こんにちは、周です。
飲食不節による損傷された脾胃の治療や予防する、「飲食小秘方」を紹介します。
腹脹の場合は、金橘(キンカン)を煎じ、又は沖茶(お茶にして飲用する)。佛手柑12~15gをお湯で沖泡(お湯を注ぐ)お茶替わりに飲みます。≪本草便読≫に「佛手、理気快膈、惟肝脾気滞者宜之」{舒肝、理気作用あり、肝欝気滞・脾胃気滞による(腹脹・胃痛・食欲不振・噯気・嘔悪)の者に適宜)と記載されています。
肉類を食べ過ぎによる腹脹・食欲不振・嘔悪の場合は、山楂(山楂子)14個を煎じて飲用します。山楂は消食化積、活血散瘀作用あり、特に油膩肉積に有効であり、要薬であります。≪本草綱目≫に「化飲食、消肉積、癥瘕、痰飲、痞満呑酸、滞血痛脹」と記載されています。
麺類・穀物類・糯米を過食した場合は、炒穀芽30gを煎じて飲用します。≪本草綱目≫に「快脾(健脾)開胃、下気和中、消食化積」と記載されています。
泛酸呃逆(吐き気するが、胃内容物を吐かず、胃酸のみを上逆するか、吐き出すか)場合は、料理に調味料として生姜を加えます。生姜は発汗解表、温中止嘔、温肺止咳作用があります。≪別録≫に「主傷寒頭痛鼻塞、咳逆上気、止嘔吐」と記載されています。また、普段食生活には甘い物・漬物を控えめにします。
便秘或いは便溏(下痢)の場合は、胃腸の負担を減らすため、食事を減量します。
また、按摩穴位(ツボを按摩する)を配伍すると、良い効果を得られます。
内関:手厥陰心包経の穴位。治嘔吐、胃痛、胸悶、心悸
取穴法:上肢を伸展し、手掌面を上にする、手関節横紋の中央の直上2寸(3横指)、長掌筋腱と橈側手根屈腱の間
天枢: 足陽明胃経の穴位。治腹脹腸鳴、泄瀉、痢疾、便秘、癥瘕
取穴法:臍の傍ら2寸(3横指位)
足三里:足陽明胃経の穴位。治嘔吐、胃痛、噎膈、腹脹、泄瀉、痢疾、便秘
取穴法:膝を直角に曲げさせ、外膝眼の直下3寸(4横指位)、脛骨前縁より距離1横指