こんにちは。李宏です3回シリーズで花の生薬についてお話しします。
金銀花(きんぎんか)。銀花、双花、忍冬花などの別名があります。忍冬科多年生半常緑蔓性木質藤本植物忍冬の花の蕾、または咲き始めの頃を採集して、天日干しをします。
性寒味甘、清熱解毒・疏散風熱に優れ、胃に易しいので、煎じ薬には勿論、お茶としてもよく用いられます。夏に、お茶で飲む場合は、菊花10gを加えれば、さらに解暑効果が高くなります。
一般用量は、6~15g/日、脾胃虚寒及び体質虚弱の方は使わないほうが良いでしょう。
金銀花の花と葉を蒸留した蒸留液は「金銀花露」と言い、甘くて美味しいだけではなく、清熱解暑出来るので、中国では夏季のドリンクとして、子供達にも愛飲されています。
なお、中国の宋代の張邦基が著した「墨庄漫録」に、金銀花についての話が載っているで、ここに訳してみます。
宗寧年間、平江府天平山白雲寺の数名のお坊さんが山奥から、野生のキノコを採って来て食べました。ところが、そのキノコは毒キノコだったので、お坊さん達はそれを食べた後、みんな嘔吐と下利をし始めました。その中の、3人のお坊さんがお腹を押さえながら外へ出て、新鮮な金銀花を採って食べたところ、無事に治りました。しかし、金銀花を服用しなかったお坊さん達は黄泉の客となってしまいました。
これを見ると、金銀花の解毒効能はとても優れている事が分ります。