こんにちは、周です。今回は中薬―牛膝の話です。
牛膝は、Achyranthes bidentata Blumeの根です、懐牛膝・川牛膝・淮牛膝とも言います。性味は苦・酸・平、肝・腎経に帰経します。活血袪瘀・補肝腎・強筋肉・利尿通淋・引血下行の効果があり、血瘀による月経痛・周期延長・閉経(無月経)・産後瘀阻(残留胎盤)、肝腎不足の腰膝酸痛(だるくて無力)、血尿・小便不利・排尿痛、血熱による吐血・衄血(鼻血)・歯痛・口内炎、陰虚陽亢・肝風内動による頭痛眩暈に用いられます。
≪本草綱目≫に記されています:「治久瘧寒熱、五淋尿血、茎中痛、下痢、喉痹、口瘡、歯痛、痈腫悪瘡、傷折」
ある郎中(=中医師)は、長年数人の弟子と共に、採薬行医(薬草を採って、患者を診察する)し、結婚せず、独身でいました。弟子たちのモラルに欠如しているかどうかを知りたく、あの試みをしました。
弟子たち、皆を集合させ、こう言いました:「私は、もう歳を取って、身体も弱くなりました、なので、採薬行医を辞めたいです。彼方たちも長年私に付いてきました、そろそろ独立しても良いと思います。後に皆の処にお邪魔してもいいでしょうか」。その後、弟子たちが先生のもとを離れ独立しました。
老師(先生)が輪番で弟子たちのところへ行きました。価値あるものを持ってないため、最初の何ヵ所ともに良い招待して貰えなかったので、気持ちが落ち込みました。最後の希望を抱きながら自分が一番可愛がった・若い弟子の処へ行きました。その弟子の家に着いた2・3日後、先生が病で倒れたが、弟子の献身的な看病によって回復しました。今回の事を通じ、その弟子だけがモラル有る人と確信できました。先生が所持品の中から、ある薬草を弟子に渡しながら、「これは補肝腎・強筋骨作用がある薬草です、あなたに託します」と言い、その家を後にしました。
暫くしますと、老郎中は死去しました。弟子も先生から頂いた秘方を用いて、徳高望重(徳望が高い)郎中となりました。ところが、その秘方に含まれる薬草の名前は知りません、先生も教えてくれなかったです。その薬草を手に持ち、見ながら、いろいろ考えたあげく、閃きました、(牛の膝骨に似ていますから)「牛膝」と名付けました。