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さて、今日は、肝と胆の話をさせて頂きましょう。年末年始は、お酒をいっぱい飲まれましたでしょうか?ご存知のように、現代医学では、肝臓はお酒を分解する重要な臓器だと解明しています。勿論お酒だけではなく、他の毒素を分解することも肝臓の役目です。
では、中医学は「肝」について、どういうふうにとらえているのでしゅか?次のようになります。
中医学でも、肝は人体の重要な臓器の一つだと説明しています。肝というのは現代医学でいう肝臓だけではなく、広く見ますと、自律神経や中枢神経の働き、血液の循環調節などもふくまれています。
肝は魂の在り処、血の貯蔵の場所で、筋の宗でもあります。肝は五行の木に属し、動・昇を主り、肝が司る情志は怒で、胆と表里関係をし、目に開竅し、筋を主り、その華は爪にあります。
「肝は魂の在り処」とは、肝は魂を宿し、判断力や計画性などの精神活動を支配と言う意味で、「罷極の本」「将軍の官」と呼ばれます。肝の性質は剛強で「肝っ玉の座った人」といいますが、肝の性質をあらわしています。
「肝は血を蔵す、筋を主る」ということは、血を貯蔵(血液には栄養・潤滑作用あり)や循環作用という大切な働きがあるということです。血が不足する(慢性の出血や外傷による失血などの)ときに、肝から血を補充してくれるが、肝血不足になると、痺れや、痙攣など引き起こし易い。
「肝は目に開竅する」というのは、目の病証が肝に関係深いということです。目がよく見えるのは血の巡りがよく、栄養素が豊富に運ばれてくるからなので、肝の働きが良くなれば目がよく見えます。
「肝の在志は怒である」、この意味は、怒りは肝に傷つける、また、肝の陽気が強すぎると、怒りやすいということです。なお、この怒りはストレス全般をさしています。これが長く続くと肝の働きに異常をきたすのです。
また、色では青色が肝と関係し、青っぽい顔色の人には、肝の症状があらわれるとされます。
肝の解剖形態:肝は腹部にあり、横隔の下、右脇下左よりのところにある。ここで注意して頂きたいのは、中医学で、腕の脈をはかる時に、「肝左肺右」の説があるが、これは解剖的な部位ではなく、その機能の特徴からいったものでしょう。
では、肝の生理機能について、次回紹介しましょう。