No. 3「消食和胃」の前半が消法であるのは理解できるのですが、後半は和法ではないのでしょうか?最終的に「和胃」するのであれば、これが和法とみなされない理由がよく分かりません。また、「透達膜原」とはどのような方法なのでしょうか?これが和法と みなされる理由も合わせて教えてください。
Ans:和胃は胃の機能を整えることですが、「消食和胃」は消食の生薬を使うので、「消法」に属します。また、中医学では「膜原」は半表半裏にあり、「透達膜原」は半表半裏の証を和解するとのことで、「和法」に分類します。
No.8 選択肢のDとEの意味を教えてください。
Ans:D火鬱発之 → 体内にある鬱熱を発散することです。
E寒薬熱服 →(清熱の)寒涼性の薬は温かくして飲むことです。
No.29 設問の精神不振とは、元気がないと理解しても大丈夫ですか? 涙があふれるというのは、何を意味していますか?
Ans:「精神不振」は、元気がないと理解してもよいです。「目赤羞明、涙があふれる」というのは、目が赤く、光に当たると涙が出るということです。
No.30麻疹の原因は熱毒と考えるのですね?
Ans:麻疹の病因は「時邪」の一種で、風熱の邪気に属します。熱毒ではありません。
No.34教科書では散寒も益気もないのですが。
Ans:全く同じ言語で表現ではないですが、この方剤は虚人が風寒湿を感受した場合に使う方剤です。選択(A・B・C・D・E)の中で、Eの「散寒祛湿・益気解表」は、最もふさわしいです。
No.35設問の証は気虚感冒と寒湿ですか?
Ans: そうです。気虚感冒の(風寒湿邪を感受した)証です。
No.40 設問の証は、熱結傍流ですか? この場合の熱は高くないのですか?舌が乾燥しているだけで、黄燥ではないので。
Ans: 設問の証は陽明腑証の熱結傍流タイプ(便秘だが硬い便が排出できず、時折悪臭の液体が排出されること)です。練習問題に出ている症例は、患者のすべての症状が書いてあるわけではないです。発熱はあるはずが、この証の弁証要点ではないため、書いてないです。口舌乾燥は津液が損傷される証候です。
No.54 この設問の胸水は懸飲と呼ぶのですか?
Ans: そうです、懸飲に当てはまります。
No.67この証は肝鬱血虚だと思うのですが、脾気虚弱もあるように見えますが、間違っていますか?
Ans:素晴らしいです。この証は肝鬱脾虚の証です。
No.69 痛瀉要方と白朮芍薬散は同じものなのですよね?教科書には前者が、問題集には後者の名前になっていますが、どちらを覚えるべきなのでしょうか?
Ans:そうです、同じものです。どちらでもよいです。痛瀉要方は、張景岳が命名したもので有名で、しかも覚えやすいですね(腹痛泄瀉なら、痛瀉要方を使う)。白朮芍薬散は、組成で覚えるものです。
この患者は肝強脾弱なので、補脾瀉肝→調和肝脾なので和解剤が必要…という理解でOKですか?
Ans: OKです。肝気乗脾(脾虚肝乗)の証です。
No.78 設問の証は何ですか?
Ans:「身熱、下痢に胸脘の煩悶、口渇、汗出、脈数」というような症状は、外感表証のところに裏熱証(大腸湿熱)もあることです。
No.75 桃核承気湯の効用の破血下瘀とは? 破血は活血より激しいと理解していますが、下瘀とは?
Ans:「下瘀」とは蓄血、または瘀血をなくす(下す)ことですが、意味は化瘀と同じです。
No.86 普済消毒飲はおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の方剤と理解していましたが、頭面部の化膿性疾患と覚えるべきですね?「目が開かない」というのは、どういうことを意味しているのでしょうか?
Ans:普済消毒飲はもともと疏散風邪・清熱解毒の方剤で、頭面部の化膿性疾患に使われる方剤です。
流行性耳下腺炎の熱毒壅盛のタイプ(ウイルス感染のあと細菌感染を続発される)なら使えます。
なお、「目が開かない」というのは、目蓋が腫れていることを強調する(目蓋が腫れると、目を開けにくい状態です)。
No. 96この問題文は肝火犯胃の状況を説明していると理解した上で「C. 左金丸」を選択しました。方剤学の試験対策としてはそれでよいのかなと思いましたが、内科学と紐づけようとすると混乱してしまいます。これら二科目については相違がある場合、一般論としてどのように理解をしたらよいのでしょうか?
Ans:試験用問題を解く場合は、方剤学のところを内科学の内容と紐づけないほうが良いと思います。
No.97 発熱が午後酷いとは「日晡潮熱」のことですか?「皮膚蒸熱」と舌脈から、陽明実証なのですか?
Ans:この証の発熱は「日晡潮熱(にっぽちょうねつ)」のことですが、細数脈は「陽明実証」の脈ではありません。子供は「稚陰」(陰の発育がまだ整ってない)という状態なので、細数脈が見られます。ですから、この証を「六経弁証」の「陽明実証」を弁証ではなく、「臓腑弁証」を使ったほうがよいです。なお、瀉白散という処方はもともと子供の肺熱咳嗽に使う方剤です。
No.102 芍薬湯と白頭翁湯は共に腸の湿熱痢疾の方剤のようですが、一番大きな違いは何ですか?
Ans:芍薬湯と白頭翁湯の一番大きな違いは、芍薬湯に「通因通用」という目的で、瀉下薬の大黄と理気薬の梹榔、木香が入っているので赤白(膿血)便が見られる湿熱痢に使います。白頭翁湯は血便がメインとする赤痢(熱痢)に使います。
No.106「形体消痩、皮膚は潤いが欠ける、毎晩に身熱、明け方には熱が下がる、食欲あり、舌紅少苔、脈細数」ですが、「食欲あり」以外は、陰虚の症状と考えました。
陰虚の場合、選択肢には、清骨散と青蒿鼈甲湯があります。講義の時に、「夜熱朝涼、熱退後無汗」のお話があり、青蒿鼈甲湯でいいのかなと思ったのですが、清骨散の場合も、「午後或は夜間の潮熱」と講義資料にありましたので、こちらでもいいのかとも迷ってしまい、この症例の弁証はどのようにすればいいのか教えてください。併せて、「食欲あり」はどう考えればいいのでしょうか。
Ans:食欲はあまり関係ないですが、 治療する病証の熱の深さが違います。「清骨散」は主に骨蒸潮熱(例えば結核後期の陰虚発熱)に用いる方剤です。
No.110 清絡散と新加香薷飲は共に去暑清熱の方剤ですが、新加香薷飲のほうが急性の熱病に使うと理解しても大丈夫ですか?
Ans:清絡散は傷暑の軽症(身熱と口渇などの症状が軽く、やや眩暈、舌淡紅苔薄白)に使う方剤です。新加香薷飲は急性の熱病に使うものではなく、暑温初起に寒邪も受けたもの(発熱頭痛、悪寒無汗、口渇、胸悶、舌苔白膩、脈浮数)に使う方剤です。
No.113「中暑受熱、気津両傷、身熱汗多、心煩口渇、小便短赤、体倦少気、精神不振、
脈虚数、治療で選ぶ方剤は」ですが、中暑で気虚があるので、清暑益気湯になると考えましたが、生脈散、竹葉石膏湯、白虎加人参湯も選べるようにも思いました。気虚の症候があるので、六一散は除外しました。この症例はどう考えればいいのでしょうか。
「小便短赤」ですが、これは汗を沢山かいたので尿が少なくなっていると理解していいのでしょうか。
Ans:「小便短赤」についてのご理解は良いです。
各方剤の効用から比較してみましょう:
清暑益気湯は清暑益気、養陰生津で、中暑(熱中症)の気津両傷の治療に使います。
上記の①と②はこの症例に適切でないです。④は③より補気も清熱も力が比較的に緩やかで、正気の損傷がなく、身体が受け入れやすいので一般的な中暑に適切です。
No.115 この場合の皮下出血は陽虚出血ですか? 瘀斑の色が意味することは何ですか?
Ans:そうです。陽気虚弱による出血です。色暗淡の意味は虚証によるもの(鮮紅は実証の血熱)です。
No.118回答はEの呉茱萸湯になっていますが、必ず冷え(お腹が冷たい)があって吐き気がある時にと思っていましたが、そうではないのですか?
Ans:問118の質問にあった症状は胃中虚寒の症状です。
たぷん、テストのため、わざと冷え(虚寒)の症状を省いたと思います。
No.123 Eの方剤の証は、「血痺証」とありますが、痺証では行痺、痛痺、着痺、風湿熱痺しか習っていないように思います。どのようなものか教えてください。
Ans:「血痺証」は内科で習った「痺証」とは違いがあります。「血痺証」は主に陽気虚弱による皮膚の感触障害と痺れで、疼痛はあまり激しくありません。現代医学の「末梢神経炎」などに当てはまります。
No. 127 陽和湯が治療できる陰疽とは現代医学のどのような病気に相当するのでしょうか?また、①陽和湯、②当帰四逆湯、③黄耆桂枝五物湯はどれも陽虚がそもそもの問題で、②は陽虚から寒が発生し経脈を凝滞、③は陽虚体質の人が風にあたって皮膚の浅いところで血流が悪化と理解すればよろしいでしょうか?①は陽虚から寒が発生し何を凝滞するのでしょうか?
Ans:ご理解は宜しいです。また、陰疽とは現代医学の骨・関節の化膿性疾患に相当します。陽虚で内寒を生じて気血の凝滞が起こります。
No. 138この問題文中の「時に寒熱を生じる」とは、どのように解釈したらよいのでしょうか?また、補血剤だけで十分で、補気生血剤を使わなくてよいということは、気虚の症状が強く出てないからと理解すればよいのでしょうか?
Ans:「時に寒熱を生じる」とは血虚発熱の症状です。女性の衝任虚損・陰血不足の治療にまず四物湯を選びます。勿論、臨床では補気薬を配伍する場合もありますが、こちらを方剤学の問題で、まず基本方剤を選びましょう。
No. 141 この問題文は気虚発熱の状況を説明していると理解したのですが、正しいでしょうか?その場合。脈洪はどのように理解したらよいのでしょうか?
Ans:はい、気虚発熱であるとのご理解は正しいです。その場合の脈は洪かつ虚弱です。洪脈とは脈の形が寛大で怒涛のように湧き返すことですが、脈洪有力は実熱に、脈洪無力は気虚発熱にみられます。
No.142 Cに川穹が含まれないのは、帰脾湯は補益剤なので、川穹で活血行気してしまうと「補」ができないからなのですね?
Ans:そうです。帰脾湯に川芎を使う必要はありません。
No.143 帰脾湯は補気補血の方剤で、当帰も補血の効用はあるものの、活血の効用で含まれないと理解してもいいですか?
Ans:いいえ。もともと『済生方』の帰脾湯には(理由は不明ですが)当帰は入っていませんでした。明代の『校注婦人良方』の帰脾湯には、当帰と遠志が入っていますし、現在も当帰が使われています。試験のため『済生方』の帰脾湯に当帰が入ってないことを覚えて頂きたいですが、応用の際には当帰を使っても構いません。
No.166の答えがA左帰丸の決め手は「舌光少苔」ですか。
Ans.実は、この問題に書かれた症状は方剤学テキストにあります左帰丸の主治する症状そのものでした。こういう選択問題は時々あまり理屈がなくテキストのままの言葉で選択する場合もあります。
なお、六味地黄丸と左帰丸はどちらも補腎陰の方剤ですが、前者は元々小児の肝腎不足の証に使われる方剤で肝腎陰虚の方にも使われます。こちらに対して左帰丸は真陰不足を治療する方剤です。
言い換えれば、前者の効果は穏やかで長く使えますが、後者は効き目が強く、酷い腎陰虚(真陰不足)の場合に用いられる方剤です。
No. 168 金匱腎気丸は、腎気丸に乾地黄+桂枝を追加することにより、どのような症状によりよく効果を発揮するのでしょうか?また、済生腎気丸は、腎気丸に熟地黄+官桂+牛膝+車前子を追加して、金匱腎気丸よりも更に強化された腎陽虚に対する方剤だと理解していますが、具体的にはどのような症状によりよく効果を発揮するのでしょうか?
Ans:金匱腎気丸とは「腎気丸」のことで八味地黄丸とも言い、六味地黄丸に桂枝と附子を加えたものです。腎陽虚を治療する基本方剤です。
済生腎気丸とは、腎気丸に牛膝・車前子を加えたものです。効用は温補腎陽・利水消腫であり、腎陽不足に浮腫と小便不利を伴う場合に使います。
注意:現在、中成薬の商品名が金匱腎気丸となり、中身は済生腎気丸であるのがあります。
No. 173地黄飲子の主治証「舌がこわばりしゃべれない、足無力で歩けない、口は乾くけど飲みたがらない」は、現代医学のどの病気に相当するのでしょうか?また、この方剤は、治風剤に分類されていますが、上記症状に風は関係しているのでしょうか?この方剤の効能や病機をレジュメで確認しても、風に言及がないようです。
Ans:地黄飲子の主治証である「瘖痱(おんひ)証」とは、一種の中風の症候です。主な症状は舌と足の不自由です。現代医学でいう軽い脳梗塞に相当です。まだ、現代では、地黄飲子を使って血虚生風タイプの皮膚掻痒・アトピー性皮膚炎などを治療します。上記の「風」はみな「内風」のとこです。
No.183 桑螵蛸散の方解の解説で、摂納無权とありますが、説明していただけませんか?
Ans:「摂納無权」とは、気虚で気の固摂作用が失ったことです。「無权」とは「できない」ことです。
No. 191 この問題文中に「口舌生瘡」とあるので心に火があり、虚煩とあるので虚火と解釈して、陰虚火旺の不眠、よって「A. 朱砂安神丸」を選択して間違えました。心腎不交タイプの不眠と陰虚火旺タイプの不眠の区別のポイントを教えてください。陰虚火旺タイプの不眠には、口内炎や虚煩は発生しないのでしょうか?
Ans:この問題は心腎不交の証です。陰虚火旺証に不眠を主訴となる場合心腎不交証で弁証します。なお、陰虚火旺証のほうが心火の症状が目立つので、朱砂安神丸を使い、亢盛した心火を抑えます。
No.216この問題文の症状は、心悸心血瘀阻証と弁証しましたが、それで正しいでしょうか?上記弁証に基づき、消去法で「B. 血府逐瘀湯」を選択しそれが正解とのことですが、内科学で心悸心血瘀阻証に対する方薬と示されている桃仁紅花煎と血府逐瘀湯の本証に対する効能・効果の違いを教えてください。
Ans:この問題に対する弁証も方剤の選択も正しいです。こちらもやはり内科学の病名まで結びつけないほうが良いでしょう。臨床では、血腑逐瘀湯と桃仁紅花煎はどちらも理気活血化瘀止痛のできる方剤で、心血瘀阻証の治療に用いられますが、桃仁紅花煎の理気作用が強いです。
No.218温経湯についてですが、必ず冷えがあり温めて月経痛にも効く方剤だと思いますが、陰虚を補うとはいえなぜ麦門冬をあんなに大量に入れるのですか?
Ans:温経湯の証は単に虚寒証ではなく、陰虚による虚熱もあります。なので、養陰潤燥兼清虚熱の阿膠と麦門冬を配合します。
温熱性の生薬が多く使われていますので、それらに対して麦門冬の量は大量とは言えないです。
No.219 「温経湯」の組成でA・C・Eが9gで同量なのですが…。また、清虚熱と退虚熱が続いて出てきますが、違いはありますか?
Ans:こちらは「相対的」に多いと理解して頂きたいと思います。『中薬学』で習った生薬の常用量ですが、A当帰は5~15g、C阿膠は5~10g、E呉茱萸は1.5~5gとなっています。『呉茱萸湯』に使う呉茱萸は3gで、『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』に使う呉茱萸は5gです。これらと比較してみれば、『温経湯』に一番多く使われるものは呉茱萸であると納得できると思います。
また、「清虚熱(一般的に清熱薬と滋陰薬を使う)」と「退虚熱(他の方法で熱を取り去る)」の意味は、ほぼ同じです。
No.224 十灰散は上半身の出血に対応する方剤だと思いますが、止血薬Bが入らないのはBに収斂効果があるためですか?
Ans:なぜもともとこの処方に藕節と生地黄が入ってないのか、教科書などに記載はないですが、使ってはいけないとも書いておりません。加減の際、入れても良いと思います。
No. 226 この問題文の弁証は、咳嗽が最初に記載されている症状であるため咳嗽肝火犯肺証と考えたのですが、それで正しいでしょうか?その場合、方剤学では咳血方が正解とのことですが、他方、内科学での方薬は加減瀉白散合黛蛤散となっています、これら2つの処方の実質的な(又は臨床での)区別の仕方を教えてください。またなぜ方剤学と内科学で処方が異なるのでしょうか?試験対策だけを考えれば覚えれば済むことではあるのですが、きちんと合理的に理解したいため、教えていただけると幸いです。
Ans:咳嗽肝火犯肺証とのお考えは正しいです。方剤学は瀉肝火をメインに考えていままして、清熱涼血解毒の青黛と肺金の痰熱によい海浮石が入っている「咳血方」を使います。
一方、内科学(臨床)では、瀉白散合黛蛤散を使い、清肺熱を重視しています。
なお、『方剤学』では経典方剤の思想についての勉強ですが、『中医内科学』では臨床によく使う方剤を紹介しています。
No.260 益胃湯は教科書に出ていますか?
Ans:『方剤学』教科書には益胃湯が入っていません。『温病条弁』にある方剤で、『中医内科学』に出る方剤です。このまま覚えて下さい。
No. 262方剤学で平胃散を見れば、湿滞脾胃証とあるのですが、この証候は、具体的には内科学のどの病気・証候に相当するのでしょうか?
Ans:内科疾病の泄瀉に相当します。
No.298 正解解答はEの健脾丸ですが、保和丸を選んでしまいました。選ぶポイントを教えて下さい。
Ans:脈虚弱など脾虚の症状が目立つので、実証の食滞ではないです。
よって、健脾丸を選びます。
No. 304清胃散は実熱(火)、玉女煎は虚熱による歯の問題に対して用いると理解してよろしいでしょうか?
Ans:はい、宜しいです。
No.305 健脾丸の主治は脾胃虚弱、消食内停とありますが、脾胃虚弱だと①運化の力が弱くなり食欲不振や食滞(食滞化熱による便秘)となる、②脾胃虚弱だと湿を生み便溏になる…、①便秘と②下痢の一見相反する症状が出てくるのですね?
Ans:健脾丸の証の主な症状は、(脾虚による)食欲不振や食滞による腹脹と下痢です。便秘のケースはあまりないです。保和丸の証には、便秘見られるケースと下痢が見られるケースがあります。
No. 354 六味地黄丸は、滋補肝腎の効果があり、左帰丸は、滋陰補腎の効果があります。答えがAですが、左帰丸の説明をお願いします。
Ans: 五行学説では、腎(水)肝(木)は母子関係ですので、「肝腎同源」という言葉があるように、補腎すれば、養肝もできます。
No.386 自分で調べた玉液湯の功用には固腎はないのですが…。また、選択肢Cの固歯烏発の意味を教えてください。
Ans:玉液湯の功用はB益気滋陰(生津)、潤燥止渇です。君薬の山薬に補脾固腎作用があり、頻尿に効果があります。また、選択肢Cは「七宝美髥丹(しっぽうびぜんたん)」の効能で、「固歯烏発」は、歯を固め白髪を黒くするという意味で、「発」は髪です。歯と髪は腎に属するので、滋養肝腎によって歯のグラグラと白髪を治療することです。
No.387~390 鎮心安神、補心安神、重鎮安神、養心安神、寧心のニュアンスの違いが分からないので教えていただけますか?
Ans:安神剤には、大きく重鎮安神剤と滋養安神剤二種類に分けられます。
重鎮安神剤は、主に肝欝などの実証の治療に用います。重鎮安神薬(重い鉱物類のもの)と清熱薬を使い、肝火や心火を鎮めるために「重鎮安神」と言います。「鎮心安神」は主に心火を鎮めるもので、「重鎮安神」の中に含まれます。
滋養安神剤は、文字通りで、心肝血虚(或は心陰虚)などの虚証にいる心神不安を治療する方剤です。「補心安神」、「養心安神」はほぼ同じことです。なお、「寧心」とは、心神不寧に対して使う言葉です。安と寧は同じ意味なので、不安と不寧も同じことです。
No.391~392 選択肢Eの意味は?
Ans:「辟穢(へきわい)」、辟は避で、よけるという意味です。穢とはよごれ、けがれという意味です。「避穢解毒」は、酷い邪気を感受した時、それを解毒することを指します。
No.393 正解はCの熄風止痙とありますが、教科書の紫雪の箇所には鎮痙安神となっています。紫雪と紫雪丹とは異なるのですか?
Ans:この設問の選択肢ではCが一番合っています。熄風止痙に通じて、鎮痙安神の効果を果たせますから。また、「紫雪」の出典は『千金翼方』で、「紫雪丹」の出典は『本事方』です、後者には黄金、犀角、沈香が入っていません。
No.405、406「活血化瘀」と「活血袪瘀」の違いはどのように考えるといいのでしょうか。講義資料にある活血袪瘀剤の効能を確認すると、桂枝茯苓丸と生化湯は「活血化瘀」、血府逐瘀湯、復元活血湯、失笑散、丹参飲は「活血袪瘀」になっていました。温経湯は「養血袪瘀」でした。
Ans:大きな違いはないですが、「袪瘀」とは「瘀」を体外に追い出す、「化瘀」とはその場で「瘀」を無くす、というイメージにして下さい。前者が力強く後者が比較的軟らかいというイメージもあります。
No. 425甘露消毒丹の効能から湿も熱も同じように重い病気に使う処方だろうと推察するのですが、具体的にはどのような症状や現代医学のどのような病気に対して使うのでしょうか?
Ans:甘露消毒丹の弁証ポイントは 発熱+咽喉の腫痛+膩苔 です。現代医学の腸チフスに相当します。
No.452の痛みはどのようなものですか?
Ans:突然の痛みです。猝(cu 4声)―突然・急に、猝痛(突然痛)、猝死(突然死)という言葉があります。
No. 453咳血の肝火犯肺証に対しては、方剤学では咳血方、中医内科学では瀉白散と異なっていると理解しているのですが、正しいでしょうか?その場合、学科によるこれらの違いは何故発生するのでしょうか?また、これらの違いはどのように理解したらよいのでしょうか?病気によっては、方剤学と中医内科学で同じ方剤のこともあるため、なおさら混乱します。
Ans:上記のNo. 226にも同じく説明していますが、方剤学で咳血方は肝火犯肺証の咳血を治療する理由は清肝火を重視しているからです。内科学の場合は瀉白散合黛蛤散を使う理由は清肺熱を重視するからです。
そもそも『方剤学』とい教科を勉強する目的は古代の名方の考え方です。一方、『中医内科学』(臨床)の各疾患に対する弁証論治は、古今老中医の治療経験に基づいて処方を選んでいますので、方剤学と内科学の処方は必ずしも一致しません。
No.471/472中暑と暑湿の違いを教えて下さい。
Ans:中暑は病名で、現在の熱中症に当てはまります。感受暑湿の程度が重いと理解して下さい。この2つの症例では、No.472六一散の証のほうが軽く、No.471の桂苓甘露飲の証のほうが重いです。
No. 475 敗毒散と九味羌活湯の違いについて以下のように理解しているのですが、正しいでしょうか?敗毒散はもともと気虚があるところに風寒湿邪を感受して発生する諸症状で、悪寒や熱の程度が甚だしい(憎寒壮熱)。九味羌活湯は、元来気虚ではなので、風寒湿邪を感受して発生する諸症状における悪寒発熱の程度は、敗毒散の場合ほど甚だしくないが、体内に熱がこもっている。
Ans:そうです。敗毒散は扶正解表剤で、正気不足+風寒湿の表証に使います。
九味羌活湯は辛温解表剤で、風寒湿の表証+内熱の場合に使います。
No. 476参蘇飲と敗毒散の違いについて以下のように理解しているのですが、正しいでしょうか?参蘇飲・敗毒散ともに、もともと気虚があるところに外感邪気を受けたものだが、参蘇飲は風寒邪気、敗毒散は風寒湿邪気による諸症状に対して用いる。
Ans:参蘇飲は主に外感風寒で肺衛の症状が酷い場合(気虚+風寒表証+肺の症状)に使う方剤です。
敗毒散は主に風寒湿邪を感受し、肢体関節の疼痛(気虚+風寒湿の表証)に使う方剤です。
No.482 選択肢Cはどのような意味ですか甘草は調和諸薬ではないのですか?
Ans:「調和諸薬」は使薬の意味です。麻黄湯に使った甘草の役目は単になる使薬ではありません、麻黄と桂枝の猛烈(峻烈)な発汗作用を緩和し、正気を保護するという重要な役でありますので答えがCです。この役を「緩峻護正」と言います。
その他の方剤学に関する質問です:
・「清営湯」にある神煩は、心煩とは違うのですか?
Ans:ほぼ同じですが、神煩とは、熱で精神的煩躁不安(神志障害が伴う)になることを強調しています。心煩とは、情緒によるもの(神志障害がない)を指します。
・清営湯と犀角地黄湯とでは、前者を処方する患者の熱が低めなのでしょうか?
Ans:熱が高い、低いという問題ではありません。清営湯は営分の熱(深いですが、血分より浅いです)で、犀角地黄湯は血分(最も深い段階)の熱を清するものです。衛気営血弁証を復習して下さい。
・「虚陽上浮」とはどのような意味ですか?
Ans:病証名です。「孤陽上越」、「虚陽不斂」とも称します(孤陽=陰陽のバランスが崩れて陽のみ盛んな状態、不斂=収斂できない・収束できない)。陰精虧損→陽失所附→浮越於上(陰精虧損により、陰陽がアンバランスになり、陽が上に浮く・漂う)陰陽学説の互根互用を復習して下さい。
・一般的に、助陽と補陽は厳密な違いがありますか?
Ans:ほぼ同じですが、一般的に、助陽とは温裏薬(附子、乾姜、肉桂など)使って陽気を助けることです。補陽とは、補陽薬(鹿茸、巴戟天、肉蓯蓉など)を使い、陽気を「補充」することです。
・清骨散と当帰六黄湯の使い分けを教えてください。両方とも陰虚内熱の方剤ですよね?
Ans:清骨散は清虚熱、退骨蒸ができます。組成から見ると、体温が高くない骨蒸無汗の場合でも使えます。
当帰六黄湯は滋陰瀉火、固表止汗ができます。黄芩・黄連・黄柏が入っているので、内熱が盛んになり、熱邪がまだある時に使います。黄耆も入っているので、盗汗が明らかに見られる時にも有効です。
・再造散と麻黄附子細辛湯の使い分けは?
Ans:黄附子細辛湯は助陽解表で、平素陽虚の人に外感風寒の場合に使います。
再造散は助陽解表の上に益気健脾、調和営衛の作用があるので、陽虚・気虚を兼ねる人に外感風寒の場合に使います。
・小建中湯と黄耆建中湯の使い方の違いは?
Ans:小建中湯は中焦虚寒(陽虚)による腹痛に使います。黄耆建中湯は小建中湯の証に、気虚の症状も明らかに見られる時に使います。
・血腑逐瘀湯と失笑散は両方とも活血止痛薬ですが、一番の違いは?
Ans:血腑逐瘀湯は主に胸中の瘀血に使う処方ですが、臨床では全身の血瘀証にも使えます。失笑散は瘀血による痛みを和らげるのに使う処方ですし、小さな処方なので、他の処方と併用することが多いです。
(教務担当 李)