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日本中医学院ブログ


春節(中国のお正月)

こんにちは、今回は「中国のお正月」の紹介です。

中国のお正月は、ふだんと同じ暦通りの新年ではなく、旧暦の新年で過ごします。2010年の場合、旧暦の1月1日(春節)は、2月14日(日)です。2月13日が大みそか(除夕、年三十)となります。つまり、日本では1月の数日(元旦の1月1日)正月であるわけですが、中国では正月ではなく、「元旦節」というただの祭日です。

中国伝統的な旧暦の新年は、古代では「元旦」「元日」「元辰」「元朔」「正元」「正旦」などと称します、辛亥革命(1911年に起こされた民主革命。民国革命、第一革命ともよばれる)以後は、「春節」と言い換えます、民間では「過年」「過大年」とも言います。旧暦「大年三十」(除夕)は、「旧歳至此夕而除」を意味します、正月初一は「歳之元・月之元・日之元」(三元)を称され、「大年初一」を俗称します。

中国民間では、「過年」は盛大な祝い日となっています、ここで「四大年俗」(四大伝統風俗)を紹介します。

拜神与祭祖
「過年風俗」の起源は大昔の農耕民族「腊祭」から始まりました。「腊祭」は古人の「神先享用」の意を体現します。この原始時代の「敬神」形式は、時代の流れに連れて、「祭灶神」に変化してきました。「灶神」は「灶君・灶爺・灶王爺」を俗称します。民間人は「灶王爺」に対して恭しく、災い事がないように祈祷します。
祭祖は祖先に対する偲ぶもあり、祖先の守りを頂き、平安を祈ります。大掃除・貼春聯(春聯を貼る)などを行われます。

団年飯守歳
伝説によりますと、「年」は大昔から存在する怪獣の一種で、毎年の寒い時期、あちらこちらで人を噛みつきます、その害を防ぐ為、皆が集まって、ご飯を食べながら、篝火(かがり火)を囲んで、竹を入れ、赤々燃える焚火で「年」を威嚇し、退治しました。現在も続いている貼春聯、爆竹という習慣も、その為です。
春節(中国のお正月)_f0138875_1652978.jpg


恭賀拜大年
≪北平年謡≫に「三十日、黒夜坐一宿。大年初一、出来扭一扭」と記載されています。新年正月初一の朝、皆は新しい服を着て、「開門炮」(爆竹を鳴らす)の後、親戚や友達を訪問し、互いに「拜年」します。古代では、「拜年」順序(その順序は先に天地、次に祖先、次の次は両親・親戚・友達となる)もありますが、今は日本と同様―「年賀状」で済ませています。
春節(中国のお正月)_f0138875_167997.jpg


圧歳銭祈福
圧歳銭(お歳玉)の「歳」は、中国語では、「祟」(sui)と同じ発音ですので、「圧祟銭」とも言います。昔から圧歳銭は「邪祟」を鎮めることができ、無事に新年過ごせると言われています。
春節(中国のお正月)_f0138875_1631949.jpg


(周)
# by jbucm | 2010-02-13 09:30 | 中国の話


平成22年4月生募集説明会を開催致しました

2月6日午後2時より、国立北京中医薬大学日本校、平成22年4月生募集説明会を予定通り開催致しました。ご多忙中と、寒い中、全国から60名以上の方々にお集まり頂きました。

植松 捷之理事長より、開会のご挨拶と日本校の運営体制などを紹介致しました。この説明会のため、北京から飛んで来ました、高 鶴亭学長が国立北京中医薬大学本校、及び中医中薬や気功療法などの伝統医学の現状、今話題となっていて・亜健康(2010年1月5日ブログご参照ください)を話しました。その後、当校の卒業生・日本中医食養学会の副会長の中村 きよみ先生より「中医学を活かして」などの話をして下さいました。
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最後に、教務担当の李 宏が、日本校の各コースのカリキュラム・教材や講師・卒業後の取得資格等について説明しました。

説明会にご参加できなかった方は、ご都合のよい時学校へお越し頂ければ、いつでも個人相談をさせて頂きますので、是非、お気軽にお申し出下さい。土日曜日にお越しの場合は、個人相談に兼ねて一日無料体験入学もできます。

なお、ご質問、または資料請求の場合は、こちらにE-メールinfo@jbucm.com、又は、 電話: 03-3818-8531 FAX: 03-3818-8532 にてご連絡下さい。

世界保健機構(WHO)の指導理念は伝統医学の生活化であり、その中核を成す「中医学」の国際化は一層拡大普及しております。国立北京中医薬大学日本校は日本で最高の中医学を学べる大学であり、また日本に存在する唯一の伝統医薬大学です。皆様に大いに日本校が役に立てることを願い、国立北京中医薬大学日本校に中医学を学ばれることを心から歓迎いたします。
# by jbucm | 2010-02-08 09:30 | 学校行事・お知らせ


中医基礎理論用語ーー「蔵象」⑩


脾主肌肉(ひはきんにくをつかさどる):筋肉に必要な栄養物質は脾の運化吸収から得られています。脾気健運で、栄養が充足であれば、筋肉もふっくらと肥えている。もし脾に疾患を罹り、消化吸収に障害が発生したら、しだいに痩せるはずです。

脾主四肢(ひはししをつかさどる):前条と同じく、四肢の筋肉に必要な栄養物質も脾の運化吸収から得られています。脾気健運で、栄養が充足であれば、四肢の動きに力があります。脾気虚弱の場合は、四肢に脱力感が見られます。

胃気(いき): ①主に胃腸の消化機能を指す。胃気は降が順調であり、脾気と力を合わせて働きます。脾胃の消化機能がある程度、機体の抗病能力を体現するから、胃気は身体にとくに重要であります。故に、歴代の医家は胃気を保護することにとても重視していました。いわゆる「有胃気則生、無胃気則死」。病気を治療の際、胃腸機能が弱まっている時に、胃気を損傷し易い苦寒瀉下の薬を避けるべきと強調しています。②脉の胃気を指します。脉は胃気を本とします。つまり、「胃気の有る」脉象は正常の脉象です。その表現は浮でもなく、沈でもない;早くなく、遅くもない;落ち着いて緩和であり、リズムがあります。

胃陰(いいん):胃の中の陰液のことです。「胃津」とも言います。水穀から化生されたものです。臨床では、肺や胃に熱が盛んになると、胃陰を消耗し易く、発熱・口の渇き・咽喉の乾燥・便秘・舌紅少苔・脉細数などの症状が現れます。広い意味では、「胃陰」には体内の他の津液も含まれると考えられます。

(李)
# by jbucm | 2010-02-04 12:16 | 中医学


良薬苦口


こんにちは、周です。今回は成語故事―良薬苦口(liang yao ku kou)を紹介します。

紀元前三世紀の末、中国最初の統一国家秦の暴政に反抗して、各地に反乱が起こりました。この反乱軍の中で、一番に秦の首都・咸陽を攻め落としたのは、劉邦という部将の率いる軍隊でした。劉邦が秦の宮殿に入ってみると、立派な部屋にキラキラ輝き宝物が沢山あり、その上美女も大勢います。彼はすっかり心を奪われてしまいました。早速宮殿に本陣を構えようとしました。部下が諌めても、全く耳を貸しません。その時、張良という部下が進み出ました。
「秦が非道だったからこそ、あなたはここまで来られたのです。天下のために、残る賊を蹴散らすつもりであれば、粗衣粗食に甘んじ、粉骨砕身して働かなければなりません。秦の首都を攻め落としただけで、もう贅沢な暮しをなさるようでは、世間から暴虐と言われても仕方がありません。忠言逆耳利於行、良薬苦口利於病(忠言は耳に逆らえども、行いに利あり、良薬は口に苦けれども、病に利あり)と申します。お考え直しください。」と言いました。
これを聞いて劉邦は、次第に秦の人々の信頼を得て、王に望まれるようになりました。その後、多くの苦労の末、漢という帝国を築くことができたのが、部下(張良)の忠言に良く耳を傾けたからであります。

忠言は耳障りですが、それだけ行いを正しくする上に利き目があり、良い薬は飲むと苦いけれども、それだけ病気に利き目があります。良い薬は苦いと言っても、皆さんはピンと来ないかもしれません。今は糖衣錠(砂糖で包んだ薬)、シロップ剤のような舌触りの良い薬があって、赤ちゃん・子供でも飲めようになっていますが(昔は薬と言えば苦いものと決まっています)、煎じ薬場合は昔のまま苦いですね。
# by jbucm | 2010-02-01 09:30 | 中国の話


中医基礎理論用語ーー「蔵象」⑨


中州(ちゅうしゅう): 脾のことです。古人は方位の「東・西・南・北・中央」を五臓に配属し、脾を「中央」に配置させました。また、五行説によりますと、脾は「土」に属しますので、「脾主中土」や「脾主中州」の称呼も出てきました。土は万物を化生するものです、まるで脾も土のように身体に精微物をあたえ、血液など化生しています。いわゆる「脾居中央、灌漑(かんがい)四傍」とは、脾が身体の中央に居て、常に四方の組織器官に精微物を与え、人体の生長発育の促進、生理活動の維持などを果たせていることを指します。角度を換えてみますと、脾のこれらの機能も「脾は生化の源」を説明しています。

脾主運化(ひはうんかをつかさどる): 前回に話しました脾の機能の一つで、飲食物の消化吸収及び、その精微(栄養成分)を全身へ輸送することです。飲食物が胃に入ると、脾と胃が共同作業を行い、それを消化吸収します。また、吸収した精微を脾気の助けによって、全身の各部位へ輸送し、全身の組織器官を滋養する働きを果たせます。なお、脾は水液の輸送と排泄を促進し、人体の水液代謝の平衡を維持するのにも重要な役割を分担しています。

脾主統血(ひはとうけつをつかさどる): 脾気の血液を統摂する(血液を血管の中で正常に運行させる)機能です。脾気が充分であれば、血液は血管の中で正常に運行できますが、脾気が虚弱になると、この機能が弱まり、血液は血管から出てしまい、各種の出血疾患を引き起こします。

脾蔵営(ひぞうえい): 『霊枢・本神篇』にあった言葉で、脾が営血を貯蔵する作用があるという意味です。「営」とは、経脈の中に循行する精気(栄養物)を指します。営は血液を化生するのに欠かせないものだから、通常は「営血」をあわせて称しています。『難経・四十二難』には、「脾…主裹血」と言っています。「裹(か)」とは、巻く・包むという意味です。これは、臓腑の中では、「肝蔵血、脾統血」と言いますが、実際では、脾も営血を蔵する作用があります(現代医学でも解明されています)。

(李)
# by jbucm | 2010-01-28 15:00 | 中医学

    

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