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中医基礎理論用語ーー「蔵象」⑨


中州(ちゅうしゅう): 脾のことです。古人は方位の「東・西・南・北・中央」を五臓に配属し、脾を「中央」に配置させました。また、五行説によりますと、脾は「土」に属しますので、「脾主中土」や「脾主中州」の称呼も出てきました。土は万物を化生するものです、まるで脾も土のように身体に精微物をあたえ、血液など化生しています。いわゆる「脾居中央、灌漑(かんがい)四傍」とは、脾が身体の中央に居て、常に四方の組織器官に精微物を与え、人体の生長発育の促進、生理活動の維持などを果たせていることを指します。角度を換えてみますと、脾のこれらの機能も「脾は生化の源」を説明しています。

脾主運化(ひはうんかをつかさどる): 前回に話しました脾の機能の一つで、飲食物の消化吸収及び、その精微(栄養成分)を全身へ輸送することです。飲食物が胃に入ると、脾と胃が共同作業を行い、それを消化吸収します。また、吸収した精微を脾気の助けによって、全身の各部位へ輸送し、全身の組織器官を滋養する働きを果たせます。なお、脾は水液の輸送と排泄を促進し、人体の水液代謝の平衡を維持するのにも重要な役割を分担しています。

脾主統血(ひはとうけつをつかさどる): 脾気の血液を統摂する(血液を血管の中で正常に運行させる)機能です。脾気が充分であれば、血液は血管の中で正常に運行できますが、脾気が虚弱になると、この機能が弱まり、血液は血管から出てしまい、各種の出血疾患を引き起こします。

脾蔵営(ひぞうえい): 『霊枢・本神篇』にあった言葉で、脾が営血を貯蔵する作用があるという意味です。「営」とは、経脈の中に循行する精気(栄養物)を指します。営は血液を化生するのに欠かせないものだから、通常は「営血」をあわせて称しています。『難経・四十二難』には、「脾…主裹血」と言っています。「裹(か)」とは、巻く・包むという意味です。これは、臓腑の中では、「肝蔵血、脾統血」と言いますが、実際では、脾も営血を蔵する作用があります(現代医学でも解明されています)。

(李)
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by jbucm | 2010-01-28 15:00 | 中医学 | Comments(0)

冬季のスープーその⑦


こんにちは、今回は冬季のスープーその⑦を紹介します。

⑦丹参紅花烏鶏湯(丹参・紅花と烏骨鶏のスープ)

功効:寧静解鬱、活血化瘀、治産後の鬱症
材料:烏骨鶏1羽(約500g) 丹参15g 大棗10個 紅花2.5g 桃仁5g 
調味料:塩適量
作り方:
①烏骨鶏はきれい洗い、食べやすいサイズに切っておく
②大棗・丹参は水でさっと洗い、紅花・桃仁はTバックに入れ、開け口を糸で結ぶ
③大き目の炖盅に、①②を入れて、適量の水(約2000cc)を加え、武火(強火)で沸騰させた後、文火(弱火)で2時間炖する
④紅花・桃仁入りのTバックを取出し、塩で味を調える

このスープは体虚血虧、肝腎不足、脾胃不健の者に最適です。

丹参の薬膳作用を紹介します。
性味帰経:苦・微寒。帰心・心包・肝経
効能:活血袪瘀、涼血消癰、養血安神
主治:月経不調、痛経、産後の瘀滞腹痛、血瘀による心胸・腹の疼痛、癥瘕積聚、風湿痺痛、瘡瘍、熱病による煩燥昏迷、心悸失眠
注意事項:反藜芦、藜芦と一緒に使用しないでください
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by jbucm | 2010-01-25 09:30 | 中国の薬膳 | Comments(0)

中医基礎理論用語ーー「蔵象」⑧

倉廩之官(そうりんのかん):『素問・霊蘭秘典論』からの出典で、脾胃のことを指します。「倉」とは、穀物を貯えるところで、「廩」とは米を貯えるところです;「倉廩」とは穀物をはじめ、全ての食物を受ける倉庫です。胃が食物を受納し、脾がその精微を運化することで、全身へ営養を提供するので、脾胃を倉廩之官と比喩されています。なお、一部の学者は、「倉廩之官」は胃だけを指すと指摘しています。また、胃に「水穀の海」、「五穀の腑」、「太倉」などの称呼もあります。

胃は現代医学の胃と考えて良いですが、脾は現代医学でいう脾臓の事ではなく全ての消化器系の働きの総括であることと考えて良いです。

後天之本(こうてんのもと):脾(胃)のことです。腎が先天之本に対する言い方です。人が出生後の成長、発育及び生命活動に必要な栄養物質は脾胃の運化(消化吸収)機能によって供給されるので、脾胃を後天の本と称しています。脾主後天(ひはこうてんをつかさどる)という言い方もあります。なお、営養不良や発育不良の場合は、「後天失調」と考えても良いです。

胃気(いき):水穀の受納・腑熟して通降するという胃の機能です。胃気が「下降」であることは順(正常)です。もし下降できず(「胃気上逆」となり)、胃の機能が乱れ、さまざまな疾病が発生します。

脾気(ひき):脾の機能を指し、三つの方面が含まれます:一つ目は脾の運化機能(飲食物と水液を消化吸収と全身へ送り出すこと)を指します。二つ目は昇清(しょうせい)といい、消化された飲食物のうち営養物質(清)を上方の肺に送ることです。脾気が「上昇」であることは順(正常)であるという言い方がありますが、主にこの昇清の働きを指します。なお、脾気のもう一つ大切な機能は、三つ目の統血(とうけつ)機能で、周身の血液を統摂(コントロール)することです。

脾陽(ひよう):脾の運化機能及び運化の過程に備えた熱能を指します。脾陽は「命門の火」(腎陽)からの温養と助力が必要です。

(李)
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by jbucm | 2010-01-21 09:30 | 中医学 | Comments(0)

古代の黄疸の尿診査法

こんにちは、周です。今回は「黄疸の尿診査法」の話です。

唐の時代・王●(寿のしたに灬)が著した≪外台秘要≫の中に、≪必効方≫「陰黄」についての条文:毎夜小便里浸少許白帛片、各書記日、色漸漸退、則差(尿に白帛を浸け、色を観察、記録し、色が薄くになっていけば、病の治癒の証である)。それは中国ではなく、世界の中でも、初めての「黄疸の尿診査法」についての記載であります。これらの記載は、遅くても、唐の時代から「カルテ」・「看護日記」というものが存在し、当時に「尿検査」を行われていたことを証明しました。

帛は白い絹織物です、中国古代から愛用されていました。文人は帛の上で著文(文章を書く)、画家は帛の上で絵画(絵を描く)、中医は帛を用いて「黄疸」の診断に用いられました。

「黄疸」とは、病名ではなく、症状(強膜―白目の部分、身体―皮膚が黄色、掻痒、尿の色がひどく濃いことを指し、主に肝炎、肝癌、膵臓炎、胆石症などに見られます。現代医学では、「黄疸」を診断するのは、容易ですが(尿、血液の検査)、古代には先進な検査器械がありませんので、「黄疸」の疑われる患者の尿に帛を浸けるという方法で「黄疸」を診断します。「黄疸」であれば、帛の色が黄色くなり、その黄色さで軽重症さは判断できます(黄色が濃ければ濃いほど重症である)、診断だけではなく、病情経過の観察、治療にも用いられました。患者の家族は、毎日白帛が患者の尿に浸け、天干し、帛の色の変化を観察・記録します、受診する際、その「日記」を医師に見せます。医師はその「日記」に記した内容に基づいて、処方します、治療に役立ちます。

科学の進歩につれ、現在では、「帛色診病法」は使われませんが、この診断法から得られた発想・発明は少なくありません、例えば、後世の医家が採用する「試紙染色法」(試験紙法)も、その一つです。
試験紙法とは、試験紙に尿をかけると、尿中の糖を検出できる試験紙法、糖尿病検査法の一種です。
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by jbucm | 2010-01-18 09:30 | 中医学 | Comments(0)

冬季のスープーその⑥

こんにちは、今回は冬季のスープーその⑥を紹介します。

⑥桑椹烏鶏湯(桑椹と烏骨鶏のスープ)

功効:滋陰涼血
材料:烏骨鶏1羽(約500g) 桑椹30g 紫草10g 熟地30g 牡丹皮5g 側柏葉10g 
調味料:塩適量
作り方:
①烏骨鶏はきれい洗い、内臓などを抜き取っておく
②生薬は水でさっと洗い、烏骨鶏のお腹の中に詰める、鶏のお腹の開け口を糸で結ぶ
③土鍋に、②を入れて、適量の水(約2500cc)を加え、武火(強火)で沸騰させた後、文火(弱火)で2時間煮込む
④塩で味を調える

このスープは陰虚血熱による白髮・脱髮の者に最適です。

桑椹と側柏葉の薬膳作用を紹介します。
「桑椹」
性味帰経:甘・寒。帰心・腎・肝経
効能:滋陰補血、生津、潤腸
主治:陰血不足の眩暈・失眠・耳鳴・頭髮早白、津傷による口渇、消渇、腸燥便秘
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「側柏葉」
性味帰経:苦、渋、微寒。帰肺・肝、大腸経
効能:涼血止血、袪痰止咳
主治:各種の内外出血証、崩漏、咳嗽痰多
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by jbucm | 2010-01-14 09:30 | 中医薬膳専科 | Comments(0)

2009年度国際中医師能力認定試験 結果報告

 先日、世界中医薬学会連合会国際試験センターのHPに、昨年11月22・23日に行われました国際中医師能力認定試験の結果が載せられました。日本校28名の参加者に(31名の方が申し込まれましたが、残念ながら、3名の方が体調不良の爲、受けられませんでした)、28名が合格されました(合格率は100%です)。

 皆さん、本当におめでとうございます!

 国際中医師証書及び成績表などは、まだ発送されてないようですが、届きましたら、改めて当校のブログにてお知らせを致します。

 なお、次回日本会場の試験は平成22年10月10、11日に予定しておりますので、昨年参加されてない方は、是非、チャレンジして下さい。

(李)
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by jbucm | 2010-01-09 14:36 | 学校行事・お知らせ | Comments(0)

中医基礎理論用語ーー「蔵象」⑦

宣発と粛降(せんぱつとしゅくこう): 「宣発」とは、発散の意味で、肺気が上へ上がることと気体や津液を外へ発散することを指します;「粛降」とは、清粛の意味で、肺気が下降(清気や津液を全身へ散布)することと気道を清潔に保つことを指します。「宣発」と「粛降」は「呼」と「吸」と同じように、協調し合ってそれらの機能を果たせます。病理上でも、互いに影響し合います。

通調水道(つうちょうすいどう): 「通」とは疏通の意味で、「調」とは調節の意味です。「水道」とは、水液の運行及び排泄の通路です。人体の水液代謝は脾の運化・腎の気化機能の他に、肺気の宣発と粛降機能(前条を参考)にも密接な関係があります。なので、「肺主行水」、「肺は水の上源」という言い方もあります。

肺朝百脈(はいちょうひゃくみゃく): 「朝」とは向かう、集まる意味で、「百脈」とは全身の血管のことです。全身の血液が血管を経由して肺に集まり、肺の呼吸でガス交換を行ってから、また心臓に経由して全身へ分散することです。

肺主治節(はいしゅちせつ): 肺の機能の概括です。「治」とは、管理の意味で、「節」とは調節の意味です。肺の「治節」機能は、四つの方面から表します:其の一は、呼吸運動を調節する;其の二は、呼吸運動に随って全身の気機を調節する(肺主一身の気);其の三は、心臓を補助して血液運動を推動と調節する;其の四は、肺の宣発と粛降機能の表しの一つで、津液の輸布・運行及び排泄を調節することです。

肺腎相生(はいじんそうせい): 「金水相生(きんすいそうせい)」とも言い、肺は金に属し、腎は水に属すからです。五行理論によりますと、肺金と腎水は母子関係です。生理上では、肺と腎は相互配合して生理活動を果たせますが、病理上では、肺気虚損すれば、腎気衰弱になり易い、この場合は、「母病及子」といい、一方、腎気衰弱すると、肺虚になり、「子病及母」と言います。

(李)
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by jbucm | 2010-01-08 09:59 | 中医学 | Comments(1)

新年のご挨拶

新年のご挨拶をさせて頂きます。

皆様が今年も健康であり、楽しい一年になりますようお祈りいたします。そして、仕事が順調でありますように願っております。

最近話題になったのは、「亜健康状態」というのです。WHOの統計によりますと、世界中健康状態(体と心理両方健康であること)に保っている人は10%、疾病に罹っている人は15%です。というのは、75%の人は「亜健康状態」となっています。

 「亜健康状態」とは、病気と健康の間の“半健康状態”のことです。日常的な体の悩みなどを抱えているが、病院での検査では異常な指数がないという状態で、現代医学では、それに対して治療方法がないとうことです。

 人が健康から病気になるまでは、次第に進展する過程があります。この過程におかれている人は「亜健康状態」な人です。こういう時は、体を一定的な調理、調整すれば、健康状態へ戻れますが、一方、もし時機に適って調理、調整しないと、病気までに発展するはずです。

 しかし、いかに調理、調整するでしょうか。実は、方法が沢山あります。例えば、薬膳、食養、気功、推拿、運動等々。その中、飲食の調整は最も重要なことです。人は、毎日食事しなければならないからです。というのは、日頃いかに科学的、合理的な食事を摂るのが焦点です。当校の「中医薬膳科」コースは、皆にこの方法を教えています。国民の健康と長寿の為、より多くの方々が食養、食療、薬膳を勉強されるように、心より期待しております。

 なお、気功・推拿・運動などにご興味がある方には、当校の「医学気功整体専科」をお薦めです。実は、自分の健康について関心をするから、みんなの健康へ繋がりがあります。医学気功整体専科では、気功実技を通して、まずは、ご自分の健康の維持・増進が図れています。気功の基本動作の練習で、形や動作を覚え、そこから、他人を健康にしてあげられます。土曜日の動功(身体を動かす気功)から始まる医学気功学の授業は、最近、大変人気な授業になっています。

 また、当校の「中医中薬専攻科」は三年コースで、中国の伝統医学を学ぶだけではなく、中国の歴史や文化を理解する事もできます。講義は、北京本校から直接派遣された長年の臨床経験を持つ教授が行われますので、教科書では得られない知識も多く得る事が出来ます。

 日本にいながら、北京本校の本科生と同じく、伝統的な中医学の基礎から、色んな病気の予防や治療する臨床学科まで、本格的、系統的な中医学の授業を受けるのが、当校の特徴の一つです。北京本校の教授の講義を受講できる日本での勉強をする事は、中医学専門家への早道だと言えますでしょう。

 それでは、本年も宜しくお願い申し上げます。

(日本校職員一同)
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by jbucm | 2010-01-05 10:00 | 中医学 | Comments(0)