こんにちは、先週の土日(8月7日・8月8日)夏季講習会(その2)を行われました、その内容を紹介します。
テーマ:中医周期療法(不妊症治療に応用)について
講演者:韓 涛教授
主な内容は以下の通りです:
一 中医学の視点から生殖の生理機能及び病理に対する認識
1、生殖の生理機能に対する認識
2、生殖の病理に対する認識
二 中薬調周法(中薬を用いて月経周期を調節する方法)
三 調周法の臨床応用
韓教授は現代医学(西洋医学)と伝統医学(中医学)理論を結合し、中医学の角度から、分かり易く解説されました。
中医学の観点からみると、生殖は子宮衝任(衝督任)等の奇経脈、心腎肝脾臓と密接な関係してあります。月経周期は「行経期・経後期・経間排卵期・経前期(黄体期)」に分けられ、それぞれ各期の陰陽転化(謂わば、月経周期各期の陰陽盛衰が異なっている)しています。月経不順及び不妊症を引き起こす原因は、先ず、心―腎―子宮という「生殖軸」が失調したからであり、次は肝脾気血が失調したと考えられています。よく見られる病因は、外感六淫、七情内傷、生活習慣、先天性発育不良であります。中薬調周法(=中周法)は「腎蔵精、主生殖、衝為血海、任主胞胎」という中医学理論に基づいて、現代医学理論(月経周期に於ける卵巣効能・子宮内膜の変化)とを結合し、女性月経周期を模倣して制定された周期療法です。
各期に応じて相応的な治法が次の通りです。
補(補腎)-活(活血通絡)―益(温腎)―調(活血調経)
中医学は、「婦人無子、多因経候不調(女性が懐妊できない原因は、月経不調が多いとされる)」と認識してあります。この中医学の「調経種子」理論の核心は、「種子」を達成させるには、必ず「「調経」を先に行い、「調経」は懐妊を補助する基礎であり、最も重要視されるのは排卵効能であります。先生は各期に於ける「調周法」特徴を説明されました。最後に各種不妊症(子宮性不妊症、排卵管性不妊症、卵巣性不妊症)を治療する中薬・方剤を紹介されました。