馬歯莧は、スベリヒユ科 Portulacaceae のスベリヒユ Portulaca oleracea L全草で、馬踏草とも呼ばれます。性味は酸・寒で、大腸・肝経に帰経します。清熱解毒・涼血止血作用があります。湿熱瀉痢・下痢膿血・裏急後重・赤白帯下・火毒痈癤・淋証(熱淋・血淋)に用いられます。
中国の大部分の省に分布します。日本全土の日当たりの良い畑、道端、空き地などに普通に群生し、雑草として農家の人達にとっては邪魔な雑草のひとつです。現代営養学研究では、馬歯莧は蛋白質・糖類・脂肪・粗繊維・ミネラル物・ビタミンなどを含み、抗炎症・抗菌・止血・解熱などの効果があり、黄色ブドウ球菌・赤痢菌・チフス菌、大腸菌など様々な細菌に対して抗菌作用を示します。また、体内の糖代謝過程に関与し、心血管保護作用もあります。
写真は道端で摘んだ馬歯莧と、その馬歯莧で作った料理です。作り方は簡単です。
1、摘んできた馬歯莧を30分位、水に浸ける。
2、砂・泥・雑草などを取り除き、馬歯莧は水で(2~3回)洗い、5㎝位の長さで折る。お湯でさっと(20秒ほど)ゆでざるにあげ、水で締める。
3、ニンニク(2かけ)・赤唐辛子(1~2個)はみじん切りにする。
4、中華鍋(フライパン)で強火で炒める(熱した油に3を入れて、香を出るまで炒めて、2と適量の塩を加え、味を調える)。