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by jbucm

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  北京中医薬大学日本校年末年始休業は下記通りです。

  12月29日(木)〜1月4日(水)は冬期休暇とさせていただきます。

  1月5日(木)からは、通常通りの業務を始めさせて頂きます。ブログは1月5日(木)から再開いたします。

  いつも北京中医薬大学日本校のブログ記事をお読み頂き、ありがとうございます。来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

  では、新しい年が皆様にとってよい年でありますようお祈り申し上げます。

  Merry Christmas And Happy New Year!


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by jbucm | 2016-12-26 10:00 | 学校行事・お知らせ | Comments(0)
素問・至真要大論篇第七十四(選び出す)⑤

【原文】帝曰:勝復之変、早晏何如①?岐伯曰:夫所勝者、勝至已病、病已慍慍、而復已萌也。夫所復者、勝尽而起、得位而甚、勝有微甚、復有少多、勝和而和、勝虚而虚、天之常也②。

帝曰:勝復之作、動不当位、或後時而至、其故何也③?岐伯曰:夫気之生、与其化、衰盛異也④。寒暑温涼盛衰之用、其在四維⑤。故陽之動、始於温、盛於暑;陰之動、始於清、盛於寒。春夏秋冬、各差其分⑥。

故『大要』曰:彼春之暖、為夏之暑、彼秋之忿、為冬之怒⑦。謹按四維、斥候皆帰、其終可見、其始可知⑧。此之謂也。帝曰:差有數乎?岐伯曰:又凡三十度也⑨。帝曰:其脈応皆何如?岐伯曰:差同正法、待時而去也⑩。

『脈要』曰:春不沈、夏不弦、冬不澀、秋不數、是謂四塞⑪。沈甚曰病、弦甚曰病、澀甚曰病、數甚曰病、參見曰病、復見曰病、未去而去曰病、去而不去曰病、反者死⑫。故曰:気之相守司也、如権衡之不得相失也。夫陰陽之気、清靜則生化治、動則苛疾起⑬、此之謂也。

【注釈】①勝復之変、早晏何如:勝気と復気の変化に、発生する時間との関係は如何?「早晏」とは時分の意味である。

②夫所勝者、勝至已病、病已慍慍、而復已萌也。夫所復者、勝尽而起、得位而甚、勝有微甚、復有少多、勝和而和、勝虚而虚、天之常也:所勝の気について、勝気が到来すると発病し、病気が慍積(慍慍:溜まる)すると、復気が萌え始まる。一方、復気は勝気が終了する時に起こり、復気の時期になったら甚だしくなる。勝気に微甚(酷さ)があり、復気にも少多(多さ)がある。勝気が緩和であれば復気も緩和になり、勝気が虚であれば復気も虚になる、これは自然変化の規律である。

③勝復之作、動不当位、或後時而至、其故何也:勝気と復気の発生及び冴える時期に不適切や、遅れる場合もある、それは何故?

④夫気之生、与其化、衰盛異也:気の発生と変化は、その盛衰状況によって異なる。

⑤寒暑温涼盛衰之用、其在四維:寒暑温涼の盛衰作用は、その四維にて現す。「四維」は、四肢または東南・東北・西南・西北の四方で四隅ともいうが、ここの「四維」は「辰・戌・丑・未」と言う四季の最後の月(つまり3・6・9・12月で季節の変わり目)を指す。

⑥故陽之動、始於温、盛於暑;陰之動、始於清、盛於寒。春夏秋冬、各差其分:故に陽気の発動は、温(3月)に始まり暑(6月)に盛んになる、陰気の発動は、清(9月)に始まり、寒(12月)に盛んになる。春夏秋冬四季の間、一定な時差がある。

⑦故『大要』曰:彼春之暖、為夏之暑、彼秋之忿、為冬之怒:故に『大要』が曰く:春の温暖が夏の暑熱になり、秋の厳しさが冬の凛冽になる。

⑧謹按四維、斥候皆帰、其終可見、其始可知:慎重に四季の変化を察知し、気候の回帰を待ちながら、(季節の)終りが見え、その始めも知ることができる。

⑨帝曰:差有數乎?岐伯曰:又凡三十度也。帝曰:四時の差に常數があるか?岐伯曰:多くは三十日である。

⑩帝曰:其脈応皆何如?岐伯曰:差同正法、待時而去也:帝曰:その変化に脈象の反応は如何?岐伯曰:その差は正常時と同じで、時期が過ぎたらその脈もなくなる。

⑪『脈要』曰:春不沈、夏不弦、冬不澀、秋不數、是謂四塞:『脈要』が曰く:春に沈脈、夏に弦脈、冬に澀脈、秋に數脈が無いことを「四塞」と謂う。「塞」とは、塞ぐ、不通の意味である。「四塞」とは、四時の気が交通しないことを指す。『素問経注節解・巻五』の説明:人体の経脈は、四時に応じて、春弦・夏数・秋澀・冬沈という違いがある。しかし、その気が常に上下前後で流通している。そのため、春脈は弦であるが、その気が冬の気から受け継ぎ、また夏の気まで流れ込む。正常の場合、春脈は弦のなかに沈、夏脈は数のなかに弦、秋脈は澀のなかに数、冬脈は沈の中に澀を兼ねるが宜しいである。これは上下の気が相通と謂う。そうでなければ、「四塞」となる。本段は『四気調神大論』を参照するべきである。

⑫沈甚曰病、弦甚曰病、澀甚曰病、數甚曰病、參見曰病、復見曰病、未去而去曰病、去而不去曰病、反者死。故曰:気之相守司也、如権衡之不得相失也:沈脈・弦脈・澀脈・数脈それぞれが過ぎたものは病脈である。また、まちまちの(四時の気に従わない)脈・(四時の気が)去っているがその脈がまた来るもの・(四時の気が)未だ去ってない(脈が)先に去るもの・(気が)先に去って(脈が)去らないものなど、これらは病脈である。脈が気と逆になるものは死脈である。故に(脈は四時の)気に従ってある。これは権と衡の器のように間違ってはいけない。

⑬夫陰陽之気、清靜則生化治、動則苛疾起:陰陽の気が清靜ならその生化が正常である、騒動なら疾病が起きる。

(続く)

(李)
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by jbucm | 2016-12-19 09:30 | 中医学 | Comments(0)

宮廷謀殺案と附子

こんにちは、周です。今回は宮廷謀殺案と附子の話です。

≪漢書≫によりますと、漢宣帝(紀元前73~49年)の時期、大将軍・藿光の妻は娘が皇后をさせるため、当時の皇后・許氏を謀殺しようと思っていました。藿光の妻は御医(侍医)を命令して、附子を混入した湯剤を分娩後の許皇后に飲ませました。その湯剤を服用した許皇后は昏迷し、死亡しました。                                           

附子はキンポウゲ科Ranunculaceaeのカラトリカブトの子根で、大辛・大熱・有毒(劇毒)です。生用すると作用が激烈で回陽救逆に働き、亡陽虚脱に短期間のみ使用します。一般には炮制したものを用います。炮制した附子は毒性があまりなく、回陽救逆・補火助陽・散寒止痛作用があります、臨床上では、他の中薬を配伍して幅広く使われています。
例えば四逆湯(附子、炙甘草、乾姜)、右帰丸(熟地黄、山薬、枸杞子、阿膠、兎絲子、杜仲、山茱萸、当帰各、肉桂、附子)、八味地黄丸(腎気丸:乾地黄、山茱萸、山薬、沢瀉、茯苓、牡丹皮、桂枝、附子)、真武湯(茯苓、芍薬、白朮、附子)、麻黄附子細辛湯(麻黄、附子、細辛)。
久煎(煎じる時間は長くする、約1時間)すると、毒性を減少することができます。

医聖と称されている張仲景は附子を操っていました。彼が著した≪傷寒論≫に附子を使うものは20方、37条があります、≪金匱要略≫には11方、16条があります。

≪本草正義≫に附子について、こう記載されています:其性善走、故為通行十二経純陽之要薬、外則達皮毛而除表寒、裏則達下元而温痼冷、徹内徹外、凡三焦経絡、諸臓諸腑、果有真寒、無不可治。

現代医学は附子の薬理を研究しました。合成率が低下しているDNAがアップさせる(合成促進作用)、性ホルモンを調整する、新陳代謝促進、強心作用、血管拡張、全身の血管循環促進、抵抗力を増強する、神経を調整する、祛寒作用(寒冷を取り除く)。

中国では、心不全を治療する熟附子の注射液(筋肉注射用)も開発しました。

最後に附子を使う薬膳料理を紹介します。
附子炖羊肉:虚寒証(特に老人)に有効です。
作り方:500g羊肉は水で洗い、食べやすいサイズに切り、土鍋に入れて適量の水を加える。30g附子、適量の小茴香・大茴香・桂皮・甘草・生姜などの佐料を足して、武火(強火)で沸騰したら文火(弱火)で2~3時間炖する。
補充説明:2~3時間を弱火で加熱したら、毒性(アルカロイド)を減滅することができます。この薬膳料理は冬季に身体が虚弱老人、咳嗽気喘、体温低下、畏寒、肢冷(手足の冷たい)者に適用します。
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by jbucm | 2016-12-12 09:31 | 中医学 | Comments(0)
素問・至真要大論篇第七十四(選び出す)④

【説明】本段は、標本中気の従化及び疾病との相反関係を述べている。「標本中気」は運気学説の内容の一つで、注釈①に説明したように「標」は三陰三陽(少陽・太陽・陽明・少陰・太陰・厥陰)を指し、「本」は六気(風・寒・暑・湿・燥・火)を指す。そこで、本の下、標の上にあって、標本と表裏関係を持つ気を「中気」とされる。標本の気はそれぞれ陰陽寒熱の性質を持つ。人は行き交う天地の気の中に存在している、そして天地の気が四方八方に動き千変万化しているから、人と自然界と間に密接な関係が形成する。通常では、人体は天地四時陰陽の変化に適応し、発病しない。だが、天地に非常な変化があったら、邪気を受けて発病する可能性がある。六気に標本があるため、その従化関係も幾つがある:本に従う、標本に従う、標本に従わない、標本に従わなく中気に従う等々ある。下記は例である:
  本に従う病証:
①少陽:本は火、標は陽、中気は厥陰(風木)である。口苦、頭痛、耳聾(難聴)、眩暈などの症状は、火の本気から生じたものである。
②太陰:本は湿、標は陰、中気は陽明(燥金)である。腹脹泄瀉、浮腫などの症状は、湿の本気から生じたものである。
上記の①②とも標と本が同気に属するから、(症状を)「従本化」とする、中気も本気に従うとなる。

本と標に従う病証:
③太陽:本は寒、標は陽、中気は少陰(君火)である。
④少陰:本は熱、標は陰、中気は太陽(寒水)である。
上記の③④は標と本が異なる気に属するから、症状は「従本化寒(熱)」と「従標化熱(寒)」両方みられる。故に太陽と少陰の傷寒はどちらも寒化証と熱化証がある。

中気に従う病証:
⑤陽明:本は燥、標は陽、中気は太陰(湿土)である。陽明は陽の極めであり、「陽極則ち陰が生まれる」、故に、燥より湿の症状が現れてくる。
⑥厥陰:本は風、標は陰、中気は少陽(相火)である。厥陰は陰の極めであり、「陰極則ち陽が生まれる」、故に、木より火の症状が現れてくる。
上記の⑤⑥の病証は標にも本にも従わず、中気の太陰又は少陽に従う。

なお、六気の変化には、勝、復、太過及び不及などがある。故に、六淫より引き起こす病証も、本によるもの、標によるもの、中気によるものなどがある。

要するに、標本中気と陰陽六気の理論は人体(形)が自然界(気)への感応規律を説明し、疾病の病因病機に対する認識や、治療法への導きとなる。

標本中気逆従の治法に関して、次のように説明している:病が本によるものは、その本を治療する;病が標によるものは、その標を治療する;病が中気によるものは、その中気を治療する;病が本と標によるものは、標本兼治する。所謂「逆従治則」は、逆治法と従治法が含まれる。逆治法とは、寒を以て熱を治す、熱を以て寒を治すなどがある、それは薬性が疾病の徴候が逆であるから「逆治法」と言う、これを「正治法」とも称する。一方、従治法とは、寒を以て寒を治す、熱を以て熱を治すなどがある、それは薬性が疾病の一部の徴候(仮相)が同じであるから「従治法」と言う、これを「反治法」とも称する。「従治法」は真寒假熱や真熱假寒など複雑な病証の治療に使われる。

本段は、六気が勝の時の脈象変化(例)もあげている。一年中六気の変化は当然人体の臓腑気血を影響する。六気が勝(主気)の時が三陰三陽に反映する脈象は次の通り:厥陰の気は風木で、臓は肝であるから、其の脈は弦である;少陰の気は君火で、臓は心であるから、其の脈が鈎となるなどなど。これらは疾病の診断や予後の判断の参考となる。なお、「脈至而従、按之不鼓、諸陽皆然。諸陰脈至而従、按之鼓甚而盛也」との説は、脈と証が一致しない「真寒假熱証」と「真熱仮寒証」の診断に理論的依拠を提供している。



(李)
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by jbucm | 2016-12-05 09:53 | 中医学 | Comments(0)