こんにちは、周です。今回は成語故事―不入虎穴、焉得虎子(bu ru hu xue, yan de hu zi)を紹介します。
東漢の時代、漢明皇帝は、新疆ウイグル自治区・鄯善王との親交のために、班超を鄯善へ派遣しました。
班超は何人の部下を率いて、ありとあらゆる辛苦を乗り越え、千里はるばる、新疆ウイグル自治区・鄯善に着きました。鄯善王は自ら班超を出向かい、上客としてもてなしました。王様は班超の訪問意図を説明され、大喜びました。
ところが、匈奴も使者を鄯善に送り込んで来まして、鄯善王の前で東漢の悪口を言いました。王様は匈奴使者の話を聞かれた後、心情が落ち込み悲しみ、班超に接する態度が変わりました。翌日、班超に接見しませんでした、しかも班超を監視するように命令しました。班超が部下と対策を検討し、「匈奴使者を取り除ければ、鄯善王の疑いが吹き飛ばせ、両国の友好関係が築きことができます」と言いました、但し、匈奴側は兵強馬壮(兵が強く、馬が丈夫だ、強い軍隊の形容)、守衛が厳密でしたので、強攻は無理だと思われました。
その時、班超は「不入虎穴、焉得虎子」と言いました。その日の深夜、班超は部下と共に、匈奴使者の駐屯地を奇襲し、勝利が収まりました。その後、鄯善王は真相をわかり、班超と仲直りしました。
鄯善=新疆ウイグル自治区にある地名。
匈奴=東アジアの古代民族の一つ。戦国時代、燕・趙・秦などの国以北で遊牧生活をし、秦から漢の時代にかけて、度々漢民族の国家と対立した。
「不入虎穴、焉得虎子」(虎穴に入らずんば虎児(子)を得ず)とは、「危険を冒さなければ大きなことを成し遂げることはできない」という意味です。
焉= どうして~(疑問) 焉得(どうして得ることができようか)
人生の駆け引きみたいな時がありますよね。理屈をいくら並べても前には進めないです。危険と分かっていても進まなければならない時があります。そんな時にこの言葉を思い出してね。