中医薬と人体免疫⑤ 北京中医薬大学教授 高 春媛
2、陰陽協調が人体の安定機能における意義
中医では、人体の陰陽気血が調和しいることは体内環境の安定協調にとても重要な前提だと認識しています。
『内経・生気通天論』はこう述べでいます:「故に聖人(賢い人)は陰陽に順応し、筋脈を温和に、骨髄を丈夫に、気血を従順にさせる。これで、内外調和し、邪気が(体を)侵害できず、耳目が聡名であり、臓腑経絡の気が正常に運行できる。」
また、「全ての陰陽について、肝心な点は、体表に緻密な陽気があれば、陰気は体内に固守することができる。もし、陰陽の調和がなければ、それは春があって秋がなく、冬があって夏がないような不調和になる。故に、陰陽を調和することは、最も適切な養生規則である。」、「故に陽気が強すぎで固密できず、陰気が衰弱になる。陰陽が平和協調であれば、元気である。もし、陰陽が分離し、決裂したら、精気も尽きる。」なども述べています。これらは、皆陰陽協調の重要性を教えてくれました。
3、整体観念が人体の監視機能における意義
中医では、人体は有機的な統一体だと認識しています。整体と局部、局部と局部、心脳と全身などは、気血及び経絡で繋がっている。
気血は昇降出入の運動形式で全身に流れていて、人体の安定状態を維持します。
なお、人体と自然界も統一協調し、人体が四時(季節)・昼夜・地理などの変化に順応するべきです。
五臓の機能系統協調図
五臓と自然の協調図
(訳:李)