こんにちは、周です。医家・葉天士逸話を紹介します。
第三話:葉天士妙用萊菔子(萊菔子を上手に使う)
清朝年間、蘇州に楊という富豪の息子が居ました。彼は三十歳余で、ぶらぶらしていてまともな仕事に就いていません、毎日酒色に溺れています。酒色を買うため、家の1000両(銀貨の単位)を盗んだことを発覚され、父親に怒られました。身体が虚弱している彼は、父が怒鳴りつけられた後、(病)倒れました。意識不明の重症でした。父親に呼ばれた医者の診療(虚証と診断され、大補法を用いられー毎日人参3銭)を受けましたが、効果はなく、かえって悪化しました。葬儀の準備を始めました。
注:銭=計量単位
隣近所の人が父親に、こう進言しました:葉天士は現今の名医です、遠くに住んでいるではありません、希望を託して彼を呼び寄せたら如何ですか。父親は隣近所の人の進言を聞き、直ちに葉天士の往診を要請しました。
葉天士:彼は全然大丈夫です、元気満々で、死にません。
父親:(病後の)我が子に投入したお金は、人参だけで1000両です、あなたが治せるなら、1000両をあげます。
葉天士:そんな大金は、他の人の心を動かせますが、私の心を動けません。は私は行医(医を業とする)以来、確かにそんな多い診療金は頂いたことはありませんね。治病は第一ですね。
そして、清火安神作用がある・極普通の薬を処方し、持参して来た薬末(粉状の薬)を一緒に飲んで下さいと言いました。息子が薬を服用した3日後に意識を戻り、1ヵ月で回復しました。康復祝いの食事会を開かれた際、丁度葉天士は往診途中で立ち寄りました。
葉天士は冗談を言いました:ご子息は、1000両を費やした人参で重症になりました、私が持ってきたあげた薬末で命を救えました、少なくとも、その薬代を返してくれませんか
父親:あの日、薬代を支払いのは忘れました、申し訳ありません、お幾らですか
葉天士:増病人参、価値千両、去病薬末、自当倍之、不多不少、2000両銀子(1000両の人参で病を重くさせた、薬末で病を軽くさせたので、倍の2000両銀子で良いです)。
注:銀子=銀貨のこと。
父親は、2000両銀子と言われた大金を聞いた後、難色を示しました。みんなは互いに顔を見合わせて,だれも口を切ろうとしませんでした。葉天士は大笑いながら、こう言いました:心配無用!心配無用!冗談です。あの薬末は、私が8文(貨幣の1種)で買った大根の種子(萊菔子)を研磨したものでした。
みんなは、先生(葉天士)の冗談話を聞いて、大笑いました。
萊菔子を紹介します。
性味帰経 辛・甘・平、脾・胃・肺経に帰経する
効能 消食化積・降気化痰
応用 食積(不化)・中焦気滞・脘腹脹滿・噯腐呑酸、痰涎壅盛・気喘咳嗽の実証