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中医薬と人体免疫⑨
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テレビ東京、今月8日の日曜日に「ソロモン流 料理家 青山有紀」という番組が放送されました。最近テレビなどのメディアで活躍している青山さんは、2年ほど前に当校中医薬膳専科を卒業、国際中医薬膳師の資格を取得し、今でも薬膳研究科に在籍されています。この番組にも、ちらりとその講義のシーンが出ました。
青山さんは食材にこだわり、身体に優しく美味しい料理を作る信念を持って、こころを込めて料理を作ることが人気を集め、食に魂を捧げる料理家と呼ばれています。番組では薬膳の知識を生かした、家庭で手軽に作れる簡単薬膳レシピも紹介されました。
1月8日に番組を見逃した方は、是非、ネットでご覧になって下さい。そのURLは下記です:
http://www.pandora.tv/my.gumino1104/44355294
中医薬と人体免疫⑨
北京中医薬大学教授 高 春媛
(4)中医学の五臓調養論
②因人制宜(体質によって調養する)
『内経・霊枢』には、人の体質を木・火・土・金・水という五つに分けてある。生れ付きで、それぞれ肝・心・脾・肺・腎の五臓機能系の偏りがあり、個体の差別が大きいとされる。
ここで、体質別の臨床表現と適宜な薬食材料などをそれぞれ紹介しましょう。
「陰虚火旺型」の体質
臨床表現:せっかちな性分で、行動が速い。潔癖症が多い。咽と口が乾く、毛髮や肌も乾燥気味、便秘傾向である。多食し、飢えやすい。熱毒瘡瘍や糖尿病に罹りやすい。
薬食材料:沙参、麦冬、天冬、玉竹、黄精、百合、枸杞、桑椹、黒胡麻、女貞子、旱蓮草、亀板、鼈甲。六味地黄丸、左帰丸、石斛夜光丸、亀鹿二仙膠、七宝美髯丹。
薬膳例:三黒粉(黒胡麻・桑椹・何首烏を等分にする)、枸杞百合黄精粥など。
「陽虚悪寒型」の体質
臨床表現:落ち着いている性格で、行動が比較的に遅い。手足が冷える、背中にやや悪寒する。下痢の傾向、月経が遅れ気味。心血管系や胃腸系の疾病に罹りやすい。
薬食材料:人参、黄耆、白朮、山薬、大棗、蜂蜜、冬虫夏草、胡桃、杜仲、続断、鹿茸、紫河車、狗腎、三鞭、蛤蚧、肉蓯蓉。金匱腎気丸、右帰丸、四君子湯、参苓白朮散、補中益気丸、生脈飲。
薬膳例:黄耆山薬大棗粥、虫草蜂蜜飲、三鞭酒など。
「気血両虚型」の体質
臨床表現:無気力、言葉が少ない、動きたくない。顔色が蒼白、動くと動悸、息切れする。月経の量が少ない。心血管病や血液の病気に罹りやすい。
薬食材料:党参、西洋参、山薬、膠飴、当帰、熟地黄、何首烏、白芍、阿膠、竜眼肉。八珍湯、炙甘草湯、八珍益母丸、十全大補湯。
薬膳例:黄酒燉(トン)阿膠(黄酒と阿膠を器に入れて湯で加熱する)、山薬竜眼粥、西洋参茶など。
「肝欝気滞型」の体質
臨床表現:内向的な性格、安静で言葉が少ない。思慮が多く、鬱憤してむかむかしやすい。胃痛、便秘が多発。月経不通、生理痛が多い。肝胆系、消化系、脳血管系の疾病に罹りやすい。
薬食材料:陳皮、枳殻、木香、香附子、烏薬、沈香、川楝子、焦三仙。加味逍遙丸、舒肝理気丸、越鞠丸、保和丸、山楂丸、半夏厚朴散。
薬膳例:大根陳皮粥、生姜木香の鶏スープなど。
「脾虚痰湿型」の体質
臨床表現:怠惰な性情で、太り気味、浮腫、四肢が重たい、胸悶、胃脘部痞満、眩暈、嗜睡、悪心。嚢腫や湿疹、下痢、泌尿器の感染、関節の病症、胆嚢と膵臓の病症に罹りやすい。
薬食材料:五加皮、木瓜、独活、防已、桑寄生、茯苓、車前子、金銭草、茵蔯蒿、薏苡仁、海金沙、蒼朮、砂仁、草豆蔲、藿香、佩蘭。五苓散、五皮飲、平胃散、三仁湯、八正散、二妙散、藿香生気散など。
薬膳例:薏苡仁木瓜粥、砂仁豆蔲リンゴと鶏のスープ、金銭草茶など。
(訳:李)
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