こんにちは、周です。今回は中薬を話します。
中薬は色々があります。金銀、珍珠、琥珀から、花・草・木・根皮・実果などの植物、飛禽走獣(飛ぶ鳥と走る獣、鳥獣類の総称)まで、品類は非常に複雑で、しかも多いです。酸・甜(甘)・苦・辛・鹹・澀の味があり、香の良いものは沁人心脾(身体に沁みわたる)、臭いものは臭くて人が慌てて鼻を覆います。
今回は芳香薬の中で、香中之香の麝香、臭中之臭の阿魏を紹介します。
麝香はシカ科のジャコウジカの雄の袋状腺の分泌物です、発情期になると、雄の香囊の中から奇芳異香(芳香)を発散し、雌を誘い交尾します。開竅醒神、活血散結、通経、止痛作用があります。
麝香の貴重さは黄金に相当し、価格は1キロ人民元で数万元(1元=14円)します。臨床上では、腫瘍、癌の治療に用いられ、他の生薬と配伍された、消腫止痛効果ある消瘤散が製造されました。また、脳出血、脳梗塞による半身不随の患者にも、麝香を加えて治療すると、よりよい効果が得られます。麝香粉入り吊腺風膏を面神経麻痺患者に外用する(患部に貼る)のも、早めに回復させることができ、患者から好評が得られて、愛用されました。
阿魏はセリ科植物
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或いは円茎阿魏のゴム樹脂です、ニンニクのような不快な臭いがします。主な成分は強烈な臭い硫黄(イオウ)ですが、臭ければ臭いほど品質が良いとされています。消積、殺虫、解毒作用があります、臨床上では、肉食積滯、瘀血癥瘕、腹中痞塊(満)の治療に用いられます。
麝香与阿魏、奇香奇臭、各有奇用。