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霊枢・本蔵第四十七①

篇名について

「本」とは本源、根本の意味であり、『本神』篇の「本」と同じく、動詞として「本を推測し、源を探る」ということを示している。本篇は主に体表組織の情況によって内臓の強さ、厚さ、位置及びその多発病などを推測することを論じ、それによって人の体質と疾病との関係に関する理論を説明しているので、『本蔵』と名づけた。『霊枢注証発微・巻六』は、「蔵府の吉凶善悪を内推する」といった。

本篇の主な内容:
1.人体の経脈・血液・衛気・志意(精・神)の生理機能及び正常状態の一般表現を論述した。これらは先天的で、人の愚・智・賢・徳などと関係ない。

2.五臓・六腑の機能特徴、そして経脈・血・気・精・神が人体の生理と病理への影響を紹介した。特に「志意」(内外の環境に適応して人の精神・意識活動を制御・活応する働きの1つ)が生命活動への重要な役割と、「寒温」が生理と病理への影響を説明した。 
 
2.五臓の「高下脆堅」(大きさ、位置の高さ、端正と偏り、強さなど)が人の体質を決めることを説明した。故に、なりやすい病気となりにくい病気の区別があり、病状もそれぞれ異なる。

3.五臓の「強さ」と「大きさ」などの内在的状況は、外在の五色、腠理と骨格などの変化によって推測できる、なお、その具体的な方法を説明した。つまり、臓と腑が相表裏し、臓腑と形体が相呼応であることで、「外応」をみることでその「内蔵」を知る、なお、その「病」を知ることもできる。

4.五臓六腑が外在の皮肉筋骨など組織器官との生理病理関係を説明した。

(李)
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by jbucm | 2015-01-29 10:36 | 中医学 | Comments(0)

張仲景


こんにちは、周です。今回は医家・張仲景の紹介です。

張仲景(150~219年)は、張機とも言い、東漢南陽郡涅陽(今の河南省鄧県穣東鎮)人で、後漢末期の著名な医家で、その著した《傷寒雑病論》(注:唐宋時代以降、《傷寒雑病論》は《傷寒論》と《金匱要略》に分けられる、「医経」と称される)は中国医学・薬学の発展に多大の貢献を成し、後世は彼の功績を讃え「医聖」と称し、中医学の経典著作として学習されます。

彼は少年頃から学問を好み、医書を読み始めていました。青年期には、同郷の張伯祖について医道を学びました。親孝行でかつ正直潔白な人柄であるため、孝廉の推挙を受け、長沙太守(官名)に就任したことがありました。当時の社会は宦官の専制、政治の暗黒、兵火戦乱、それに加えた天災の頻発、疫病の流行など凶事が重なり、犠牲者の遺体は折り重なって放置されたままという地獄絵を見るが如く、悲惨でした。張仲景は、この状況(民衆の苦しみ)を見て、民衆のために、「大堂」(役所の広い部屋)で毎月2回診察を行いました。その後、薬局を「××堂」と名付けるのは、張仲景が「大堂診察」という業績を記念するためであります。

その後、張仲景は太守を辞職し、故郷に帰りました。医道を潜心して医術が上達し、卓越な成就をあげました。張仲景が著わした《傷寒雑病論》は、中医学に大きな影響を及ぼします。明代の《李濂医史》に、「仲景之術精於伯祖、起病之験、鬼神莫能知之、真一世之神医也」と称賛します。
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by jbucm | 2015-01-26 09:30 | 中医学 | Comments(0)
霊枢・本神第八⑥

【原文】肝藏血、血舍魂、肝気虚則恐、実則怒①。脾藏営、営舍意、脾気虚則四肢不用、五藏不安、実則腹脹、経溲不利②。心藏脈、脈舍神、心気虚則悲、実則笑不休③。肺藏気、気舍魄、肺気虚則鼻塞不利、少気、実則喘喝、胸盈仰息④。腎藏精、精舍志、腎気虚則厥、実則脹、五藏不安⑤。必審五藏之病形、以知其気之虚実、謹而調之也⑥。

【注釈】①肝藏血、血舍魂、肝気虚則恐、実則怒:肝臓は蔵血を主り、血は魂の宿である。肝気虚なら恐懼しやすい、肝気実なら怒りやすい。

②脾藏営、営舍意、脾気虚則四肢不用、五藏不安、実則腹脹、経溲不利:脾臓は蔵営を主り、営は意の宿である。脾気虚なら四肢の運動が弱まり、五臓に営養不足で機能低下になる。脾気実なら腹脹や二便の不利が発生する。

③心藏脈、脈舍神、心気虚則悲、実則笑不休:心臓は蔵脈を主り、脈は神の宿である。心気虚なら悲しみやすい。心気実なら笑いが止まらない。

④肺藏気、気舍魄、肺気虚則鼻塞不利、少気、実則喘喝、胸盈仰息:肺臓は蔵気を主り、気は魄の宿である。肺気虚なら鼻づまり、気短が発生する。肺気実なら喘促して、胸中に脹満し顔を仰向けにして呼吸する。

⑤腎藏精、精舍志、腎気虚則厥、実則脹、五藏不安:腎臓は蔵精を主り、精は志の宿である。腎気虚なら四肢が厥冷。腎気実なら少腹が脹満し五臓が安定できず。

⑥必審五藏之病形、以知其気之虚実、謹而調之也:五臓に病変が発生したら、必ずその病情を審査し、その病証が虚に属すか、実に属すかを明確し、そのあと慎重に治療するべきである。

【説明】本節は、「心蔵神、肺蔵魄、脾蔵意、肝蔵魂、腎蔵志」所謂「五神臓」(神志活動は五臓に帰属している)の理論を示し、『内経』の五臓を中心にした生理病理機能活動の理論体系を反映した。なお、本節は五臓の虚実証候の「五臓弁証」の綱領を論述し、治療に重要な依拠を提供した。

特に重視するべきところは、「脾実則腹脹、経溲不利(脾気実なら腹脹や二便不利が発生する)」、と「腎実則脹、五藏不安(腎気実なら少腹が脹満し五臓が安定できず)」である。『素問・調経論』に「志有余則腹脹飧泄(そんせつ)」という記載もあり、腹脹、二便の不利、五臓不安などは脾腎両臓の共通症状であることを説明してある。これらは、先天の本である腎と後天の本である脾が整体的生命機能への影響がとても大きいであることを反映している。「腹脹、二便不利」は気機壅滞の反映であり、気機不暢なら諸病が治り難い。五臓の病は互いに影響し合うが、其の中、脾腎は最もかぎとなる臓である。なお、「腹脹、二便不利」は脾腎と密接な関係がある他に五臓の神気の虚実も反映する。故に、臨床では、二便の変化を観察することで、病情の診断に広い意義がある。

本篇の内容を纏めると、生命の起源、神の概念、分類、神と五臓の関係及びその生理と病理を論述した。生命の起源について、「天之在我者徳也、地之在我者気也、徳流気薄而生者也。故生之來謂之精」と論述した。神、魂、魄、意、志、思、慮、智など精神意識活動はみんな五臓の精気により化生され、心が全面的に管理し、なお五臓に分属する、これらは後世の「五神臓」理論の根源である。また、各種の神識活動を概括した。神志活動が過激或は長く持続することは五臓へ病変を引き起こす同時に精神情志異常もなる。なお、五臓の虚実証候のそれぞれの特徴も論じた。治療の際、「察觀病人之態、以知精神魂魄之存亡、得失之意」、「凡刺之法、必先本于神」などの治療原則を強調した。

では、次回からは『霊枢・本蔵第四十七』の一部分を勉強しましょう。

(李)
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by jbucm | 2015-01-22 10:13 | 中医学 | Comments(0)
こんにちは、周です。「単味」良方の紹介です。

自汗盗汗

黒豆
黒豆50g 柔らかくまで煮る。温服する。この方は腰痛にも有効する。

大棗
①大棗30個 浮小麦30g 煎じて飲む。毎日1回。
②大棗・烏梅各10個 煎じて2回を分けて飲む。毎日1回、1クールは10日間である。
③大棗50g 桂園15g 烏豆(黒豆)15g 水1500cc 1000ccになるまで煎じる。朝晩2回分けて飲む。
④大棗50g 黒豆100g 黄芪50g 浮小麦50g 煎じて飲む。毎日2回。

羊の胃袋
羊の胃袋1つ 粳米100g 生姜・葱・花椒各適量  羊の胃袋・粳米に水を加え、軟らかくまで煮る。生姜・葱・花椒で味を調える。

牡蠣肉
牡蠣肉25g 煮て食べる。

○(=魚に即)魚(フナ)
フナ2尾(1尾約250g) 山薬20g 豚肉200g 生姜・葱各少々 フナの内臓を取り出して、山薬・豚肉・生姜・葱を一緒に切り砕く、掻き混ぜて、フナの腹腔内に入れる。煮魚にし、塩・醤油で味を調える。この方は気虚、陽虚に有効する。

糯米根
糯米稲根・浮小麦各30g 大棗10個 煎じて飲む。毎日1回。この方は補益脾肺作用がある、気虚不固・畏寒喜暖・舌質淡白・脈細弱に有効する。

浮小麦
①浮小麦30g 煎じて飲む。
②浮小麦30g 山薬30g 煎じて飲む。この方は補益滋陰止汗作用がある、気陰両虚・心悸気短・熟睡できない・舌淡苔少・脈虚大無力に有効する。
③浮小麦30g 蓮子7個 黒大棗7個 煎じて飲む。3日間を連続服用する。

空心蓮子(芯を取り出した蓮子)
空心蓮子30g 核桃仁30g 山薬15g 黒豆15g 一緒に粉状まで砕く、食べる分だけを取り出して糊状(トロトロ状)まで煮て食べる。

次回へ続き
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by jbucm | 2015-01-19 09:48 | 中国の薬膳 | Comments(0)
霊枢・本神第八⑤

【原文】心、怵惕思慮則傷神、神傷則恐懼自失、破※(月へんに囷)脱肉、毛悴色夭、死于冬①。脾、愁憂而不解則傷意、意傷則悗乱、四肢不挙、毛悴色夭、死于春②。肝、悲哀動中則傷魂、魂傷則狂忘不精、不精則不正、當人陰縮而攣筋、兩脇骨不挙、毛悴色夭、死于秋③。肺、喜樂無極則傷魄、魄傷則狂、狂者意不存人、皮革焦、毛悴色夭、死于夏④。腎、盛怒而不止則傷志、志傷則喜忘其前言、腰脊不可以俛仰屈伸、毛悴色夭、死于季夏⑤。恐懼而不解則傷精、精傷則骨痠痿厥、精時自下⑥。是故五藏主藏精者也、不可傷、傷則失守而陰虚、陰虚則無気、無気則死矣⑦。是故用鍼者、察觀病人之態、以知精神魂魄之存亡、得失之意、五者已傷、鍼不可以治之也⑧。

【注釈】①心、怵惕思慮則傷神、神傷則恐懼自失、破※(月へんに囷)脱肉、毛悴色夭、死于冬:驚恐と思慮し過ぎると、心に蔵される神が損傷され、神傷するといつも恐れて自制できず、長く続けたら、肌肉が痩せ、皮毛が憔悴し、気色が枯れる、冬季に死亡する。*「心病死于冬」(「心」の病気はその所不勝の季節「冬」に死亡する)の意味は、心は火に属し、火の「所不勝」は水(水に尅される)、水に属す季節は冬である。以下も同じです。

②脾、愁憂而不解則傷意、意傷則悗乱、四肢不挙、毛悴色夭、死于春:憂愁が解消されないと、脾に蔵される意が損傷される。意傷すると胸膈煩悶し、手足が動きにくく、皮毛が憔悴し、気色が枯れる、春季に死亡する。

③肝、悲哀動中則傷魂、魂傷則狂忘不精、不精則不正、當人陰縮而攣筋、兩脇骨不挙、毛悴色夭、死于秋:悲哀し過ぎると、肝に蔵される魂が損傷される。魂傷すると、無知になって行動が異常になる。同時に患者の前陰が委縮し筋脈が痙攣し、両脇が開けなくなり、皮毛が憔悴し、気色が枯れる、秋季に死亡する。

④肺、喜樂無極則傷魄、魄傷則狂、狂者意不存人、皮革焦、毛悴色夭、死于夏:喜楽では肺に蔵される魄が損傷される。魄傷すると癲狂になって、話しに秩序がなくなり、皮毛が憔悴し、気色が枯れる、夏季に死亡する。

⑤腎、盛怒而不止則傷志、志傷則喜忘其前言、腰脊不可以俛仰屈伸、毛悴色夭、死于季夏:盛怒が止まらないと、腎に蔵される志が損傷される。志が損傷すると記憶力が衰え、腰脊の屈伸などができなくなり、皮毛が憔悴し、気色が枯れる、長夏の季に死亡する。

⑥恐懼而不解則傷精、精傷則骨痠痿厥、精時自下:また、恐懼が解消されないと、精気が損傷される。精傷すると、骨節がだるくて四肢が冷える。精液が時々漏れる。

⑦是故五藏主藏精者也、不可傷、傷則失守而陰虚、陰虚則無気、無気則死矣:故に、五臓は皆蔵精していて、損傷してはいけない。それぞれ蔵されている精が損傷されると陰虚になる。陰不足すると正気の化生ができなくなる。正気がなくなると死んでしまう。

⑧是故用鍼者、察觀病人之態、以知精神魂魄之存亡、得失之意、五者已傷、鍼不可以治之也:その故、針で治療をする際、まず患者の状態を観察し、その精・神・魂・魄・意・志などの存在状況を知るべきです。もし五臓の精が損傷されていれば、針での治療をしてはいけない。

【説明】本段は前段の補充説明です。五臓は蔵精していて、神気は精により化生されたものである。故に情志による疾病が五臓の精を損傷すると同時に五臓の疾病も情志へ反映される。つまり、精神情志の変化を観察することで疾病の診断や予測することができる。もし精神魂魄が消失されていれば、五臓の精気が衰え、病情が危篤であり、鍼刺の治療は適宜されなくなる。これは、本篇の最初にあった「凡刺之法、必先本于神」と相呼応している。

(李)
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by jbucm | 2015-01-15 10:30 | 中医学 | Comments(0)
こんにちは、周です。「単味」良方の紹介です。

自汗盗汗

韭根
韮根100g 煎じて飲む。この方は陰虚盗汗に適応する。


韭100~150g ハマグリ肉(剥きハマグリ)150~200g 上記材料に適量の水を加え煮た後、調味して食べる。

蜂蜜
蜂蜜大匙1 梨1個(去核、薄切りする) 炖して食べる。

銀耳(白木クラゲ)
①銀耳5g 氷砂糖(砂糖も可)適量 銀耳は水で戻して、武火で沸騰させ文火で20分間煮る。氷砂糖を加え、さらに5分位煮る。毎日朝晩1回ずつ食べる。
この方は、陰虚発熱・夜間盗汗・心煩・倦怠乏力・口乾などに有効する。貧血の場合は、大棗、女性更年期神経衰弱・心悸失眠・健忘の場合は、竜眼肉・蓮子を加える。
②銀耳100g 大棗20g 山薬(新鮮の長芋)20g(皮を剥き、1~2cm角切り) 砂糖適量 銀耳は水で戻して、大棗と一緒に水に1時間浸ける。山薬・水を加え、弱火でトロトロ状まで煮る。砂糖で味を調える。

小麦麩
小麦麩100g 豚肉末(肉を味付けして細かく刻んだもの)適量 調味料少々 小麦麩は炒黄して研細し、豚肉末を加えよく混ぜる、糯米の湯圓(もち米の粉で作るだんご状の食品)を作って食べる。
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糯米
①糯米適量 新鮮の枇杷葉 糯米は一晩水に浸ける。枇杷葉の綿毛を拭取り・綺麗に洗い、軟らかくまで水に浸ける。棕子(ちまき)を作って蒸す或いは煮る。毎日1回食べる。
②糯米・小麦各同量 砂糖か塩少々 糯米・小麦はお粥にして、砂糖か塩でで味を調える。毎日朝1碗を食べる
③糯米・小麦各同量 別々に炒めた後、研細して混ぜる。毎日肉湯(肉で作ったスープ)で送服する。

次回へ続き
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by jbucm | 2015-01-12 09:30 | 中国の薬膳 | Comments(0)
霊枢・本神第八④

【原文】是故怵惕思慮者、則傷神、神傷則恐懼、流淫而不止①。因悲哀動中者、竭絶而失生②。喜樂者、神憚散而不藏③。愁憂者、気閉塞而不行④。盛怒者、迷惑而不治⑤。恐懼者、神蕩憚而不收⑤。

【注釈】①是故怵惕思慮者、則傷神、神傷則恐懼、流淫而不止:「怵(じゅつ)」とは、恐れる、びくびくすることです。「惕(てき)」とは、驚くことです。「流淫不止」とは、腎気不固で遺精するなどを指す。驚恐は傷腎し、思慮は傷脾する、脾腎両傷すると、先天と後天の精が共に損傷される。臨床では、おじけるによって滑精するケースが見られる。訳文:驚恐と思慮し過ぎるものは、心神が損傷される、神傷で恐れるから、遺精などの現象がたびたび現れる。

②因悲哀動中者、竭絶而失生:「中」は五臓を指す。「動中」は、五臓の気が動揺する。下文の「肝悲哀動中則傷魂」と合わせて見ると、悲哀は傷肺し、金病が乗木して、肝病が発生し少陽生発の気が竭絶することが理解できる。

③喜樂者、神憚散而不藏:「憚散」とは散漫することです。喜は心から発生し、樂は外へ散漫する。暴喜では傷陽し、故に神気が閑散され収まらなくなる。

④愁憂者、気閉塞而不行:憂愁では気結が起こり、気機の昇降が不暢になるから、脾の意を損傷する。故に臨床では、憂愁による腹脹や消化不良などの証が見られる。

⑤盛怒者、迷惑而不治:「不治」とは、(理性が)乱れることで、物事を妥当に処置できない状態を指す。盛怒が止まらないと、腎の志が損傷される。つまり、激怒すると気逆が起こり、ひどい場合は乱れてしまい、昏迷に陥る可能性がある。

⑥恐懼者、神蕩憚而不收:「蕩憚」とは動揺散漫して不安な状態を指す。下文の「恐懼而不解則傷精」と合わせて見ると、恐懼では動揺不安が起こり、精気が守られなくなることが理解できる。つまり、未来のことへ対して恐怖で慌てる場合も神気(精気)が閑散され収まらなくなり、遺精の症状が見られる。

 
【説明】本段は情志が過激或は解除されないと、五臓の機能が失調を引き起こすことを説明した。本篇の最初にあった「魂魄飛揚、志意悗恍乱、智慮去身者、何因而然乎?」という質問を答えた。つまり、この原因は自然の災難ではなく、人為的な過ちであることを明確にした。七情が疾病に対して重要であることが強調した。これは、現代医学の「身体の病変に精神的素因も存在する」という認識と一致している。

『素問・陰陽応象大論』に「怒傷肝、悲傷肺、喜傷心、思傷脾、恐傷腎」という五志傷五臓の記載があったが、本文では、五行相乗相侮の理論を運用し、「悲哀動中が傷肝魂」、「盛怒不止が傷腎志」などを説明し、情志による病証も複雑であることを説明した。

(李)
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by jbucm | 2015-01-08 10:31 | 中医学 | Comments(0)

千里眼

明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。

こんにちは、周です。今回は成語――「千里眼」(qian li yan)を紹介します。

「千里眼」は、見通しのきく人・望遠鏡(古)と、2つ意味があります。1里はメートル法を換算すれば、4キロメートルです。千里と言えば4千キロメートルとなりますが、こうした実際の距離ではなく、遥か遠くという意味で「千里」「千万里」と言います。現在は、どんな離れた・見えないところでも見通す力を喩えるという言葉で使われています。中国では、よく「千里眼、順風耳」で表現します。
例:他具有通天的本領、那就是千里眼与順風耳(彼は、素晴らしい腕前を持っている、それは千里眼と早耳である)。

出典は『魏書・楊逸伝』です。楊逸は29歳の若さで、光州の長官となりました。丁度その頃、不作続きで酷い飢荒(飢饉、ききん)となり、餓死する人が続出しました。朝廷の許可される前に、楊逸は役人の反対意見を聞かずに勝手に政府の糧倉(糧食を保存する倉庫)を開いて人々に糧食を配給しました。そして糧倉を開き、人々に炊き出しをした上で、朝廷(皇帝)に報告しました。彼は、このように民衆のことを考え、部下が民衆を苦しめないように監視を厳しくしました。役人や兵士は地方へ行くとき、糧食を持参させました。中には役人や兵士にご馳走を出そうとする人も居ましたが、彼らは固く断って、こう言いました:「長官の眼は千里眼で、なんでもお見通しだ、ごまかすことはできない。」そして、人目につかないところでも、決して楊逸の命令に背こうとしなかったです。

惜しいことですが、その後、彼は帝位を狙う反対派に睨まれ殺されました。光州の人々は悲しみ、隅々まで彼を弔う祭壇が設けました。

『魏書・楊逸伝』に、こう記載しています:
逸爲政愛人、尤憎豪猾、広設耳目。其兵吏出使下邑、皆自持糧、人或爲設食者、雖在闇室、終不進、咸言 楊使君、有千里眼、那可欺之!
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by jbucm | 2015-01-05 09:30 | 中国語 | Comments(0)

国立北京中医薬大学日本校が運営するブログです


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