現代では、中薬の成分の含有量、又は有効成分の総量で中薬の採集時期などを決めることができます。これは合理だが、大量な研究が必要になります。なお、多くの中薬の有効成分が未だに解明されていない。その為、先人が経験を積んだ伝統的な採集方法を使うのは、まだ大変重要です。薬用部分の生長特徴を利用し、合理的な採集季節を把握する必要があります。
1、根と根茎類:植物生長の停止期間、つまり、花や葉が散る時期、或いは春生長期の前に採集します。例外もあります。例えば、柴胡と明党参は春に採集が良い;太子参は夏期が良い;延胡索は立夏後に地上部分が枯れるので、穀雨と立夏の間に採集します。
2、葉類と全草:植物生長再旺盛の期間、或いは花が咲き直前、或は開花したが、果実まだ成熟の時に採集します。例外は、桑葉は霜降りの後、枇杷葉、銀杏葉は地面に落ちたものを収集します。
3、樹皮と根皮:樹皮は春と夏の変わり目に採集します。有効成分の量が多いだけではなく、剥離し易いです。根皮は秋に採集します。樹皮と根皮の採集は植物の生長に影響するので、採集の方法を注意しなければなりません。一部の幹皮の採集は林木の伐採に合わせて行います。
4、花類:一般では、開花期に採集します。一方、つぼみの時に収集するものもあります。例えば、槐花、丁香など。なお、菊花は花が半分咲いた時に採集し、紅花では、花冠が黄色からオレンジ色に変わる時に採集すべきです。
5、果実、種:成熟したもの、或いは成熟の直前に採集します。例外では、枳実は未熟の果実を使います。種の場合、殆どのものは完全に成熟してから採集します。
6、キノコ類、藻類、胞子植物など:ものによって、それぞれの採集時期があります。例えば、伏苓は立秋後の質が良い、馬勃なら、種が成熟したばかりの時期に採集します。遅くなると、胞子が飛び散ってしまうからです。
7、動物類:昆虫類薬材は、それぞれの孵化期や発育の季節を把握しなければなりません。卵のさやを使う場合は、三月に採集します。例えば、桑螵蛸。時期が過ぎたら、虫卵が孵化し、薬効が落ちます。成虫を使い場合は、その活動期に捕捉します。例えば、羽のある昆虫は、明け方で露がまだ乾いてない時に捕捉します;水陸両生のもの(例えばアカガエル)は、深秋冬眠期の入る時に捕捉;鹿茸は清明後、早めに採集すべきです。時期が過ぎると、角になってしまうからです。
(李)