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by jbucm

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愚公移山

こんにちは、周です。今回は成語故事―愚公移山(yu gong yi shan)を紹介します。

昔、愚公という90歳近い老人の家の前に山が道をふさいでいて、出入りが不便でした。困った愚公は山を掘り崩そうと、家族を集めて相談しました。
「一緒に力を合わせ、山を平らにしましょう。そうすれば、どこにでもすぐ行けるようになるから」と言って、愚公は、子々孫々たちと、石を割り、土を掘り、箕やもっこで海まで運び始めました。隣の未亡人の幼い息子まで嬉々として参加しました。だが、この土運びは、一往復に半年も掛かり、難しいので、人々に不可能だと笑われましたが、「たとえ自分が死んでも子々孫々続けていけば、山は高くなることはないのだから決してできないことはありません、子孫代々続けてゆけば、必ず平らにできます」と答えて努力を怠らなかったです。山の神はこれを聞いて愚公が成功するのではないかと恐れ、天帝に相談しました。天帝が愚公の誠意を感じて山を取り除かせました。

「愚公移山」とは、いかなる難事業も地道に努力を重ねればついには成し遂げられるという意味です。

毛沢東はこの寓話を題材に文章を書きました。
毛沢東は第2次大戦終局直前―1949年6月、中国共産党第7回全国代表大会の閉会式の辞でこの故事を引用し、人民の力の偉大さを説いています。
「今、3つの大山が中国人民の頭の上を圧しています。1つは帝国主義で、1つは封建主義で、1つは官僚資本主義であります。中国共産党はいち早く決心し、この3つの山を掘り続けてきました。我々は必ずやり遂げなければなりません。我々も上帝を感動させることができます。上帝とは、他の物ではなく、全中国人民であります。全中国人民が一斉に立ち上がり、我々と共に、この3つの山を掘りぬけば、どうして平らにできないことがあろうか」
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by jbucm | 2010-03-29 09:30 | 中国の話 | Comments(0)

葱坊主

こんにちは、周です。

春分の振り替え休日の22日は、ポカポカ陽気な日だったので、知人の家に遊びに行きました。
その知り合いが蕎麦屋を経営して、そこで自家製の蕎麦をご馳走になりました。

店はJR東北線(宇都宮線)新白岡駅近く天満神社の隣にあり、お洒落なうどん・そば屋です。

ご馳走になりましたのは、手打ちそばセットでした。さすが手打ち!機械製そばでありえない腰がありました。

ところて、天婦羅には採り立ての謎の野菜が付いていました。
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ご主人に聞いたら、謎の野菜の正体は葱坊主だそうです。
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皆さん、新白岡駅に寄りましたら、是非一度この店にお訪ねください。
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by jbucm | 2010-03-25 09:39 | 中医薬膳専科 | Comments(0)

春季のスープーその⑦

こんにちは、今回は春季のスープーその⑦を紹介します。

姜葱豆腐湯(生姜・葱・豆腐のスープ)

功効:散寒、清熱、解毒、予防感冒(感冒を予防する)
材料:豆腐1丁、豆豉20g、生姜8g、長葱1本
調味料:サラダ油 塩

作り方:
①生姜、葱を水で洗い、生姜はスライスし、葱白(葱の白い部分)は使い、2~3cm長さを切る。豆腐は横半分に切る
②中華鍋にサラダ油を入れ、熱くなったら、焦げ目着くまで豆腐を焼く
③②を土鍋に入れ、豆豉・生姜・適量な水を加え、武火(強火)で沸騰させた後、文火(弱火)30分煮る
④葱白を加え、沸騰させた後、調味料で味を調え、温かいうちに飲用する

このスープは感冒初期に最適です。

豆豉薬膳作用を紹介します。
性味帰経:辛、甘、微苦寒。帰肺、胃経
効能:解表、除煩
主治:①外感風寒或いは風熱の発熱、悪風寒、頭痛。外感風寒証の場合は、葱白と配伍し、葱豉湯の組成となります。外感風熱証の場合は、薄荷・荊芥・牛蒡子などと配伍し、銀翹散の組成となります
   ②熱病の胸中煩悶、不眠。梔子と配伍し、清熱除煩の作用を増強し、梔子湯の組成となります。
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by jbucm | 2010-03-22 11:54 | 中医薬膳専科 | Comments(0)

名老中医の養生談①

名老中医の養生談
――欲心宜少,知足常楽(貪欲せず、満足を知ることが常に愉快である)
 
丁光迪先生、男性、1918年4月生まれ。南京中医学院の教授です。数十年間医師に従事し、大量な養生導引に関する著作を読み、『養性延命録』及び『雲笈七签』に書かれた内容が最も好きです。彼の主な養生方法は「静」で、毎日続けて練習していらっしゃるのは「真人起居法」です。1984年の冬心筋梗塞を起こしたが、中西医の治療を受けて健康に回復でき、10年後の今(注:インタービューされた時)でも元気でお仕事と生活をしています。

丁光迪先生は、特殊な嗜好がなく、質朴な日常生活を送っています。清潔で控えめな飲食をし、静かでリズム正しい生活スタイルをしていて、貪欲せず、常に満足で愉快な心情を保っています。

夜9時頃に就寝し、朝の起きる時間は、春夏秋が5時頃、冬が7時頃になります。それに加えて、1時間ほど昼寝します。朝起きたら、先ず冷水で顔を洗い、それから出掛け、「真人起居法」を練習します。練習後、穏やかな呼吸をしながら30分間散歩します。冬季では、室内で練習し、軽く運動をします。

飲食は、あっさりしたものを好みます。一日の三食は次のように摂ります:朝食はたくさん食べます、例えば、豆乳2杯に食パン3~4枚、あと1~2杯お粥を食べます。甘いものはあまり食べなく、干物やお新香が好きです。このような朝食の御蔭で、便通がとても良いというのです。昼食はご飯1~2杯程度です。夕食は一番少なくて、ご飯少々又はお粥一杯、お粥の場合は、少し燕麦を加えます。おかずは、肉食より、魚が好きです。お酢も好きです。タバコは吸わないが、たまに少し黄酒(醸造酒)を飲む。間食(おやつ)やサプリメントはあまり食べない。

丁先生の記憶力はとても良いです。先生に健脳の方法について伺いましたが、「よく思考・博学・意識にして覚える」と答えられました。年をとっているからと言ってだらしなくなるのが禁物です。先生はさらにこう言いました:「用神は養神であり、用脳は健脳であること」。しかし、妄想してはいけません、特に実現できないこと、とんでもないことは考えないほうが良いです。

先生に、たまに不眠が訪れます。特に脳の使い過ぎや情緒が不安定の時に発生します。先生は睡眠薬を飲まず、「数息法」(ゆっくり呼吸を数える)と「気功入静法」という方法で眠りつきます。酷い場合は、「坎離交触法」を2~3日続けて実行し、必ず効果が得られると言っています。

附1:「真人起居法」
①静かで綺麗な場所を選び、正座し、目を閉じ、呼吸を整える。精神を集中し、上下の歯を36回叩く。
②左手の親指で右手の平にある勞宮穴を摩擦(マッサージ)し温め、交換して反対側を摩擦する。
③両手の親指で晴明穴(目頭の傍0.3cm)、瞳子髎穴(目じりの傍約0.5cm)、迎香穴(小鼻の傍約0.5cm)を各7~14回按摩する。両手の平を暖かくなるまで相互摩擦してから、深呼吸してから息をとめ、両手の平で顔全体を按摩する(回数は限らない)。
④両膝、足、腰を各21回按摩する。
⑤上記の動作を完了後、姿勢を整え、舌を上口蓋と上下の歯茎に当て、唾液が出たら、百回ほど漱いで、3回に分けて飲み込む。

 勞宮穴は手の厥陰心経の穴で、寧心安神の効果がある;晴明穴、瞳子髎穴は明目で、迎香穴は鼻づまりなどの改善できる。なお、毎日続けて按摩すると、経絡を刺激し、五臓の調和ができ、美容効果も得られる。

附2:「坎離交触法」
お風呂上がり、或いは足湯してから行います。方法は両足の裏にある涌泉穴の周りを各一周天(三百六十五回)按摩する。簡単ですが、毎日続けると、不眠・遺精・健忘・心拍急速・頭痛・冷え性・疲労などの改善ができます。

(李)
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by jbucm | 2010-03-18 11:20 | 中医養生 | Comments(0)

寿比南山


こんにちは、周です。今回は「寿比南山」(shou bi nan shan)の話です。

「寿比南山」は高齢者の福禄に祝う言葉で、「福如東海・寿比南山」と聯句になっています。その意味は、福は東海の長く流れる水のように続き、歳は南山の不老松より高齢であるように、山や海より、長生きするという、おめでたい時に使う言葉です。
(「福如東海長流水・寿比南山不老松」とも言います)

南山は、山東省斎南市の南、青州市にある雲門山を指す、城南に位置していますので、南山と呼ばれています。山の北側の懸崖には、古代中国最大の懸崖漢字―「寿」が刻まれています。その文字は明代嘉靖(1521~1566年)衡王府の管家(財産の管理人)、周全が書かれたものです。「寿」の文字は高さ7.5メートル、幅3.7メートルにも達し、「寿」の下にある「寸」という文字だけでも高さは2.3メートルにもなります。つまり、人間は「寿」字の底部に立って、頭の頂部(身長)が「寸」の頂部にも及びません。
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現地の人々は「人無寸高」を用いて、「寿」の大きさを形容し、「寿比南山、人無寸高(年は南山より長く、人は寸より低い)」という言葉が生まれました。


人々は寿命が南山のように長い、長寿を祈り、この「寿比南山」という熟語が生まれました。
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by jbucm | 2010-03-15 09:30 | 中国の話 | Comments(0)
先天の本(せんてんのもと): 腎のことです。先天とは人体の生命、生殖の起源で、後天に対する言い方です。腎には生殖の精を蔵されているので、腎主先天という言い方があります。

下元(かげん):腎臓を指します。

腎精(じんせい):腎に貯蔵される「精」のことです。本臓の精(生殖に関する「先天の精」)だけではなく、五臓六腑の水穀から化生される、脳や骨髄を含め全ての臓腑と組織を滋養する「後天の精」も含まれます。腎精が十分にあれば、体は元気があふれる。

腎気(じんき):腎精から化生された気であり、腎臓の機能活動(生長発育、生殖機能など)を意味します。「気」とは、エネルギーの意味が含まれます。

腎陰(じんいん): 真陰(しんいん)、元陰(げんいん)、腎水(じんすい)、真水(しんすい)などの呼び方もあり、腎陰は、腎陽に対する言い方です。腎本臓の陰液を指し、腎陽の活動の物質的基盤です。

腎陽(じんよう): 真陽(しんよう)、元陽(げんよう)、腎火(じんか)、命門の火(めいもんのひ)などもう称しています。腎臓の生理活動の原動力で、体の熱エネルギーの源泉です。
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by jbucm | 2010-03-11 11:59 | 中医学 | Comments(0)
こんにちは、今回は「中国古代十大著名学術之祖」の紹介です。

針灸之祖―黄帝
伝説上の漢民族の始祖とされる人物で、中国上古の帝王です。≪内経≫は、黄帝の名に医学の奥義を託し、岐伯・雷公という副人物が登場して論じられた著作です、その中に針刺についての記載や論述は特に詳細で、喩穴・刺閤・刺禁等についても、比較的に詳しく記載されています。

脈学提唱者―扁鵲
姓は秦、名を越人と称し、出身は戦国渤海郡(現在の河北・任丘)です。≪史記・戦国策≫にも:「太子尸厥已死、而治之复生。斉桓公未病、而知其後五日不起、名聞天下」、扁鵲の生涯と記事・伝記医案も記載され、脈学提唱者として推奨されています。 

外科之祖―華佗
名前は敷とも呼ばれ、字(あざな)は元化と称し、出身は後漢末沛国(現在の安徽・毫州)です。内科・外科・婦人科・小児科・針灸の各科に精通し、中でも特に外科に長じ、外科分野では、その卓抜した手技で名を成していました。全身麻酔手術を創始したのであります。

医聖―張仲景
名を機と称し、出身は漢末向陽郡(現在の河南・南陽)です。張仲景が著わした≪傷寒雑病論≫は、300年余りの漢の時代の臨床経験を纏め、中国中医学の発展に貢献した著作です。

予防医学の提唱者―葛洪
字(あざな)は稚川と言い、自ら抱朴子と号し、出身は東晋時代丹陽句容(現在の江蘇・句容)です。有名な宗教家でもあります。葛洪が著わした≪肘後方≫は、天花という伝染病(痘瘡、天然痘、天行発斑瘡ともいう)について最初に記載した著作です。

薬王―孫思邈
2009年3月2日と3月16日の記事―「孫思邈」「坐虎針龍」をご参照ください。

小児科之祖―銭乙
字(あざな)は仲陽と言い、出身は北宋鄆洲(現在の山東省・東平)です。≪小児薬証直訣≫を著した医家です。

法医(法医学の専門家)之祖―宋慈
出身は宋代福建省です。1247年に宋代の以前の法医学方面の経験や、本人自身が4任法官(4代歴任裁判官)の心得に基づいて、≪洗冤集録≫を著わしました。それは、世界でも最初の法医学文献です。

薬聖―李時珍
字(あざな)は東壁と言い、頻湖と号し、出身は明代蘄州(現在の湖北・蘄春)です。参考文献800余種、27年間の労苦を経て、≪本草綱目≫という、後世にも絶大な影響力を持ち、中国の医学史上の巨著を完成しました。その時は60歳でした。

≪医宗金鑒≫総修(編纂する)官―呉謙
字(あざな)は六吉と言い、出身は清時代安徽省歙県です。1736年(乾隆元年)に太医院院判に任せられて内廷に供奉し、皇帝より重用され、清代初期の名医です。≪医宗金鑒≫は総合医学医書であり、全書90巻、15部門に分かれ、全編を通して臨床実践に重点を置いて注釈が加えられ、絵図・処方・医論を載せ、暗唱に便利な歌訣(歌)も併せて記載されて、太医院(太医を育成する学校)のテキストとして活用されました。その編集はよく整理されている上、内容も豊富であり、論旨は簡明で、妥当な方剤の選択がしている為、後世からも高く評価され、広い範囲に流行しました。

(周)
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by jbucm | 2010-03-08 09:30 | 中国の話 | Comments(0)

長寿に道がある

                    
                    長寿に道(どう)がある                                           ――名老中医の養生談

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  「不老長寿」は永遠の話題となっていますが、秦の始皇帝が長寿不老の薬を探し始めから、数千年経った今でも、生老病死から逃避できる人がいない。しかし、中国五千年の歴史を振り返って見れば、健康で長寿の先人は確かに少なくありません。これは、中医学の養生術を功績としなければなりません。中医の経典著作『黄帝内経』の第一章『上古天真論篇第一』に、先ず討論したのは「養生」の問題です。長寿不老(不死)は不可能のことですが、適切な養生をすれば、身体の弱いところが強くなり、「度百年乃去」でその「天年」を終わらせることができるはずです。『黄帝内経』ができてからの二千年あまり、中医薬学がこの分野での論述がとても多いです。中医の養生の道は、数千年にわたって形成したもので、中華文化の大事な遺産であり、大いに宣伝し、発展させるべきです。

  「上工治未病」、「治病より養生」は、医師が足りない、治療費が高いという問題を解決する宝物です。養生学は中医薬学の重要な内容の一つなので、名老中医の方々はきっと深く肝に銘じて身をもって体験し実行しているはずです。多数の名医の弟子として中医学を学び続けていて、現在中華中医薬学会の秘書長として務めている李俊徳先生は、中医学の養生の道について深く研究していました。医療技術も人徳も高い評判を得られています。彼は、苦労を厭わなく、170名あまりの名老中医の養生経験を集め、理論と実践をまとめて、真実なことを書き出し、『長寿有道』と名づけ、出版しました。この本は、広範な読者に適応し、誰にも必ず得るところがあると信じています。みんなで健康長寿の領域に登られれば、その社会的な効果と利益が数え切れなくなります。

  この本は、1996年10月に出版され、2006年8月に再印刷されました。私は、昨年の秋北京で、李俊徳先生から一冊プレゼントとして頂きました。できれば、その一部を訳し、月に一回程ブログに掲載したいと思っております。このシリーズを無断転用は固くお断りいたしますので、ご了承下さい。

(李)
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by jbucm | 2010-03-04 11:28 | 中医養生 | Comments(0)

春季のスープーその⑥

こんにちは、今回は春季のスープーその⑥を紹介します。

百合桂園痩肉湯(百合・竜眼肉と豚肉赤身のスープ)

功効:潤肺止咳、清心安神
材料:百合150g、桂園肉20g、豚赤身肉200g 
調味料:味の素 片栗粉 黒砂糖 サラダ油 醤油 塩

作り方:
⑤豚赤身肉は厚めにスライスし、湯通をして、水できれいに洗い流す
⑥百合、桂園肉を水で洗い、20分間位、水に浸ける
⑦上記材料を鍋に入れ、2000cc水を加え、武火(強火)で沸騰させた後、文火(弱火)1時間煮る
⑧調味料で味を調える

このスープは妊婦の産後に最適です。

桂園肉(竜眼肉)薬膳作用を紹介します。
性味帰経:甘、温。帰心、脾経
効能:補益心脾、養血安神
主治:気血両虚、面色無華、眩暈。心脾両虚、心悸怔忡、失眠健忘。脾胃虚弱による食欲不振、泄瀉。
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(周)
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by jbucm | 2010-03-01 09:30 | 中医薬膳専科 | Comments(0)