地黄丸の「八兄弟」


こんにちは、周です。今回は「地黄丸」の話です。

滋補肝腎でよく使われている「地黄丸」から派生された「地黄丸家族」は計「八兄弟」があります。皆は優れた効能を持ち、性能・主治が多少違いがありますので、臨床上では、それぞれの特長によって選ぶ必要があります。

六味地黄丸2009年10月12日のブログをご参照下さい。
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知柏地黄丸:構成は六味地黄丸ベースに、知母・黄柏を加えます。原方の滋陰補腎の上に、瀉陰火の作用を増強します。主治:陰虚火旺、潮熱盗汗、骨蒸夢遺、乾咳、口乾。

杞菊地黄丸:構成は六味地黄丸ベースに、枸杞・菊花を加えます。滋補肝腎、明目の作用を増強します。主治:肝腎陰虚による頭暈目眩、両目乾渋、視物昏花(カスミ目で物がはっきり見えない)。また、当帰・芍薬・白疾蔾・石決明を加えれば、養肝明目の作用を更に増強することができます。その方名は「明目地黄丸」とも呼ばれています。
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七味都気丸:構成は六味地黄丸ベースに、五味子を加えます。主治:腎気不納による虚喘、呃逆、潮熱、遺精。

金匱腎気丸:構成は六味地黄丸ベースに、附子・肉桂を加えます、「八味地黄丸」とも言います。温熱作用の附子・肉桂を加えた為、主な作用は温補腎陽・兼補腎陰であります。主治:腎陽不足、腰膝冷痛、少腹拘急、小便不利、或いは夜間頻尿(多尿)、痰飲、消渇。慢性腎炎、肺気腫、糖尿病など腎陽虚証の治療に用います。

済生腎気丸:構成は金匱腎気丸ベースに、牛膝・車前子を加えます。温陽保水の作用を増強します、主治:腎陽不足による水邪泛濫の水腫、小便不利。

麦味地黄丸:構成は六味地黄丸ベースに、麦門冬・五味子を加えます。原方の養陰生津、斂肺渋精の効能を増します。主治:肺腎虚による喘咳、潮熱盗汗、遺精。

帰芍地黄丸:構成は六味地黄丸ベースに、当帰・芍薬を加えます。養血柔肝、塡精益髄の作用があり。主治:血虚による頭暈、崩漏など精血虧虚の治療に用います。
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by jbucm | 2009-11-16 09:11 | 中医学 | Comments(0)

薬対について

こんにちは、周です。
9月から、平成18年生のカリキュラムの「方剤学」が始まり、皆様の勉強に役に立ちたいと思い、「薬対」(二種類の中薬の組み合わせ)について話します。

当帰+芍薬
この2薬は臨床で多用される養血の薬対で、四物湯、帰脾湯、当帰芍薬散です。
当帰は辛香で、その性質は開で、走而不守(走って守らず)、芍薬は酸性で、その性質は合で、守而不走(守って走らず)、2薬を合わせると養血と補血の効能が最良に発揮できます。

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当帰+川芎
この薬対は、「普済本事方」の仏手散です。
当帰は養血和血の薬、川芎は行気散血の薬で、2薬を合わせるにより、活血・養血・行気の作用を持ち、潤と躁の具合相がよくなります(当帰は川芎の辛躁を潤し、川芎は当帰の膩を防ぎます。)

当帰+黄耆
この薬対は、臨床で常用される気血双補の薬対で、「内外傷弁惑論」の当帰補血湯です。
黄耆は代表的な補気剤で、当帰は代表的な補血剤です、2薬を配伍することにより、補気
養血の力が倍増されます。また、黄耆は利水作用、当帰は和血作用があるので、滋・膩となることもないです。
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by jbucm | 2007-10-01 09:00 | Comments(2)


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