こんにちは、周です。今回から医家・葉天士逸話を紹介します。
第一話:葉天士米飯団治「怪病」(米おにぎりで変な病気を治療する)
ある年の真夏日に、南京の高官・呂維其の一人息子が原因不明の病を患いました。当地すべての名医に診療を受けましたが、病名さえも判りませんでした。呂維其は葉天士の往診を要請しました。官命を逆らわないので、葉天士は迎えに来た船に乗り、南京へ行きました。
呂府(呂維其が住む家、お宅)に着きました。患者(呂維其の一人息子)の寝室に直ちに行き、診療を開始しました。患者は30歳で、上半身を露出し、下半身は半ズボンを穿き、藤制のベッドに横たわっていました。全身の皮膚が触れない以外は、一切正常でした、皮膚を触られる、或いは風に吹かれると劇痛が走ります。4日前に花園(庭)で露天寝た後発症しました。それを聞いた後、葉天士は寝室を出て、庭を観察に行きました。立派な庭でした、大きな柳がありました。すると、葉天士が寝室に戻り、処方しました:白糯米三石(石、容量の計算単位、1石=100L)、淘浄蒸熟、制成飯団。連続三天、方可化疾爲愈(三石の糯米を綺麗に洗い、ご飯にして、おにぎりを作る、連続三日間、こうすると病気が治せる)。呂維其は、変わった方剤だなぁと思いながら、(葉天士は当時名医ですので)仕方がなく、処方箋に書いたままにしました。
呂維其:おにぎりは、どうする?
葉天士:少爺(ご子息)の病気は邪悪が身に付いているので、三石のご飯は駆邪する用にする。賑やかの処に置き、貧困な人に1人4個を配りなさい。
三日目に葉天士は、こう言いました:今日は2つを残して下さい、私は使うから。
彼は、残された2つ飯団を使って、患者の全身皮膚を拭いました。少爺の病気が直ぐに治りました。
葉天士は蘇州に戻り、南京での治病したことを診療所内に伝わっていました。弟子達は、経過を先生に聞きました。葉天士は、こう言いました:呂維其の息子は、変な病気を患っていませんよ、原因は木の刺毛(棘状の毛)です。盛夏に柳の刺毛が猛熱の太陽に照られ、沢山刺毛花は落下して、彼は木の下で寝たので、全身が刺毛に浴びられました。その刺毛は肉眼で見られない。私は糯米飯団を使って、皮膚に付着した刺毛を取りました。
弟子達:幾つかの糯米飯団で足りたのに、何故毎日沢山の糯米も使わせた?
葉天士は笑いながら、こう言いました:私は故意にこうしました。あの呂維其は、高官に居て、民衆の利益を謀らなく、かえって汚職しました。三石糯米を民衆に返しただけです。
弟子達は、師匠の教え諭すに頷きました:謹記!謹記!(深く心にとめておく)