蔵象(ぞうしょう): 「蔵」は「臓」と通用することができますので、「蔵象」を「臓象」と言っても良いです。「蔵」とは、内蔵する意味で、体内にある臓腑のことを指します。「象」とは、臓腑の正常機能及び病理変化が外への反映(現象)です。つまり、身体の形体組織と証候から、ある兆しが診られ、それが体内にある臓腑(営・衛・気・血・精・神・津液なども含む)機能の変化を反映されます。これらの変化を参考にして、人体の健康状態を判断し、疾病を治療の根拠にもなります。
七衝門(しちしょうもん): 『難経・四十四難』にあった言葉です。消化系にある七つの衝要の門のことです。即ち、「飛門」(ひもん、唇)、「戸門」(こもん、歯)、「吸門」(きゅうもん、會厭)、「賁門」(ふんもん、胃の入口)、「幽門」(ゆうもん、胃の出口)、「闌門」(らんもん、大腸と小腸と境を接するところ)、「魄門」(はくもん、肛門)です。
腠理(そうり):皮膚、筋肉、臓腑の模様を指します。皮膚と筋肉と接するところを「皮腠」(ひそう)と称します。筋肉の隙間を「肌腠」(きそう)、又は「肉腠」(にくそう)や「分理」(ぶんり)とも称します。
皮毛(ひもう):体表の皮膚及び皮膚に付着するうぶ毛のことです。中医学では、「肺生皮毛」と考えます。皮毛の潤いと光沢は肺気機能調和の表しです。皮毛と汗腺は呼吸を調節作用があります。なお、皮毛が風寒などの外邪を襲われたら、容易に肺を影響し、呼吸系の病証になります。
玄府(げんふ): 「元府」、「気門」とも言います。体表にある毛穴のことです。また、「鬼門」という言い方もあります(鬼、古代では、魄と通用されていた。肺蔵魄、肺気は皮毛に繋ぎ、汗も皮膚からでるので、魄汗と呼ばれることもあり、毛穴を鬼門と呼ばれたわけです)。
(李)