こんにちは、先週土日(7月28日・29日)夏季講習会(その1)を行われました。内容は癌の化学療法による副作用の中医薬対策(担当:韓先生)と解剖学(担当:李 紅岩先生)です。
テーマ①:癌化学療法による副作用の中医薬対策
以下の内容を講義しました。
1、 癌の化学療法の現代医学概論
2、 中医薬における癌の化学療法の特色
3、 癌の化学療法による副作用の中医薬対策
ここでその一部分内容(消化器に対しての副作用の治療)を抜粋して紹介します。
悪心嘔吐、食欲不振、消痩(痩せ)、腹瀉、便秘などの症状があります、8つの証(痰湿困脾証・痰熱内結証・肝気犯胃証・寒熱錯雑証・脾胃虚弱証・脾胃虚寒証・胃陰不足証・脾腎両虚証)を弁証します。脾胃虚寒証について説明します。
脾胃虚寒証
臨床表現:悪心嘔吐清水(嘔吐物は清水である)、或いは便溏、腹冷痛、喜温喜按、食欲不振、倦怠乏力、四肢不温(手足が冷たい)、舌淡苔白、脈濡弱
病機:化学療法に脾胃陽気を損傷されて、腐熟や運化機能低下
治法:温中健脾、和胃降逆
方薬:理中丸加味(人参、白朮、乾姜、砂仁、半夏、陳皮、呉茱萸、炙甘草)
中焦虚寒証を治療する方剤(大建中湯、小建中湯、理中丸、呉茱萸湯)の解説も頂きました。
テーマ②:解剖学
李先生は以下の内容を講義しました。
一、解剖学の概論
二、解剖学の用語
三、組織と細胞
四、動脉・静脈の分布
五、骨格系
六、関節と靱帯
七、筋系
八、神経系
短時間(10時間しかない)の講義ですので、骨格系・関節と靱帯・筋系を紹介しました。