こんにちは、周です。今回は杜甫と中医薬の話(杜甫と白頭翁)です。
伝えによりますと、唐代の詩人―杜甫は、生活に非常に苦しかった時期がありました。その窮屈な状況を、彼自ら「残杯不与冷灸、到処潜悲辛」と言いました。ある日の朝、彼は2~3日前の残飯―お粥を食べ、酷い嘔吐・下痢・腹痛となりました。当時の杜甫は貧困で、医者を見てもらう金はありませんでした。ある白髪老翁が、丁度杜甫の家前に通りかかり、杜甫を見て同情し、こう言いました:少々お待ちください、老夫(老人の自称)が薬を採って治療して上げます。しばらく経ちました、白髪老翁が手に白い柔らかい毛がある雑草(のちに白頭翁を呼ばれるもの)をして戻りました。杜甫は、白髪老翁が採った雑草の煎汁を飲んだ後、症状が治りました。
「自怜白頭無人問、怜人乃爲白頭翁」という詞句に因んで、白髪老翁に感謝の意を込め、その雑草を、白頭翁と名付けられました。
白頭翁の効能を紹介します。
性味帰経:苦・寒、大腸経に帰経する
効能:清熱、解毒、涼血
主治:湿熱瀉痢、熱毒瀉痢の発熱・腹痛・下痢膿血・裏急後重に用いられます。下痢を治療する要薬です。