀉南補北法(しゃなんほほくほう):この方法は腎陰不足で、心火が旺盛になる「心腎不交証(しんじんふこうしょう)」に用い、瀉火補水法(しゃかほすいほう)や滋陰降火法(じんいんこうかほう)とも言います。心は火に属し、方角は南で、腎は水に属し、方角は北ですから、瀉南補北法と名づけられました。

他にも色んな例がありますが、その原理が判っていれば、みな理解できると思います。

(李)
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by jbucm | 2009-11-05 09:50 | 中医学 | Comments(0)

秋季のスープーその⑥


こんにちは、周です。今回は秋季のスープーその⑥を紹介します。

⑥天麻猪脳湯(天麻と豚の脳スープ)

功効:醒脳益智
材料:豚の脳200g、天麻30g、菊花20g 
調味料:塩適量
作り方:
①豚の脳は水をいれたポールで丁寧に洗い、表面の粘膜をはがして、つまようじ或いはピンセットで血の塊・筋膜を取って、網ジャクシに入れ、さっと湯にくぐらす
②菊花は水で洗い、水に15分位浸けた後、適量な水を加え煮る。渣(かす)捨て汁だけを取っておく。
③天麻、豚の脳を炖盅に入れ、菊花の汁と適量な水を加え、蓋を閉め、文火(弱火)で2時間炖する。
④塩で味を調える

このスープは肝火熾盛による頭暈、集中力・記憶力の低下、健忘、高血圧、老年痴呆症の患者に用います。
注意事項:高脂血症(コレステロール高値)の者は不適宜です。

猪脳の薬膳作用を紹介します。
性味:甘、寒。
効能:補骨髄、益虚労
主治:眩暈、頭痛、耳鳴、凍瘡(しもやけ)、皮膚皸裂(ひび割れ)
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by jbucm | 2009-11-02 09:45 | 中国の薬膳 | Comments(0)

国立北京中医薬大学日本校が運営するブログです


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