こんにちは、周です。今回は「寿比南山」(shou bi nan shan)の話です。
「寿比南山」は高齢者の福禄に祝う言葉で、「福如東海・寿比南山」と聯句になっています。その意味は、福は東海の長く流れる水のように続き、歳は南山の不老松より高齢であるように、山や海より、長生きするという、おめでたい時に使う言葉です。
(「福如東海長流水・寿比南山不老松」とも言います)
南山は、山東省斎南市の南、青州市にある雲門山を指す、城南に位置していますので、南山と呼ばれています。山の北側の懸崖には、古代中国最大の懸崖漢字―「寿」が刻まれています。その文字は明代嘉靖(1521~1566年)衡王府の管家(財産の管理人)、周全が書かれたものです。「寿」の文字は高さ7.5メートル、幅3.7メートルにも達し、「寿」の下にある「寸」という文字だけでも高さは2.3メートルにもなります。つまり、人間は「寿」字の底部に立って、頭の頂部(身長)が「寸」の頂部にも及びません。
現地の人々は「人無寸高」を用いて、「寿」の大きさを形容し、「寿比南山、人無寸高(年は南山より長く、人は寸より低い)」という言葉が生まれました。
人々は寿命が南山のように長い、長寿を祈り、この「寿比南山」という熟語が生まれました。