福島第一原子力発電所事故で放射性物質が空気や土壌、海に散乱し、東京まででは済まなく、海外にも飛んで行っているようです。地域によって、程度が違うけれど、誰でも被ばくの可能性があります。特に成長期の子供達に危険性が成人より高いので、本当に心配しますね。但し、よほどの緊張では、身体の免疫力が落ちてしまい、放射線による損傷が大きくなります。落ち着いて、有効な対策をすることをお薦めです。
勿論、我々の生活の中でも、色んなところから、健康にあまり影響しない、軽量な放射線や電磁波などを常に接触しています。また、今回の原発事故について、文部科学省が毎日出されている放射線量の測定データ―によりますと、まだ大きい心配が要らないと言われています。しかし、毎日続けて呼吸や食べ物によって体内に放射性物質を取り込まれているので、積極的にそれを取り除かないと、やはり蓄積され、体内被ばくの恐れがないではありません。体内の被ばくは、外部の被ばくより圧倒的に危険です。中医学では、「未然を防ぐ」という言葉がありますので、やはり、白血病や、ガンなどにならないように、予防措置がとても必要だと思います。
放射能への対策法はたくさんありますが、私は中医の視点から、食べ物や生薬のほうを幾つかを紹介したいです。中医学的な考え方では、二つの方面があります。其の一は、強い身体を作ることです(「正気内存、邪不可干」)。免疫力を高め、疲労解消し体力を付け、胃腸機能を高めるなどがその具体的な内容です。その二は、体内に生じた毒素を排出させることです(「実則瀉之」)。具体的な方法は、主に肝腎機能を高めることと直接解毒作用があるものを食べることです。
胃腸機能や免疫力を高めるのに、毎日、タンパク質や多糖類が豊富な肉類やたまご、穀類物の摂取が欠かせないです。また、山芋など野菜類や果物とバランスを良くすることも大切です。
解毒に優れた食材は、緑豆、緑茶、大根、蓮根、苦瓜、空心菜、アスパラガス、さつま芋、玉ねぎ、牛蒡、椎茸類、野菜ジュース、お酢などです。
工夫したバランスの良い食事を摂るのが何よりも大事なので、自分の手料理が一番ですね。
放射線物質の一種である、放射性ヨウ素が甲状腺に蓄積、甲状腺ガンが発生するリスクが高くなります。そのため、放射性のないヨウ素の大量摂取により、あらかじめ甲状腺をヨウ素で飽和させ、放射性ヨウ素を吸収しないような対策しましょう。報道にも多く取り上げたように、海藻類が良いです。特に多くヨウ素を含むものは昆布です。なお、螺旋藻やクロレラも良いと言われています。
なお、中国では、抗放射線能のできる生薬をについて研究し続けています。主に活血・補血・補気などの方面から着手しているようです。現在の研究で解明している抗放射線能作用があの生薬は、人参、霊芝、蜂蜜、党参、黄耆、甘草、川芎、白朮、扁蓄、薏苡仁、女貞子、紅景天、伏苓、陳皮、山楂、鹿角膠、阿膠、枸杞、玉竹、肉蓯蓉、知母、魚腥草などです。これらの生薬を主成分にするサプリメントや健康食品などが開発されています。
身体の免疫力を高めることができる代表的な方剤は、四物湯、十全大補湯、補中益気湯や人参養栄湯などです。
(李)